【ワシントン=青木伸行】オバマ大統領は一般教書演説の中で、アジア重視戦略の継続を表明した。だが、中国の「脅威」と北朝鮮の核問題など、北東アジア情勢には一切触れず、アジア重視の「体裁を取り繕っただけだ」(共和党のマルコ・ルビオ上院議員)との批判を招いている。
1時間強の演説のうち、外交・安全保障政策に割かれた時間はわずかで、その大半が中東、アフガニスタン問題で占められた。
そうした中でオバマ氏は、アジア太平洋地域に言及し「重点的な取り組みを続け、同盟国を支援し、より大きな安全と繁栄の未来を形成する」という表現で事実上、アジア重視戦略を確認した。「フィリピンのように自然災害によって荒廃した国に(支援の)手を差し伸べる」とも指摘した。
しかし、東シナ海上空に防空識別圏を設定するなど覇権拡大と実効支配の動きを強め続ける中国の「脅威」には、口を閉ざした。
中国が「新型大国関係」の秋波を送った、昨年6月の米中首脳会談で両国関係の潮目は変わっている。一般教書演説で「脅威」に言及しなかったのも、「新型大国関係」に配慮したためとの見方もある。
アジア重視戦略を推進したゲーツ元国防長官とクリントン前国務長官が政権を去り、アジア重視戦略に対するオバマ氏の関心が薄れた、との指摘もあるが、日本や東南アジア諸国の一部にすれば、「不満」と「失望」を禁じ得ない。
北朝鮮の核問題についてオバマ氏は昨年の一般教書演説では、直前に北朝鮮が核実験を実施したこともあり、「国際社会を主導し断固たる措置をとる」と述べている。北朝鮮の核問題は依然として国際社会の重大な脅威で、しかも張成沢(チャン・ソンテク)氏の処刑という重大な情勢変化にもかかわらず今回、触れなかったことは不可解だ。折しも、デービース北朝鮮担当特別代表が日韓などを訪問中で、外交が動いている最中であることが理由との見方もある。
また、今年も日本と日米同盟に言及しなかった。悪化する日韓関係や、日米韓同盟関係も触れなかった。
一方、国際社会における米国の指導力を、オバマ氏は「脅威に対し防衛することのみならず、協力を促進することなどだ」と定義づけた。米国の指導力低下を批判する国際世論への反論であり、「世界の警察官」の役割をもはや果たさない、との意思表明でもある。
産経ニュース(2014.1.29 22:42)
筆者考:
予想通りの演説内容でしたので、オバマ大統領の一般教書の演説の中で!、・・・【日米同盟!/支那の支那海全域に渡る海洋権益の拡大を軍事的恫喝で実践中!/北朝鮮の核の脅威・No2地位にあった張成沢・前国防委員会副委員長の処刑!】などには全く触れずでだったのは驚きには値しません。
✦ 1時間強の演説のうち、外交・安全保障政策に割かれた時間はわずかで、その大半が中東、アフガニスタン問題で占められた。
外交下手と言うより、市民運動家上がりで超リベラル的な思考を持つバラク・オバマ大統領は先天的に複雑な外交問題を理解する能力は備えておらずで、・・・外交を語るとボロが零れ落ちるので一般教書演説では意識的に避けたのでしょう。
オバマ大統領の一般教書の演説内容の一部を抜粋して以下に記します・・・
Obama vows to flex presidential powers in speech
http://www.sltrib.com/sltrib/world/57461047-68/obama-president-congress-republicans.html.csp
Obama vows to flex presidential powers in speech
http://www.sltrib.com/sltrib/world/57461047-68/obama-president-congress-republicans.html.csp
"whenever and wherever" necessary to narrow economic disparities between rich and poor. He unveiled an array of modest executive actions to increase the minimum wage for federal contract workers and make it easier for millions of low-income Americans to save for retirement.
いつでも!、どこでも!、経済的な貧富の差を縮小するは必要である!。
大統領は政府関連の契約職員の最低賃金を上げる為と同時に、・・・何百万人の低賃金者層が定年退職に備える貯蓄を可能にする為の適度な行政措置を列挙した。
"The cold, hard fact is that even in the midst of recovery, too many Americans are working more than ever just to get by, let alone get ahead," Obama said. "And too many still aren’t working at all."
経済が回復基調に有りながらも冷たい厳しい現実は!、・・・余りにも多くの米国人が唯々に其の日の糧を得る為だけで精一杯である。
そして未だに多すぎる程の米国人が職をもとめている!!!・・・
流石は元市民活動家で、シカゴのドヤ街で救世主の如くの活動をしていた男の名に恥じない演説といえるでしょう。
一般教書の演説内容は今秋(11月の中間選挙)に向けて・下院の過半数を獲得する為に向けられており、外交は米国人の関心事からは程遠く、勢い一般大衆向けの経済最優先と成ったようです。
オバマの支那へ傾斜(G2論)の軌道に沿って東アジア外交は進められる事は容易に想定できる。
日本国にとっては厳しい冬から脱するのは困難で東アジア外交は以前にも増して、日本国・国民を苦しめるでしょう。
此れが筆者がオバマ大統領の一般教書演説から受けた感想です。
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