2024年11月21日木曜日

ウクライナがロシア本土に初のATACM攻撃を開始: モスクワは核ドクトリンを改定して対応!!…


      ATACMS弾道ミサイル発射

11月19日、ウクライナ軍は!〜、
国際的に認められたロシア領土の標的に対して西側から供給されたミサイルを使用した初の精密誘導攻撃を実施し、モスクワの南西280キロにあるブリャンスク市を攻撃した!・・・

ロシア国防省は、ミサイル6発が発射され、5発が撃墜され、1発が損傷したと報告した。

これまで、西側から供給されたミサイルを使用した攻撃は、西側諸国がウクライナ領土と見做す地域、…即ち、紛争中のクリミア半島、ドネツク、ヘルソン、ルハンシク、ザポリージャ地域の標的に対してのみ許可されていた。ウクライナはこれまで、国際的に認められたロシア領土に対してミサイルとドローンによる攻撃を実施したが、ソ連製のミサイル、すなわちOTR-21トーチカという限られた兵器と、さまざまなドローンのみを使用していた。

欧州諸国は数ヶ月に亘り!〜、
米国のGPS誘導に依存する西側諸国の兵器をウクライナが使用してロシア領土を自由に攻撃することを認めるよう米国に強く働きかけてきた!・・・

     ATACMS弾道ミサイル発射

ロシア外務省は以前、米軍の専門家が管理する長距離ミサイルの発射を、西側の戦争の質的な新局面と受け止めると表明していた。
 このエスカレーションに対するロシアの対応の全容はまだ不明だが、… ウラジーミル・プーチン大統領は11月19日、ロシア連邦の核ドクトリンの更新を承認した。
 新しいドクトリンは、ロシアの核兵器使用の閾値を大幅に引き下げ、以下のような条項を盛り込んだ:

●   核保有国の支援を受けた非核保有国によるロシアと
  その同盟国への攻撃は、共同攻撃とみなされる!・・・

●   ロシアまたはベラルーシの主権と領土保全に対する重大な脅威が
 発生した場合、ロシアは核兵器を使用する事ができる!・・・

●   核兵器使用の条件には、ロシアに対する
        弾道ミサイルの発射が含まれる!・・・

●   ロシア国境を通過する軍用機、巡航ミサイル、ドローン、
 その他の航空システムによる大規模な攻撃など、通常兵器であって
 も『主権に対する重大な脅威』が発生した場合には、
     ロシアからの核による対応が可能である!・・・

●   ロシア連邦に対する侵略の為に領土と資源を提供する事も、
        核抑止の基礎となる!・・・

     ウクライナSu-24戦闘機による
   英ストームシャドウ巡航ミサイル発射

いくつかの欧州諸国がロシアの奥深くへの無制限の攻撃を強く求めているにもかかわらず、… 米国との妥協案では、クルスクやブリャンスクなどウクライナに隣接する地域に的を絞った限定的な攻撃しか認められないと予想される。

このような攻撃でロシアが核攻撃をちらつかせる可能性は低いが、…補給線を深刻に混乱させ、ロシアの防衛態勢を複雑にする可能性がある。また、ロシア領クルスク地域におけるウクライナ軍と同盟関係にある西側諸国の軍の急速な壊滅を遅らせる可能性もある。

衛星誘導ミサイルを使った攻撃は複雑である。
攻撃を容易にする為には、ウクライナの地上に西側諸国の部隊が広範囲に展開する必要がある、この点と、ミサイルが西側諸国の衛星、特に米国のGPSネットワークに大きく依存していることを考慮すると、西側諸国とウクライナの共同発射であると広く考えられてきた。

欧州諸国がウクライナへの巡航ミサイルの供給を拡大するにつれ、…ウクライナのこうした攻撃能力は拡大すると予想される。
 これには、同国に納入予定のミラージュ2000戦闘機に搭載されるフランスのSCALP巡航ミサイルや、ウクライナのF-16戦闘機に搭載可能なミサイルが含まれる可能性がある。
 バイデン政権は、ウクライナへのF-16の提供に非常に消極的だったことは明らかで、複数の欧州諸国による大規模なロビー活動の後でのみ、欧州諸国が旧式のF-16を供給することを許可した。


参考文献:
【Ukraine Launches First ATACMs Strikes on Russia Proper: Moscow Revises Nuclear Doctrine to Respond】:

https://militarywatchmagazine.com/article/ukraine-atacms-russia-doctrine-respond





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