2026年8月9日日曜日

日英伊で共同開発の次世代戦闘機 防衛のゲームチェンジャーになり得るか?…

 イギリスはイタリア、日本と共同で次世代戦闘機を開発している。フランス、ドイツ、スペインによる競合計画『将来戦闘航空システム(FCAS)』が頓挫した事で、…『グローバル戦闘航空プログラム(GCAP)』の重要性はさらに高まっている。



GCAPで開発が進む次世代戦闘機のイメージ(画像:防衛省

イギリスはイタリア、日本と共同で次世代戦闘機を開発している。
フランス、ドイツ、スペインによる競合計画「将来戦闘航空システム(FCAS)」が頓挫したことで、『グローバル戦闘航空プログラム(GCAP)』の重要性はさらに高まっている。

イギリスで『テンペスト』と呼ばれるGCAPの機体は、2035年までに運用を開始する見通しである。イギリスとイタリアにとってGCAPは、保有するユーロファイター・タイフーンを、国境防衛能力を備えた最先端の戦闘機へ置き換えるものである。

 この機体は、高い能力と強い意思を持つ敵対勢力から欧州の空域を守ることを含め、北大西洋条約機構(NATO)主導の任務にも投入される可能性がある。日本もまた、広大な海域をカバーし、領空侵犯に対処できる戦闘機を必要としている。

 では、この3か国は、FCASが乗り越えられなかった課題を克服し、真に最先端の戦闘機を開発できるのだろうか。

 世界で最も先進的な戦闘機は「第5世代機」と呼ばれている。テンペストは第6世代戦闘機に分類される。中国とロシアは第5世代機を保有しており、独自の第6世代戦闘機の開発も進めている。

 欧州の多くの国は、老朽化した戦闘機をアメリカ製の第5世代機F-35に置き換えてきた。しかし、トランプ政権のNATO支援が揺らぐなか、一部の国はアメリカ製装備への依存を見直し始めている。

 これは、2022年に発足したGCAPを推進する国々にとって、防衛能力を自国の管理下に置くことの重要性を浮き彫りにしている。イギリス、イタリア、日本は2026年7月3日、計画を次の設計段階へ進めるため、46億ポンドの契約を締結した

 この契約を受注したのは、イギリスのBAEシステムズ、イタリアのレオナルド、日本航空機産業振興株式会社(三菱重工業と日本航空宇宙工業会が共同出資)の3社による合弁会社、エッジウィング(Edgewing)である。

 イギリスが国防支出計画の最終調整に時間を要したため、契約締結は9か月遅れた

 第6世代戦闘機を従来機と区別する特徴は、『システム・オブ・システムズ』として機能する能力である。機体には、戦闘空間の情報を集める多数のセンサーが搭載される。そこで得られた情報は、衛星、艦艇などの海上戦力、地上局からのデータとともにリアルタイムで統合され、パイロットの任務遂行を支援する。

 テンペストのような先進戦闘機は、『ロイヤル・ウィングマン』と呼ばれるタイプを含む無人航空機を制御できるようになる。こうした無人機は、例えば有人戦闘機を守るなどして任務を支援する。

 一方、戦闘機が赤外線センサーやレーダーに探知される可能性を低くするステルス技術は、F-35のような第5世代機と同様、第6世代機でも不可欠となる。

 では、GCAP参加国には、そのような航空機を開発する技術力があるのだろうか。答えはイエスである。ただし、いくつか留保すべき点がある。2016年、日本は国産のステルス技術実証機を試験飛行させた世界で4か国目となった。

 三菱が製造したX-2試作機は、日本独自のステルス設計・エンジニアリング技術、レーダー波吸収材、推力偏向技術(エンジンの排気方向を変えて機体を操縦する技術)の有効性を実証した。

 イギリスも2013年、独自のステルス実証機であるBAEシステムズ製ドローン『タラニス』を飛行させた。これにより、イギリスが開発したステルス技術と自律システム技術の有効性が示された。両国のステルス開発計画で得られた知見は、GCAPに直接反映されている。BAEシステムズと三菱重工業は、テンペストの設計にも携わっている。

 イタリアと日本にはF-35の最終組立ラインもあり、アメリカ国外にある同種の施設はこの2か所だけである。このため、第5世代ステルス戦闘機の組み立てと、F-35の主翼一式の製造を経験した人材がすでに育っている。こうした技能は、テンペストの製造に直接生かすことができる。

 GCAP参加国がまだ実証していないのは、ステルス技術、複数の機上センサーから集約したデータ、人工知能を1機の航空機に統合する能力である。各国の戦闘機部隊に配備する機体の生産ラインを維持できるかどうかも、不確定要素の一つである。これは見かけ以上に難しい工学上の課題であり、現在よりも綿密に検討されるべきである。

■ 対等な立場:

FCAS計画は!〜
産業パートナーであるフランスのダッソーと、ドイツ、スペインを代表するエアバスとの対立によって頓挫した!・・・

争点には、どの企業が設計を主導するか、作業をどう配分するか、知的財産をどう扱うかなどがあった。


 GCAP参加国には、同じ運命を避ける為である※エッジウィングは、計画の成功の鍵となり得る重要な原則を、その組織構造に反映している。

 エッジウィングの各社はそれぞれ33.3%の株式を保有し、主導国と定められた国はない。各パートナーは、技術を自ら活用し、改修する自由を持つ。これはF-35とは大きく異なる。F-35では、パートナー国は機体を運用していても、近代化のためのハードウェアやソフトウェアの変更はアメリカが管理しており、自ら決める権限を持たない。

※エッジウィング:
『エッジウィング(Edgewing)』とは、日本・イギリス・イタリアの3カ国が共同開発を進めている次世代戦闘機(GCAP)の設計や開発を担うために設立された、合弁会社の名称。先駆的で先進的な未来像を象徴する言葉として名付けられた。

 GCAPも今後問題が生じないとは限らない。しかし、実機の製造に着手する前に、産業界で誰が主導するかという問題を決着させた。この違いは、個々の技術上の選択よりも重要になる可能性がある。

 予算見積もりの不正確さも、GCAPの障害となり得る。多国間の戦闘機開発計画は歴史的に、実際にかかる費用を過小評価してきた。

 国防投資計画で86億ポンドの拠出が約束された後も、1機当たりの価格もイギリスの発注機数も決まっていないため、GCAPの総費用は依然として算定されていない

 これまでの例を見ても、戦闘機開発計画ではパイロット訓練が課題になりやすい。私自身もパイロットであり、経験豊富な乗員を新たな機種へ移行させるには、たとえ十分に成熟した機種でも、実任務で信頼して使える状態になるまで、数か月に及ぶ座学、長時間のシミュレーター訓練、監督下での飛行が必要であることを知っている。

 GCAPの乗員は、機体を操縦するだけでなく、ロイヤル・ウィングマンのような他の無人航空機を指揮する訓練も受けなければならない。

 それでも、これまでの実績を見る限り、イギリス、イタリア、日本は真に最先端の第6世代戦闘機を開発する技術を持っている。では、それを実現するための産業面、組織面の規律も備えているのだろうか。おそらく備えているだろう。ただし、それには今後9年間、資金と訓練を野心的な構想に見合う水準で確保し続ける必要がある


参考文献:
【日英伊の次世代戦闘機 
なぜ防衛のゲームチェンジャーになり得るのか航空専門家が解説】:

■ GCAの概要と開発背景:
後継対象!〜、
● 航空自衛隊の『F-2』、英空軍および伊空軍の
    『ユーロファイター・タイフーン』の後継機として開発!・・・
統合経緯!〜、
● 日本の『F-X』計画と、英伊が進めていた
『テンペスト(Tempest)』計画を一本化して2022年12月に発足!・・・

■ 体制と主要企業国際機関 (GIGO):
計画全体を管理・推進する政府間国際機関(GCAP Agency)。
開発合弁会社 (Edgewing): 各国の主力を担う企業が等しい出資比率(33.3%)で共同設立した開発企業。
航空自衛隊の「F-2」、英空軍および伊空軍の
● 日本: 三菱重工業(JAIEC連合)
● イギリス: BAEシステムズ
● イタリア: レオナルド

主な特徴高度なステレオステルス性能に加え、AIを活用したデータ統合能力や無人機(僚機)との連携能力。
参加国それぞれに『改修の自由(技術的・運用上の主権)』が保障されている点(F-35のような制約を回避)


■ 日英伊の次世代戦闘機の開発は順調に進んでいるか?!:

2035年の配備開始に向け!〜、
 計画は体制整備から具体的な
      開発・生産準備の段階へと順調に進展している!・・・

主要な進歩と現状の課題は以下の通り!〜、
主な進捗・トピックス開発体制の確立: 国際機関(GIGO)および共同出資会社(Edgewing)の設立枠組みが整い、三菱重工、BAEシステムズ、レオナルドによる等しいシェアでの共同開発体制が機能し始めている!・・・

国内産業の生産準備!〜、
三菱電機がアビオニクス(電子機器)専用工場などの新設方針を発表するなど、2020年代後半からの試作・実証に向けた産業基盤の構築が始まっている!・・・

国際連携の広がり!〜、
同志国への将来的な輸出や協力体制の拡大にも弾みがついている。!・・・

今後の課題予算確保と調整!〜、
  各国の防衛予算の見直しや、参画国間での要求性能・
      作業分担の調整を継続的にクリアしていく必要がある!・・・

第三国輸出のルール整備: 開発コスト低減やパートナーシップ維持に向け、完成品の輸出手続きや条件に関する各国間の連携が重要となります。


軍事専門家らの現時点での評価!〜、
日英伊3か国による次世代戦闘機『GCAP』は、おおむね予定どおり、
     むしろ比較的順調に進んでいると評価されている!・・・。

主な進捗状況は次のとおり!〜、

1)2035年の実戦配備目標は維持。3か国は、2035年に実戦配備
  2027~2028年頃に飛行試験・実証機の初飛行スケジュールを維持している。
 今年7月には、GCAPを設計する共同会社「Edgewing」のCEOが、…
 《新たな参加国が加わっても2035年の目標は変えない》、…
        明言している。

2) 本格的な量産準備が始まった!〜、
 非常に重要なのは、日本の三菱電機が、電子機器製造施設を3か所新設
 試作だけでなく量産を見据えた設備投資を開始すると発表した。
 これは、『概念設計』から実際に製造する段階へ移行し始めた事を意味する。

3)巨額の開発契約が締結!〜、
2026年には約46億ポンド(約9,000億円規模)の共同開発契約が締結された。
これにより、機体設計システム統合各国メーカーの役割分担が更に具体化する。


■ 勿論!、課題も残されている:
順調とはいえ、課題が全くないわけではありません。

① 開発難易度が非常に高い!〜、
GCAPは「第6世代戦闘機」であり、…
● AI支援!・・・
● 無人機との協同戦闘!・・・
● 高度なステルス性能!・・・
● 新型レーダー!・・・
● 次世代エンジン!・・・

など、世界最高水準の技術を同時に実現しようとしており、… その為、
 技術的リスクは依然として大きいのは否定出来ません。

② コスト増加!〜、
 これは、防衛装備品全般に共通する問題ですが、

● インフレ!・・・
● 人件費上昇!・・・
● 部品価格上昇!・・・
 これらが原因でコストは更にらむ可能性があります!・・・

③ 新たな参加国との調整!〜
最近では!、…
● カナダ(オブザーバー参加)!・・・
● ドイツ!・・・
● サウジアラビア!・・・
 などの参加可能性が報じられています。

参加国が増えれば費用負担は軽くなりますが、…
● 技術管理!・・・
● 生産分担!・・・
● 輸出ルール!・・・
 などの調整が難しくなる面もありますが、
 但し、GCAP側は
《新規参加で日程は遅らせない》、…強硬な姿勢を示しています。

■ 総合評価:
現在のGCAPは!〜、
● ✔ 国際組織が正式に稼働!・・・
● ✔ 巨額の共同開発契約を締!・・・
● ✔ 日本・英国・イタリアの役割分担が明確化!・・・
● ✔ 製造設備への投資も開始!・・・
● ✔ 2035年配備目標は維持!・・・
 という状況であり、世界の第6世代戦闘機計画の中では比較的安定して進んでいるプロジェクトとみられています。勿論、第6世代戦闘機の開発は前例の少ない極めて難易度の高い事業である為、… 今後も技術面や予算面で課題が生じる可能性はありますが、現時点で計画が大きく頓挫しているという状況ではありません。

参考文献:
『日英伊戦闘機の共同開発状況】:

https://chatgpt.com/c/6a75dba2-8998-83ea-8a70-beefef6d4abe



日英伊三カ国の愛でで度の国が主導権を握っているのか?
日本なのか?、それとも英国?、イタリアは人的資源、資金力の観点から眺めると、開発主導権は握ることはできない!と思われます。


一抹の不安は、日本の政官、技術者が英国のゴリ押しを撥ねつけ日本が有利になるような開発日程、加えて技術力を優先させる事が出来るのか?これを払拭できません。

何れにしても、日本は嘗て日本人の悲願だった!、国産独自の戦闘機の生産を試みましたがその都度、米国からの横槍が入り挫折の連続でした。戦後、GHQに依って航空機の生産、開発は禁じられ、戦前に蓄積された技術も破壊されて仕舞いました。

今回は米国ではなくて、英国、イタリアとの共同開発となりましたが、これは、イタリアは別として英国を加える事のメリットを計算したのでしょう。英国の米国に対しての影響力、発言力を考慮し、開発完了、実証飛行試験で、米国の難癖を排除できる!と踏んだのでしょう。
ホンダジェットが米国の認証を得るのに、どれだけ苦渋を飲まされたか!。結局は認証を得る為に生産は日本ではなくて、米国となってしまう悲哀を味わった事は衆目が認める処です。ホンダジェットの評価は非常に高く、性能は戦闘機並であり、世界の注目の的となっています。

GCAPが開発完了、量産、配備となると!〜、
    敗者は米国となってしまう!・・・

第5世代ステルス戦闘機市場で圧倒的な競争力で米国が、西側で我道を行く!の市場を独占しているのは驚くばかりです。
今後、GCAPの評価が高まり、次世代戦闘機としての位置づけとなると、米国への発注は激減するでしょう。

米国は宗主国の地位を利用して日本に難題を吹っ掛ける事が考えられます。その時は、日本の正念場!となり、晴れて、日本国の悲願、戦後体制からの脱却が成就される可能性があります。然し自民党それだ毅然とした器量を有する人物がいるか?これが懸念材料となります。

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