2022年4月13日水曜日

欧米のウクライナ対応は偽善的 中東諸国から怒りの声が!

欧米諸国はロシアのウクライナ侵攻から数日以内に!〜、
  国際法を行使し、ロシアに厳しい制裁を課した!・・・

一方でウクライナの難民を手厚く受け入れ!〜、
      その武装抵抗に喝采の声をあげた!・・・



だが、こうした対応は中東の人々の怒りを買っている。
国際紛争に対する欧米諸国の反応が明らかなダブルスタンダード(二重基準)だというのだ。



3月初旬、パレスチナ暫定自治政府のマリキ外相は!〜、
トルコで開かれた安全保障フォーラムの場で『70年以上も実現不可能と言われていたあらゆることが、1週間足らずで日の目を見た』とした上で『欧米の動きは驚くほど偽善的だ』、…と述べている。

 2003年3月に勃発した米国主導によるイラク戦争については
     特定の国が他国に違法に侵略したという見方があった!・・・
だが、アメリカに立ち向かったイラク人はテロリストの烙印を押され、西側に逃れた難民は安全保障上の脅威になり得るという理由で追い返されることもあった。

先月23日、米国バイデン政権は!、
   ロシア軍がウクライナで戦争犯罪を犯したと宣言!・・・
侵略者を裁判にかけるために他国と協力していくと発表したが、米国は国際刑事裁判所に加盟しておらず、自国や同盟国であるイスラエルを対象とする国際的な調査には断固反対の立場を取っている。

2015年にロシアがアサド大統領側に立って!〜、
          シリアの内戦に介入!・・・
政府軍による都市への攻撃で住民を飢餓に陥れる動きを支援したとき、
   世界で怒りの声があがったものの具体的な行動はみられなかった。
 ヨーロッパに逃れようとしたシリア難民は命がけの航海で命を落としたり、西側文化への脅威というレッテルを貼られて追い返されたりした。

イエメンでは、サウジアラビアが主導する連合軍とイランが支援するフーシ派の反政府勢力との数年にわたる過酷な戦争により、1300万の人々が飢餓の危機にさらされた。ところが、幼児が餓死するという痛ましい報告がなされても世界の関心は持続しなかった。



 かつてCIAと国家安全保障会議での勤務経験があり、現在はブルッキングス研究所のシニアフェローを務めるブルース・リーデル氏は、中東の人々が欧米をダブルスタンダードと見ていることを『もっともなこと』とした上でアメリカとイギリスは、イエメンでの7年にわたるサウジの戦争を支援し、ここ数十年で世界最悪の人道的大惨事をもたらしたと述べている。

パレスチナ人が将来の国家建設を求める土地を!〜、
      イスラエルが占領して60年が経過した現在!・・・
数百万人ものパレスチナ人が軍事支配下に置かれた先行き不透明な生活を送っている。パレスチナ人が中心となるボイコット運動を制限することを目的とした法律を米国、イスラエル、ドイツは制定しているのに、マクドナルド、エクソンモービル、アップルなどの大企業がロシアでの事業を停止すると賞賛を浴びている。

ウクライナの人々が火炎瓶を貯め込み!〜、
   武器を取ってロシア軍と戦う姿に対し、
   世界中のSNSで賞賛の声があがっている!・・・
ところがパレスチナ人やイラク人がこれと同じことをするとテロリストとみなされ、正当な標的となってしまう。

2003~11年にイラク反乱軍の一員として米軍と戦ったシェイク・ジャバー・アル・ルバイ氏(51)は当時同盟軍だったウクライナを含め世界中がアメリカの味方をしていたときも、我々は占領者に抵抗した。
世界は米国側に立っていたので、我々は賞賛を浴びることもなければ愛国的なレジスタンスとも呼ばれなかったと話す。代わりに、反乱軍が持つ宗教的な側面が強調されたことについてこれはもちろん、私たちが劣った存在であるかのような印象を与えるダブルスタンダードだと言う。

 バグダッドで配送員をしているアブドゥラミーア・カリード氏(41)は、イラクとウクライナの抵抗運動には『違いがない』とみている。
 同氏は『強いて言うなら、米国が何千キロも移動してこの国に来たことを考えれば、イラクにおける米国への抵抗は正当化できよう。
一方、ロシアの場合は、『近隣地域で起きたとされる脅威に対処しようとするものだ』と話す。

 確かに、国連加盟国がほかの加盟国を侵略したウクライナ戦争と、内戦やイスラム過激派が関係することの多い中東の紛争とは大きく異なる点がある。




 カーネギー国際平和基金のシニアフェローで、共和・民主両党の政権で中東顧問を務めたこともあるアーロン・デビッド・ミラー氏は、一般的に、中東紛争は極めて複雑だ。決して中世ヨーロッパで演じられていた寓話的な演劇のように、単純な話ではないと語る。

 同氏によると、ロシアが隣国に攻撃的かつ破壊的な戦争を仕掛けたと広く見られているウクライナ紛争は、道徳的な判断が容易にできるという点で極めてユニークであるという。中東で近い例を挙げると、1990年のイラクによるクウェート侵攻がある。当時米国がアラブ諸国を含む軍事同盟を結成し、イラク軍を追撃した。

 それでもミラー氏は、米国の外交政策が異常であり、一貫性がなく、矛盾、さらには偽善に満ちていることを認めている。

 米国がアフガニスタンに侵攻したのは、現地のタリバンに匿われていたオサマ・ビンラディンが計画したとされる9.11テロへの対抗措置のためだった。イラクが大量破壊兵器を保有しているという誤った判断で米国は戦争を正当化したものの、この侵略によって、国際法を無視し人道に対する罪を犯した残忍な独裁者を打ちのめした。

 だが、多くのイラク人やほかのアラブ人からすると、アメリカの侵攻はその後数年にもわたる宗派間の抗争と血みどろの悲劇につながる理不尽な災難であった。




 外交問題評議会のシニアフェローで米国のイラク侵攻時にホワイトハウスの顧問を務めていたエリオット・エイブラムス氏は、ロシアの侵略に立ち向かうウクライナ人と、米国人と戦ったイラク反乱軍は同じではないとしている。

 イスラム国(IS)集団を引き合いに出しつつ〚イランやISのためにアメリカ軍と戦ったイラク人は、自由の闘士ではない。このように道徳的な意味での区別をするのは偽善的ではないと述べている。

 イスラエルとパレスチナの間で起きた紛争の歴史は!〜、
イスラエルが東エルサレム、ヨルダン川西岸、ガザ地区を占領した1967年の
     第三次中東戦争より1世紀以上も前にさかのぼる!・・・

 世界の多くはこれらの地域をパレスチナ領とみており、イスラエルが進める入植地建設は国際法に違反する行為であるとされた。
イスラエルはこの紛争を領土問題と位置づけ、パレスチナ人がユダヤ人国家の生存権を認めないところに問題があると非難している。

 エルサレム・ポスト紙は先月1日付の社説にイスラエルの防衛戦争をロシアの隣国侵攻に例えるのは、歴史を理解できない人がすることだと記している。

 ロシアのシリア介入は、ISを含む複数の分派が残虐行為に手を染めた複雑な内戦の一部の動きにすぎない。ISがシリアとイラクの大部分を占領したとき、押し寄せてくる難民の波に紛れて過激派がヨーロッパに流入する事態を多くの人が恐れた。

 だが、中東の人々は、アラブ人やイスラム教徒の移民が冷遇されるのを目の当たりにしてきた。これは、普遍的な権利や価値を信奉していると主張しているにもかかわらず、依然として文化的な偏見を欧米諸国が抱いていることを示す証拠であるという。

 中東はいつも暴力にまみれているという考え方が広く浸透しているため、彼らの苦しみが軽視されていると感じている人は多い。
多くの困難な紛争を作り出し、それが永続する責任を西側が負っていることは意識されない。



 パレスチナ外交研究所でアドボカシー・ディレクターを務める
イネス・アブデル・ラゼック氏は!〜、
植民地主義の産物に、私たちが殺害され、家族を悲しませることがあっても、西側と比べるとごくありふれた光景だという考え方がある〛、… と述べている。



欧米のウクライナ対応は偽善的!〜、
 中東諸国から怒りの声が迸り出ても
   西側諸国は馬耳東風を決め込んでいる!・・・

西側諸国の偽善は!〜、
なにも今に始まった事ではなくて
    一世紀以上も前からである!・・・
中近東、アフリカを植民地化して資源を簒奪しつくした事が、この西側の偽善に繋がっているのは衆目、西側諸国以外の国々には認める処である。

何れにしても、ロシア/ウクライナ、西側陣営との戦争が長引けば、ウクライナ、西側の悪事が白日の下に晒されるでしょう。

参考文献:
■【「驚くほど偽善的」欧米のウクライナ対応、中東からは怒りの声】:

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