東京都議選に続き、安倍晋三首相は7月に想定される参院選でも政権の経済政策「アベノミクス」を前面に掲げ、中央突破を図る。ただ参院選は選挙期間が衆院選(12日間)より長い17日間。予期せぬ出来事で世論が急変する危険性をはらむ。高支持率を背景に順風満帆にみえる安倍政権だが、政権内部に目を向けると、落とし穴となりかねない“死角”も潜んでいる。
「一日も早く多くの方々に景気が回復してきたと実感してもらえるように全力を尽くし、実績を残す中で勝利を目指したい」
首相は23日夜、私邸前で記者団に対し、参院選への意気込みを示した。
菅義偉(すがよしひで)官房長官も産経新聞の取材に対し、「自民党の各候補が強く政権の経済政策を訴えてくれた。東京都連と連携がうまくできた」と満足げに語った。
首相は都議選で憲法改正への言及を避け、経済再生一本やりで選挙戦に臨んだ。しかも、この戦術は参院選への予行演習でもあり、首相サイドは「今回の結果を参院選の勝利に向けての弾みとしたい」(世耕弘成官房副長官)とする。
ただ、経済は生き物だ。政権発足後上がり続けてきた株価は5月以降乱高下が続き、野党はアベノミクスを「国民生活を破壊する毒矢」と、攻撃を試みた。
これに対し、首相は成長戦略の追加策として企業の設備投資減税を先行して実施する方針を表明。秋の臨時国会で税制を改正し、年内実施に踏み切りたい考えだが、党内からは「例年通りの実施だと来年4月なので、差はほとんどない」(税調幹部)と冷ややかな声が漏れる。税収減を嫌う財務省も慎重だ。
政権発足6カ月でピンチらしいピンチもない政権に、「じたばたせずに今まで通りのことをやっていればいい」(政務三役の一人)と、周囲の気の緩みや慢心が広がりつつあるのも事実だ。谷垣禎一法相らが参院選勝利を前提に秋の内閣改造に触れるなど、政権内のタガは緩み始めているようにみえる。
それでも、首相が都議選、参院選と続く一連の選挙を当初から経済一本で戦う方針だったかは疑わしい。
首相が持論とする憲法改正の発議要件を定めた96条の先行改正は世論調査で賛否が拮抗(きっこう)している。政府筋によると、安全策を取りたい党参院執行部が首相に96条問題を封印するよう説き、首相も応じた。
衆院選に続き、都議選でも投票率が低かった。政権が進めた「守りの選挙」に無党派層が反応しなかったともいえる。
都議選の結果を受け、首相は23日夜、都内の私邸前で記者団に「投票率が下がったことを謙虚に受け止めながら、さらに身を引き締めたい」とも語った。
国会は26日に閉会し、永田町の関心は参院選一本になる。国民の関心を引きつけるような争点を打ち出せず、逆に失言などの失策が相次ぐと、政権に吹く順風は突如として逆風に変わりかねない。(赤地真志帆)
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筆者考:
都議選の各党の議席獲得数
選挙前 選挙後
✦自民党 ・・・ 39 → 59 立候補者全員当選!
✦公明党 ・・・ 23 → 23 立候補者全員当選!
✦共産党 ・・・ 8 → 17 議席倍増!
✦民主党 ・・・ 43 → 15 予想通り大惨敗!
✦みんなの党 ・・・ 1 → 7 維新の会の票を盗む!
✦維新の会 ・・・ 3 → 2 橋下の舌禍!
✦生活・社民 ・・・ 0 → 0 当然の結果!
自公とも立候補者が全員当選の快挙!・・・自民党だけなら素直に喜べるが、カルト宗教公明党がぶら下りで全員当選では喜びは半減して仕舞う!。
都政運営はますますと公明党にキャスティング・ボードを握られるは必至であり、カルト公明党の傍若無人ぶりが加速して、都政に暗い影をおとす。
もし、都議選が前評判通りに参院選の前哨戦であるならば、・・・参院選の結果も都議選に似合うものとなる。詰まり「自民党は公明党を切れぬ!」となり、日本国再生(戦後体制からの脱却)成立させねば成らぬ数々の重要法案(放送法改正/スパイ防止/憲法改正/他)が暗礁に乗り上げるは想定できる。筆者は脱力感(日本国再生は永劫になし)に襲われてしまう。
参議院の議席配分(総議席:242) 2013年6月5日現在
✦与党系 103議席・・・自民党 84議席、公明党 19議席
✦野党系ほか139議席・・・民主党 86議席/みんなの党 13議席/生活の党 8議席/
共産党 6議席/みどりの風 4議席/社民党 4議席/日本維新の会 3議席/新党改革 2議席/その他 1議席/無所属 7議席/欠員 5議席
★参議院議員の任期は6年で、3年ごとに総定数の半数が改選される
★【参院選「自民70議席獲得」予想の波紋】・・・
自民党大会で参院選勝利へ決意を述べ、万歳する安倍晋三首相(中央)=2013年3月17日午後、東京都内のホテル【時事通信社】
自民党が4月下旬に実施したといわれる、7月の参院選に関する世論調査の衝撃的な結果が、その真偽も分からぬまま与野党に波紋を広げている。自民党の獲得議席が70に達するというのだ。自民党勝利は想定の範囲内ではあったが、その勝ち幅としてこの数字は大方の予想を大きく上回っている。
※【ところが、この数字は一部の関係者以外にはあまり知られていない。なぜなら、自民党はこの数字を公表したがっていないからである。なぜだろうか?】・・・党内に慢心の気運が惹起されると同時に自民党支持者の箍の箍が緩み投票所に足を向けなくなるのを党執行部は恐れている!と筆者は考察する。
参院の総定数は242。その過半数は122である。3年に1度の参院選では、総定数の半分にあたる121議席を改選する。
残る非改選の121議席のうち、与党の議席数は59(自民党50、公明党9)=無所属扱いの山崎正昭参院副議長を出身政党の自民党に算入=である。
「決められない政治」の原因のひとつとも言われる参院のねじれ状態を解消するためには、与党にとっては過半数の確保が必要である。過半数の122から非改選の与党議席数59を引くと63。つまり、自民、公明両党にとっては、7月の参院選で合計63議席を獲得することが当面の目標だった。
ところが、世論調査の結果はそれどころではなかった。両党の合計数ではなく自民党単独で63を大きく超えた。この数字は驚異的ですらある。
なにしろ、前回2010年に自民党が勝利した参院選での当選者数は51。前々回2007年に民主党が勝利した際の民主党の当選者数は60。さらにさかのぼって2004年は勝った民主党が50、2001年は自民党が勝って64である。
中曽根康弘首相のもとで実施された1986年の衆参ダブル選挙で自民党が参院で72議席を獲得して以降、70人台の当選者を出した政党はない。しかも、中曽根内閣当時は今よりも参院の定数が大きいから、現行定数で一政党が70の大台にのる当選者を出すのは、さらに難しいと言わざるを得ない。以上は『参考記事=参院選「自民70議席獲得」予想の波紋』引用。
http://www.jiji.com/jc/foresight?p=foresight_11301&rel=j
自民党が4月下旬に実施したといわれる、『7月の参院選に関する世論調査の衝撃的な結果=獲得議席数70】の信頼性の有無は定かではなく、・・・筆者の見解は「此れは眉唾もの!」となり全面的に信は、残念ながら置く事には抵抗がある。
自民党の改選議員数は50で、単独過半数を占めるのには63の議席が必要である。
自民党の世論調査が信頼出来れば!・・・70議席で単独過半数を超え、公明党を最上段からばっさり!と斬る捨てる事が出来るが、参院選の結果は下駄を履くまでは分からぬ、希望的観測に身を委ねていては観測通りにならなかった成った場合は揺れ戻しが強烈過ぎる。
自民党の執行部は公明党との選挙協力を全面的に推し進めて選挙に臨む事は既に発表しており、単独過半数を獲得する為には少なくても63人の立候補者と奇跡的に全員当選が必要となるが、此れは困難でしょう。
公明党候補者が出馬する選挙区は自民党は候補者を立てぬは暗黙の了解と成っている事情があるのでは。
問題は比例代表性で、小選挙区で民主党候補者を全て落選させても比例でゾンビ復活となり、歪んだ日本の選挙制度が自民党単独過半数の獲得に大きく立ちはだかるは想像に難くない。
安倍政権は公明党がぶら下り与党で寄生中の如く政権内部で血を吸い続けている間は!・・・日本国再生への強力な武器となる ✦【3本の矢=憲法改正/スパイ防止法/放送法改正】の成立は「夢のまた夢!」となるでしょう。
来るべき参院選では若者が投票所に足をむけて、投票率を高めて共産党、民主党、公明党の議席獲得を最小限に抑えて欲しい!と筆者は願わざる得ません。
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