2018年6月7日木曜日

再起を果たしたマレーシア・マハティール元首相 中国離れへと舵を切る 高速鉄道計画中止!・・・


マレーシアのマハティール首相は!〜、
5月28日の会見でマレーシアの首都クアラルンプール(KL)とシンガポールを結ぶ全長350kmの高速鉄道計画を中止することを発表した!・・・
これにより日本や中国、欧州の企業体が2018年末の受注締め切り目指して繰り広げていた受注競争は終止符が打たれることになった。




すでに鉄道建設予定地の土地収用などに着手していたシンガポールについてマハティール首相は違約金について今後協議するものとみられる。
 支那への傾斜が急角度だった為に、鉄道建設の受注競争は安全性を前面に出していた日本より、価格面で有利な支那が受注する可能性が高いとの見方が有力だった。

支那は高速鉄道の駅設置場所周辺で複数のインフラ整備計画をすでに進めており、・・・支那側も突然の中止決定に対し今後何らかの厳しい対応をマレーシアに迫ることも十分予想されるが、中止になった事で新たな波紋が広がろうとしている。

■ 両国首脳が建設に合意:
 5月23日の新政権による初閣議後に会見したマハティール首相は❮❮大型インフラ事業を継続するか中止するかすぐにも決めたい!❯❯と述べ、見直し方針を示唆していた。

同月28日、巨額の費用がかるのにも関わらず、❝ マレーシアには1セントの儲けにもならない!❞ と両国間の高速鉄道計画を切って捨て、❝ 計画中止は最終判断だ!❞と述べて見直しも再開もあり得ないとの姿勢を強調した。

2国間を結ぶ高速鉄道計画は!〜、
2010年9月に当時のナジブ首相が発表したもので、その後シンガポールとの調整、協議を経て2013年2月にナジブ首相とシンガポールのリー・シェンロン首相が会談して建設計画で合意した!・・・



 会談するマレーシア・マハティール首相(右)とシンガポール・リー・シェンロン首相(左):   ☛ ☛ ☛


現在陸路で約5時間かかるKL~シンガポール間を最高速度時速320Km、約90分で結ぶ高速鉄道は、マレー半島の西側を海岸線に沿う形で新路線を建設し、KLを含めた7駅がマレーシア側、終点のジュロン・イースト駅がシンガポール側となる計画だった。

         ▲ジュロン・イースト駅(シンガポール)

■ 財政立て直しの一環で中止は最終決定:
 5月9日、マレーシアの下院総選挙でマハティール元首相率いる野党連合がナジブ首相の与党連合を破り、同国史上初の政権交代が実現した。
 92歳で再び首相に返り咲いたマハティール首相はナジブ政権の『金権汚職体質からの脱却』と『変革』という公約を実現するために、まず財政の立て直しに着手した。



再び首相に返り咲いたマハティール首相
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ナジブ政権末期のマレーシア!〜、
国家の債務が1兆マレーシアリンギット(約27兆3743億円)に達していた!・・・

 巨額な経費がかかる大型インフラ整備事業の見直しは喫緊の課題だった!・・・

 マレーシアの東海岸を北のタイ国境付近からマラッカ海峡に至る東海岸鉄道計画も見直し対象となった。同計画は総工費502億RM(約1兆4000億円)の多くを支那らの融資で賄ってすでに着工が始まっているにも関わらず、見直し対象となり、・・・総開発費で600億RM(約1兆6400億円)の経費が必要となるKL~シンガポールの高速鉄道計画の「中止」を決断せざる得なかった。

マレーシア側はこの計画中止の補償として!〜、
シンガポールから5億RMの支払いを求められる可能性もあると試算しているが、それでも中止を決断したところにマハティール政権の財政立て直しに取り組む並々ならぬ決意が表れている!・・・

■ マハティール首相の中国依存脱却姿勢:
 受注競争が激化していた高速鉄道の車両の提供や線路の建設などを担う
       『鉄道資産会社』の入札には!〜、
支那が支那鉄道総公司を中心とするコンソーシアムで参加する意向を示し!・・・
日本もJR東日本、住友商事、日立製作所など10社で受注を目指していた!・・・
ドイツ、フランス、イタリア、オーストリアが参入を表明!・・・

ナジブ前首相が親中支那であることからこれまで支那が有利との見方が強かったが、4月19日に当初予定していた6月29日の入札締め切りを事業者から『準備が間に合わない』との要請が相次ぎ、今年12月28日に入札を延期、受注者決定は2018年末から2019年にずれ込む可能性が出ていた。開業予定の2026年は変更なかった。


主要駅となるマラッカでは沖合に約550haの大規模埋め立てが地元企業と中国企業によって進められており、・・・埋立地には商業施設、マンション、工業団地などを誘致する方針で、鉄道計画が白紙になったことで今後開発を支那側が継続するのかが注目される。

今回のマハティール政権の大型インフラプロジェクト見直しは!〜、
 ナジブ前政権の支那への過度の依存を再検討するもので、今後もマレーシアの『中国離れ』は加速するものとみられている!・・・

マレーシアでの巨大プロジェクトを『一帯一路』の要の一つと位置づける支那政府が、こうした新政権の『支那離れ』にどう対応するか、今後の両国関係からも目が離せない。


5月9日に誕生したばかりのマハティール政権!〜、
選挙中に標榜していた公約!:
・マハティール政権は財政立て直しに取り組む!・・・
・マレーシア、支那への過度の依存を再検討!・・・
❝ 疾きこと風の如し!❞  、一ヶ月後には、早速公約に向けて始動した。


支那・習近平政権の甘言につられ、融資を受け、身の丈に合わぬプロジェクトを計画し頓挫し財政難で融資の返却に困窮している国々は後を絶たず!〜、

✦ スリランカは支那の融資の返済が出来ず、ハンバントータ港を収奪された!・・・
✦ パキスタンはスリランカと同様な危機に直面している!・・・
他にザンビア、アンゴラ、ジブチ、スーダン、カザフスタン、キルギス、ベネズエラなどは支那からの融資をうけており、将来はスリランカと同様な運命を辿るでしょう。
 近年アフリカの『角の要所』として、アフリカ東端部に位置し、その重要性が注目されているジブチ共和国は支那から巨額な融資を受けて既に、ジブチには支那の海軍基地を建設している。

マハティールは前首相の支那への急角度の傾斜の結果、支那との経済関係が危険な程に深化している事に危惧の念を抱き、軌道修正に踏み切ったは、国を思う気持ちがあればこそです。

それにしても、92歳で首相に返り咲き、一ヶ月未満で、即公約履行に向けて力強い歩を踏み出す。
日本は老害政治家ばかり!。
羨ましい限りで、日本にもマハティール首相のような政治家が出現すればなぁ!、願わざるを得ないブログ管理人です。

引用記事:





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