2017年5月30日火曜日

❝心頭滅却すれば火もまた涼し❞!・・・

【戦国僧侶の存在感】信長怒りの焼き殺しから生まれた「心頭滅却すれば火もまた涼し」 
ZakZak(2017.05.29) 

 筆者が小学校4、5年生、昭和30年代のはじめは、太平洋戦争が終わって、まだ10年ちょっとのころだ。「もはや戦後ではない」という経済白書(昭和31=1956=年)は出されたが、ほとんどの家庭で、冷暖房装置は普及していなかった。夏の冷房の主役はわが家でも、うちわだった。

 その日も朝から相当に蒸し暑い日だった。こらえ性のない私は、朝早くから、やれ暑いの、やってられないのと、不平不満を間断なく訴えていた。あまりのしつこさに母がたまりかねて言った。

 「『心頭を滅却すれば、火も自(おの)ずから涼し』ですよ!」

 言われた本人はびっくりした。何を言っているのだか、さっぱり分からない。「心頭」も「滅却」も「自ずから」も、全然分からない。この箴言(しんげん)は小学生向きではない。ただ、「火もまた涼し」のフレーズだけ、「そりゃ無理だ」と思ったことを覚えている。

以下略!〜、

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記事の執筆者である、松平定知氏と同じようにブログ管理人が、❝心頭滅却すれば火も亦た涼し!❞!〜、
 此の言葉と最初に出会ったのは、小学校4年生の時!・・
 叔父、叔父の友人に連れられて4月初旬、故郷の宇都宮市郊外に流れる鬼怒川に魚釣り(❝しゃけっこ❞=鮭の稚魚が川下り海に向かう)に行った時でした。
雪解で川水は、氷のように冷たく、川の中に入るのを躊躇っていたブログ管理人に、・・・叔父が何を躊躇っているのだ!、その昔、武田信玄の懐刀だった恵林寺の快川紹喜和尚が、信長の攻撃で火炙りにされた時、❝心頭滅却すれば火も亦た涼し!❞ 言った!。『川水の冷たさなどは業火に比べると何のことはない、さっさと川に入れ!』と、叱咤激励された事が懐かしく思いだされました。



恵林寺三門。左右の柱に「安禅必ずしも山水を用いず、心頭滅却すれば火も亦た涼し」の辞世が記されている


快川紹喜(かいせん・じょうき)和尚:



文亀2年(1502年) - 天正10年4月3日(1582年4月25日))、戦国時代から安土桃山時代にかけての臨済宗妙心寺派の僧。
俗姓は土岐氏で、美濃国の出身といわれるが、別説もある。永正10年(1513年)、12歳で出家。
妙心寺の仁岫宗寿の法を継ぎ、… 美濃国の寺院を経て妙心寺の43世に就任し、美濃の崇福寺住職 ⇒ 美濃国主の斎藤義龍との間で「永禄別伝の乱」と呼ばれる宗教上の混乱が起こり、一旦美濃を離れるが、義龍の死去に伴い帰国 ⇒ 

永禄7年(1564年)には甲斐国の武田信玄に招かれて恵林寺(甲州市塩山)に入寺 ⇒ 武田氏と美濃斎藤氏との外交僧も務めた ⇒ 甲斐では信玄に機山の号を授けている。


快川和尚は、もともと美濃(岐阜県の一部)出身であり、・・・当時の美濃領主は、・・・※ 『戦国の三梟雄(きょうゆう=残忍で強い人)の1人で、『蝮(マムシ)の道三』と言われた斉藤道三の息子、義龍だった。義龍と快川和尚は「そり」が合わず、結局、快川和尚が美濃を出ることになった。

ブログ管理人註:❝戦国の三梟雄
乱世の梟雄: 松永久秀/美濃の蝮: 斎藤道三/謀聖: 宇喜多直家

 快川和尚が美濃を出る情報をいち早く得て、和尚に声をかけたのが信玄だった。
 信玄は常日ごろ、快川和尚の「評判」を耳にしており、・・・『わが甲斐に来てはくれまいか』、快諾した和尚は、以後、禅だけではなく、軍事、政治など、信玄の周りの諸事に亘って、相談相手になり、信玄を支えた。

 元亀4(1573)年に、その信玄が死ぬ。さらに天正10(1582)年に後継の勝頼が亡き後武田家は滅び。武田が滅びたあとも、快川和尚を密かに敬慕する武将がいた。武田滅亡とほぼ同時に、信長は快川和尚を自国に誘うのだが、信玄への恩義を深く感じていた和尚は、その招請を断った。
 招聘を断られた信長は怒り!・・・、 快川和尚の住む恵林寺に火をかけ、焼き殺しにかかった。そして、その紅蓮の炎の中で快川和尚は焼死した。

 心静かに、覚悟を決めたら、座禅は!〜、
どんな状況でもできる!・・・
瞑想(めいそう)は快適な場所ではなくて、没頭すれば『無の境地』に辿り着く!・・・
これが、業火の中で『心頭滅却』の誕生となった!・・・

禅の思考は日本は知らずに身に着けている者が驚くほどに多い!・・・
 此の日本人の潜在的な思考方法がいざ!となった時に、驚くほどの行動に昇華して世界を瞠目させた事は、歴史に刻まれている!と言えるでしょう。
残念ながら、現今の日本人、特に政治家が潜在的な禅の精神から最も乖離して居るのでは!?と、思えるのはブログ管理人の気の所為か?、・・・



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