プーチン大統領「欧州における移民危機は、米国の政策の予想された結果」
Sputnik日本 (2015年09月04日)
プーチン大統領は「欧州における移民危機は、全く予想された結果だとし、記者団に対し「その原因は、自分達のスタンダードを押し付ける米国の政策にある」と指摘した。
プーチン大統領は、東方経済フォーラムで演説後、記者団からの質問に答え、次のように述べたー
「皆さんも御承知のように、我々はすでに何度も、この事について述べてきた。私は、移民危機は、全く予想されたものだとみなしている。思い出していただければ分かるが、ロシアは、もし我々の所謂『西側のパートナー達』が、我々が常に言ってきたように、イスラム世界や中東、北アフリカで、彼らがこれまで行っているような間違った政策を続けるならば、問題はもっと規模の大きなものになるだろうと述べてきた。
その政策とは一体何か? それは、その地域の歴史的、宗教的、民族的、文化的な特質を考慮せずに、自分達のスタンダードを押し付けることだ。何よりもまずそれは、米国のパートナー達が行っている政策である。」
筆者考:
米国と敵対するロシアの大統領の見解であり、全面的に同意する訳にはいきませんが、・・・
◼︎ロシア大統領の指摘!〜
✦ ❝自分達のスタンダードを押し付ける米国の政策にある!❞・・・
✦ 『西側のパートナー達』が、イスラム世界や中東、北アフリカで、彼らがこれまで行っているような間違った政策を続けるならば、問題はもっと規模の大きなものになるだろうと述べてきた!・・・
✦ 地域の歴史的、宗教的、民族的、文化的な特質を考慮せずに、自分達のスタンダードを押し付けることだ。何よりもまずそれは、米国のパートナー達(欧州連合)が行っている政策である!・・・
プーチンが大統領が主張している事象は!〜、西側陣営にとっては不都合の真実であると同時に、一部の離れ駒、良心的なメデイアを除いて殆どのメデイアは絶対に報道しなかったのは周知の事実であった。
昨年の米国、EUの支援でネオナチ色(全体主義)の濃いウクライナ主義者(ステパーン・バンデーラの流れを汲む)武装集団が親ロシア政権を倒して武力革命を達成した。
暴力革命に依って樹立したキエフ政権に反を唱え!〜、ロシア系住民が60%以上を占めるクリミヤが国民投票の結果、独立を宣言して、後にロシアに編入された。
此の余波を受けて、ウクライナは親米/EU派と親ロシア派との抗争が激化し、各地で、特に東南部のドネツク共和国、ルガンクス共和国で結成された新ロシア義勇兵との大規模な戦闘が勃発した。
此等の一連のウクライナ民族主義・キエフ政府と親ロシア義勇兵との戦闘が激化は、一応はミンクス停戦合意(2015年2月27日)で収束したが、・・・残念ながら、ウクライナ軍が一方的に停戦合意を破り砲撃を今でも時折反復している。
これを苦々しく思っているロシアプーチン大統領が、欧州で起きている第二次大戦後で最大の『難民/移民問題』に対して痛烈な米国非難を展開するのは当然ですが、・・・西側陣営は此れは、ウクライナ問題で米国主導で為された対ロシア制裁に対する不満の表れ!と一笑に付すと思われます。
結局はプロパガンダ!である、・・・己等の悪行を鏡で映すこと無く無視して、米国は絶対に反省はしないでしょう。
奇しくも拙ブログで取り上げた欧州の『難民/移民問題』で述べられた事とロシア・プーチン大統領の『欧州に置ける移民危機!の原因は米国、EUが自分たちのスタンダードを押し付けすぎた結果!』がぴったり!と符号しました。
過去20年間の米国歴代大統領!〜
第42代大統領: ビル・クリントン/副大統領 アル・ゴア
任期 1993年1月20日 – 2001年1月20
北朝鮮に翻弄されて、結局は北の核開発を完結させて仕舞った。
第43代大統領: ジョージ・W・ブッシュ / 副大統領 ディック・チェイニー
任期 2001年1月20日 – 2009年1月20日
親米だったオサマ・ビン・ラディンが、米国の横暴(民主化を押し付ける)さに反米となりアルカイダ組織をアフガンの置いた。米国のアフガン侵攻でアルカイダ訓練基地を爆撃、破壊したが、此の報復で2001年9月11日・NY・ツインタワー・テロ攻撃が齎された。
サダム・フセインは独裁者だったといえ少なくともイラク国内は政治的に安定していた。所有しては居なかった核兵器、化学兵器に言い掛かりを付けてサダム・フセインを殺戮。その後のイラクは政治的に不安定になり、スンニ派とシアー派の宗教対立が激化して惨憺たる有り様となり、此れが原因でISILが出現した。
第44代大統領: バラク・オバマ/副大統領 ジョー・バイデン
任期 2009年1月20日 – 任期切れ:2017年2月20日)
3人の中でもバラク・オバマ尤大統領は最も無能で、外交政策の失態は目を覆うばかり!・・・。
シリアでは『反アサド大統領政府・武装勢力』に加担してアサドを葬り去ろうとしたが、ロシア、支那連合との駆け引きに破れ煮え湯を飲まされて仕舞った。オバマ大統領の失敗でシリアは市民戦争が増幅され国土は焦土と化して、ISILが此れに付け入り勢力を伸ばして現今の惨状となった、また空爆も無辜の市民を巻き込み家を、職を失い難民が大量に生産された。
ISILの勢力拡大は米国にオバマ大統領の外交的無能さが産んだ!と断言できる。
イタリアにはリビア海岸からの移民、難民船が押し寄せ、此等の難民はアフリカ大陸国人が圧倒的に多い!。
オバマが弱腰外交を払拭する為に珍しく強硬な姿勢で、・・・リビア・ムアンマル・カダフィー大佐(実は首相)に臨み、反カダフィー武装勢力に武器弾薬、戦闘費用を提供して殺戮させた。
カダフィー殺害後リビアの人々は安定した生活を手にする処か、・・・以前にも況しての暗黒な状態に、新政府の国体運営の能力の無さで、惨憺たる有り様になって仕舞った。
皮肉なもので!〜、
カダフィーが生存中は、リビアからは難民、移民船団はカダフィーが目を光らせていたので出航が出来なかった。
北アフリカや中近東の外交政策の失態だけでは無くて、・・・アジア政策は大統領就任と同時に打ち出された支那重視(G2 論=グレート2⇔支那と米国中心で世界を仕切る)に舵を切った。
即ち、これは!〜、安全保障に置いては同盟国の日本を蔑ろにした事になり、・・・・支那の増長(軍拡)を誘い、東南アジア、東アジアのバランスが崩れて政治的な不安定が誘発されて、現在の支那の支那海全域に渡る権益拡大の展開に繋がっている。アジアにとっては最悪な米国大統領がバラク・オバマである。
以上、米国過去歴代・大統領3人の外交政策の不手際は目を覆うばかりで、・・・アジアで、アフリカで、中近東では問題解決処か、問題を更に拗らせるだけの結果だった。
結局はこのツケが回りに回り、現在の欧州の移民危機を齎した事になりました。
故にロシア大統領の『移民危機は米国とパートナーたちが自分たちスタンダードを押し付けた結果』は正鵠を射ており、反論の余地は全くありません。
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