安倍首相の真珠湾での演説全文
日本経済新聞(2016/12/28 7:46)
オバマ大統領、ハリス司令官、ご列席の皆さま、そして、すべての、アメリカ国民の皆さま。パールハーバー真珠湾に、いま私は日本国総理大臣として立っています。
耳を澄ますと、寄せては返す、波の音が聞こえてきます。降り注ぐ陽の、やわらかな光に照らされた、青い静かな入り江。私のうしろ、海の上の白いアリゾナ・メモリアル。あの慰霊の場を、オバマ大統領とともに訪れました。そこは私に沈黙をうながす場所でした。亡くなった軍人たちの名がしるされています。
祖国を守る崇高な任務のため、カリフォルニア、ミシガン、ニューヨーク、テキサス、さまざまな地から来て、乗り組んでいた兵士たちが、あの日、爆撃が戦艦アリゾナを2つに切り裂いたとき、紅蓮(ぐれん)の炎の中で死んでいった。
75年がたったいまも、海底に横たわるアリゾナには、数知れぬ兵士たちが眠っています。耳を澄まして心を研ぎ澄ますと、風と波の音とともに、兵士たちの声が聞こえてきます。
あの日、日曜の朝の明るくくつろいだ、弾む会話の声。自分の未来を、そして夢を語り合う、若い兵士たちの声。最後の瞬間、愛する人の名を叫ぶ声。生まれてくる子の幸せを祈る声。
1人、ひとりの兵士に、その身を案じる母がいて、父がいた。愛する妻や恋人がいた。成長を楽しみにしている子どもたちがいたでしょう。それら、すべての思いが断たれてしまった。その厳粛な事実を思うとき、かみしめるとき、私は言葉を失います。
そのみ霊よ、安らかなれ――。思いを込め、私は日本国民を代表して、兵士たちが眠る海に花を投じました。
オバマ大統領、アメリカ国民の皆さん、世界のさまざまな国の皆さん。私は日本国総理大臣として、この地で命を落とした人々のみ霊に、ここから始まった戦いが奪ったすべての勇者たちの命に、戦争の犠牲となった数知れぬ無辜(むこ)の民の魂に、永劫(えいごう)の哀悼の誠をささげます。
戦争の惨禍は二度と繰り返してはならない。私たちは、そう誓いました。そして戦後、自由で民主的な国を創り上げ、法の支配を重んじ、ひたすら不戦の誓いを貫いてまいりました。
戦後70年間に及ぶ平和国家としての歩みに、私たち日本人は、静かな誇りを感じながら、この不動の方針をこれからも貫いてまいります。この場で、戦艦アリゾナに眠る兵士たちに、アメリカ国民の皆さまに、世界の人々に、固いその決意を日本国総理大臣として表明いたします。
昨日、私はカネオヘの海兵隊基地に、1人の日本帝国海軍士官の碑(いしぶみ)を訪れました。その人物とは、真珠湾攻撃中に被弾し、母艦に帰るのをあきらめ、引き返し戦死した、戦闘機パイロット、飯田房太中佐です。彼の墜落地点に碑を建てたのは、日本人ではありません。攻撃を受けていた側にいた、米軍の人々です。死者の勇気をたたえ、石碑を建ててくれた。
碑には祖国のため命をささげた軍人への敬意を込め、「日本帝国海軍大尉(だいい)」と、当時の階級を刻んであります。
The brave respect the brave.
「勇者は、勇者を敬う」
アンブローズ・ビアスの詩は言います。戦い合った敵であっても、敬意を表する。憎しみ合った敵であっても、理解しようとする。そこにあるのは、アメリカ国民の寛容の心です。
戦争が終わり、日本が見渡す限りの焼け野原、貧しさのどん底の中で苦しんでいた時、食べるもの、着るものを惜しみなく送ってくれたのは、米国であり、アメリカ国民でありました。皆さんが送ってくれたセーターで、ミルクで、日本人は未来へと命をつなぐことができました。
そして米国は、日本が戦後再び、国際社会へと復帰する道を開いてくれた。米国のリーダーシップの下、自由世界の一員として、私たちは平和と繁栄を享受することができました。
敵として熾烈(しれつ)に戦った、私たち日本人に差しのべられた、こうした皆さんの善意と支援の手、その大いなる寛容の心は、祖父たち、母たちの胸に深く刻まれています。私たちも覚えています。子や孫たちも語り継ぎ、決して忘れることはないでしょう。
オバマ大統領とともに訪れた、ワシントンのリンカーン・メモリアル。その壁に刻まれた言葉が私の心に去来します。
「誰に対しても、悪意を抱かず、慈悲の心で向き合う」。
「永続する平和を、われわれすべてのあいだに打ち立て、大切に守る任務をやりとげる」。
エイブラハム・リンカーン大統領の言葉です。私は日本国民を代表し、米国が、世界が、日本に示してくれた寛容に、改めてここに、心からの感謝を申し上げます。
あの「パールハーバー」から75年。歴史に残る激しい戦争を戦った日本と米国は、歴史にまれな、深く強く結ばれた同盟国となりました。それは、いままでにもまして、世界を覆う幾多の困難に、ともに立ち向かう同盟です。明日を拓く、「希望の同盟」です。
私たちを結びつけたものは、寛容の心がもたらした、the power of reconciliation、「和解の力」です。私がここパールハーバーで、オバマ大統領とともに、世界の人々に対して訴えたいもの。それは、この和解の力です。
戦争の惨禍は、いまだ世界から消えない。憎悪が憎悪を招く連鎖は、なくなろうとしない。寛容の心、和解の力を、世界はいま、いまこそ必要としています。憎悪を消し去り、共通の価値のもと、友情と信頼を育てた日米は、いま、いまこそ寛容の大切さと、和解の力を世界に向かって訴え続けていく任務を帯びています。日本と米国の同盟は、だからこそ「希望の同盟」なのです。
私たちを見守ってくれている入り江は、どこまでも静かです。パールハーバー。真珠の輝きに満ちた、この美しい入り江こそ、寛容と、そして和解の象徴である。
私たち日本人の子どもたち、そしてオバマ大統領、皆さんアメリカ人の子どもたちが、またその子どもたち孫たちが、そして世界中の人々が、パールハーバーを和解の象徴として記憶し続けてくれることを私は願います。
そのための努力を、私たちはこれからも惜しみなく続けていく。オバマ大統領とともに、ここに、固く誓います。ありがとうございました。
日経新聞/【真珠湾での演説全文】 の中でブログ管理人が気になり赤字にした箇所を、米メデイアが如何に捉え表現したか!?を知りたくてCNNの記事を検証しましたが、・・・同じ意味合いを持つ表現は見当たりませんでした!。
◼︎【Abe, Obama affirm alliance in ceremony at Pearl Harbor】:
CNN(Wed, December 28, )
Japanese Prime Minister Shinzo Abe and President Barack Obama honor those who died at Pearl Harbor, appearing together 75 years after Japan's attack on Hawaii.
HONOLULU, Hawaii (CNN) ― Japanese Prime Minister Shinzo Abe made a historic visit to Pearl Harbor Tuesday, offering condolences to the thousands killed in the Japanese sneak attack 75 years ago.
Abe's visit comes seven months after President Barack Obama traveled to Hiroshima to pay his respects to the thousands who died there. The two leaders used the ceremony to affirm their nations' alliance, with Obama calling for people to "resist the urge to turn inward," perhaps a reference to President-elect Donald Trump and calls around the globe for nations to reconsider their international dependencies.
As expected, Abe did not apologize for the attack on Pearl Harbor but did offer what he called "sincere and everlasting condolences to the souls" of those who were lost on December 7, 1941. He said the Japanese had taken a "solemn vow" to never again wage war.
"We must never repeat the horrors of war again," Abe warned the audience, with the USS Arizona Memorial behind him.
In his speech, Obama reflected on the events at Pearl Harbor 75 years ago while also paying tribute to the restored relations between Japan and the United States.
He told the audience, including survivors of the event, "our alliance has never been stronger."
"The United States and Japan chose friendship and they chose peace. Over the decades, our alliances have made the nations more successful," Obama said. "Today, the alliance between the United States and Japan, bound not only by shared interests but also rooted in common values, stands as the cornerstone of peace and civility in the Asian-Pacific and a force for progress around the globe, our alliance has never been stronger. In good times and in bad we're there for each other."
He added: "It is here that we remember that, even when hatred burns hottest, even when the tug of tribalism is at its most primal, we must resist the urge to turn inward. We must resist the urge to demonize those who are different," remarks that could be seen as a reference to Trump.
Abe spoke about paying tribute to what happened at Pearl Harbor, calling it a "symbol of reconciliation."
"It is my wish that our Japanese children, and President Obama, your American children, and indeed their children and grandchildren, and people all around the world, will continue to remember Pearl Harbor as the symbol of reconciliation," Abe said. "We will spare no efforts to continue our endeavors to make that wish a reality. Together with President Obama, I hereby make my steadfast pledge."
The White House said that the visit by the two leaders would "showcase the power of reconciliation" that turned one-time adversaries into "the closest of allies."
The leaders participated in a wreath-laying ceremony aboard the USS Arizona Memorial and delivered remarks at Joint Base Pearl Harbor-Hickam on Tuesday.
Abe and Obama also held their last bilateral meeting together Tuesday. They discussed security, economic and global challenges, according to the White House.
The bilateral meeting was one of Obama's final meetings with a world leader.
When Obama visited the Hiroshima Peace Memorial Park, he did not apologize for the the United States dropping the nuclear bomb but instead came to honor the dead and call for a "world without nuclear weapons."
Abe did not apologize for the attack on Pearl Harbor but said in a statement ahead of his remarks that the visit would be an opportunity to "soothe the souls of the victims."
CNN's Madison Park and Daniella Diaz contributed to this report.
This story was first published on CNN.com "Abe, Obama affirm alliance in ceremony at Pearl Harbor."
◼︎【Shinzo Abe visits Pearl Harbor with Barack Obama speeches】:
この動画はBBCが配信してYouTubeにアップされたものですが、安倍首相は英語ではなくて日本語で演説したようです。
動画の中では確かに【不戦の誓い!】と、【無辜の民】が犠牲になった!と表現していますが、新聞はこの箇所を省いたようです。
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言葉の綾であり!〜、
❝ここから始まった戦いが奪ったすべての勇者たちの命に、戦争の犠牲となった数知れぬ無辜(むこ)の民の魂に、永劫(えいごう)の哀悼の誠をささげます!❞・・・
❝戦争の惨禍は二度と繰り返してはならない。私たちは、そう誓いました。そして戦後、自由で民主的な国を創り上げ、法の支配を重んじ、ひたすら不戦の誓いを貫いてまいりました!❞・・・
此等の表現は外交辞令として致し方がなかった!と思います。
此の不戦の誓いの表現に早速噛み付いた!〜、
犯罪者で支那のスパイ認定書付きの民進党・代表の蓮舫!・・・
◼︎【安倍首相真珠湾訪問 民進・蓮舫代表、「大きな意義」と評価も「なぜ安保法制に突き進んだのか】:
産経新聞 12/28(水)
民進党の蓮舫代表は28日午前、安倍晋三首相の真珠湾訪問について「『和解の力』というメッセージを発した。たいへん大きな意義がある」と評価した上で、「『不戦の誓い』といいながら、(首相は)なぜ憲法解釈を変えて安全保障法制に突き進んだのか。来年度予算案をみても、5年連続で防衛費は増えている」と述べた。党本部で行われた仕事納めのあいさつで語った。
蓮舫氏は「今、世界で最も必要としているのは国際協調だ。まさに平和への道を日本が中心となって進めていくことではないか。民進党は、平和という基軸に足を踏みしめて、国際平和をつくりあげていきたい」とも述べた。
噛み付く事しか能がない蓮舫!〜、
早速に安倍総理の真珠湾での慰霊の演説の揚げ足を取る非難の礫を投げるとは、・・・
外交感覚はゼロであり、あるのは飼い主の支那のご機嫌を取る感覚だけとはなさけ!・・・
なんでもかんでも憲法解釈(集団自衛権解釈)を安全保障法制に置き換えて戦争法案などと喚いている。
蓮舫は所詮は支那人、日本語の綾を理解できません!。
不慣れな言葉で批判などはすれば、大怪我をすると知れ!、
支那のスパイ女の蓮舫よ!・・・
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