2023年7月15日土曜日

外来害虫カミキリムシ 桃栽培農家を廃業に追い込む!・・・

街路樹のサクラの木に入り込み!〜、
 幼虫が深刻な食害をもたらしている特定外来生物の
  「クビアカツヤカミキリ(クビアカ)!・・・

2012年ごろに日本に侵入して以降!〜、
  北関東や近畿を中心に
       分布を急速に拡大している!・・・
当初はサクラの害虫と思われていたが、実は同じバラ科のモモの木をより好むことが分かってきた。

予期せぬ害虫の対策が必要になり!〜、
    廃業を決意した桃栽培農家も在る!・・・


➤   最後の1本を伐採: 

大阪府南部、河内長野市の小山田地区でモモを生産していた右衛門佐(よもさ)充(たかし)さん(58)は悲しさを籠めて名残惜しそうに語る。

子どもの頃から手伝ってきたモモ作り。
   最後の一本の木を切る時は、
          さみしさがこみ上げてきました〛、・・・

河内長野市を含む府南部の羽曳野丘陵は、江戸時代からモモの産地として知られてきた。大消費地が近く、完熟手前で収穫できるため柔らかく甘いのが特徴で、府が売り出す「なにわ特産品」にも指定されている。右衛門佐さんは兼業で、今は亡き父の代から、2000平方メートルほどの広さの果樹園でモモを作ってきた。

 被害が出始めたのは18年ごろ。農園ではクビアカの幼虫が木の内部を食い荒らす際に出す「フラス」と呼ばれる木くずが落ちるようになった。しばらく木くずの原因には気づかなかったが、同年の台風でモモの木が相次いで倒れ、クビアカの存在を知ることになった。実の形は徐々にいびつになり、最後にはウメほどの大きさにまで小さくなってしまった。

➤   ここまでひどい虫とは」:

兼業農家であり、クビアカ駆除にかけられる手間に限界もあり、
     21年にモモの生産をやめることを決意。
 22年夏の収穫後、倒れずに残っていた木を伐採した。
❝❝だんだんと規模を縮小させてきていたけど、クビアカがやめる時期を早めさせたのは確かだと思います❞❞、… 右衛門佐さんはそう振り返った。

 右衛門佐さんのいとこで、小山田地区桃振興研究会長の晃さん(64)も、「ここまでひどい虫とは思わなかった」と憤る。晃さんのモモ園でも3割ほどが被害を受けた。「自分のモモ園が繁殖場所になると周囲に迷惑をかけてしまう」と、各農家では見回りの実施などを強いられ、高齢化が進む中で大きな負担となっているという。

参考文献:
■【農家を廃業に追い込んだ外来カミキリムシ サクラより大好きな果物は】:

https://mainichi.jp/articles/20230711/k00/00m/040/178000c?utm_source=article&utm_medium=email&utm_campaign=mailyu&utm_content=20230713

 

                                           


外来害虫の猛威と戦っている!〜、
果樹園農家の人々に大朗報が届けられました!・・・

 栃木県農業試験場は、ホームセンターなどで販売するブラックライトを使って、特定外来生物クビアカツヤカミキリの卵を簡単に見つけられることを突き止めた。
紫外線を当てると卵が光ることを利用。

     日中の果樹園地でも!〜、
日陰なら卵が光るのを確認できる!・・・
 発見した卵はつぶして駆除することを勧める。
薬剤散布などと組み合わせ、同害虫の防除に役立ててもらう。

 蛍光を発するクビアカツヤカミキリの卵。
フィルムを巻き、卵を見えやすくしている(栃木県宇都宮市で)


<ことば> クビアカツヤカミキリ:
 幼虫が桃や梅、桜といったバラ科の樹木の幹の内部を食い荒らし、木を弱らせて枯らす。成虫の活動時期は6~8月ごろで、幹や枝の樹皮に産卵する。環境省によると今年3月末までに13都府県で発生している。

同試験場は「成虫が発生する6月上旬以降に探し始めるのがいい。ブラックライトは球数が多い方が使いやすい」(病理昆虫研究室)という。

 同害虫は繁殖力が強く、1匹の雌が薄黄色のごま粒大の卵を数百個産む。樹皮の隙間に産むため発見は難しく、幼虫が樹木の内部を食い荒らして排出する木くずとふんの混合物(フラス)が発生するまで、被害に気が付きにくい。

 卵を見つけた場合はカッターナイフなどでつぶすと発生数を減らせる。同試験場は、全て除去できない場合でも「多く産み付けられた木に徹底した対策ができる」と指摘。「成虫への薬剤散布や被害樹の伐採、フラスを基に見つけた幼虫の駆除などをしてほしい」と話す。

 卵を見つけた場合はカッターナイフなどでつぶすと発生数を減らせる。同試験場は、全て除去できない場合でも「多く産み付けられた木に徹底した対策ができる」と指摘。「成虫への薬剤散布や被害樹の伐採、フラスを基に見つけた幼虫の駆除などをしてほしい」と話す。


参考文献:
■【卵光らせ”クビアカ”防除 ブラックライト当てるだけ 栃木県農試】:

https://www.agrinews.co.jp/news/index/160459



栃木県・宇都宮が故郷であるブログ管理人は、このニュースに触れて嬉しくなりました。
 子供の頃、宇都宮大学農業試験場の近くによく遊びに行き、樹の幹が発する樹液の蜜を吸いにくる昆虫(カブトムシ!、クワガタムシなどを捕りに行った事が懐かしく思い出されました。

害虫の被害は想像を絶するもので、一般の人々は知らない方が多いと思われます。
凄まじい被害で森林などが全滅する事さえあります。
また駆除も困難で効果のある手段は未だに開発されてはいません。
農薬(害虫駆除)で対応していますが、狭い範囲なら効果がありますが、広大な森林となると効果も限定されて仕舞います。

 15年前、家族3人でカナダ東部から西部カナダ横断旅行をした時、アルバーター州エドモントン市(州都)からBC州・カンループ市に向けて走行中、広大な森林(カナダ杉)が茶色に変色し枯れている光景を目にしました。看板が立っていて、… 看板の内容は、外来種(日本ビートル(カミキリムシの一種)の虫害で駆除するのが困難でお手上げの状態!との説明でした。

 ご存知の通りカナダは広大な国土を有し、BC州の虫害に見舞われている森林の面積は想像を絶する程の広さです。
駆除薬を航空機を使い散布しても、効果があまりなく、
自然の摂理に任せる、冬の気温が極端に下がると、害虫の幼虫が死滅するそうです。それに期待している!と看板には記されていました。

日本の果樹園経営の方々、何とか特定外来生物クビアカツヤカミキリを絶滅させる事を祈ります。


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