2024年7月20日土曜日

英紙が見た、日本の『新紙幣』発行に関する矛盾と不可解さ‼・・・

20年ぶりに新しいデザインの日本円紙幣が発行された。偽造防止のための最新のホログラム技術を世界で初めて採用し、誰でも利用しやすい『ユニバーサルデザイン』を取り入れるのが主な目的とされる。
しかし、その導入には多大な混乱を伴う。
これは吉と出るのか、英紙『フィナンシャル・タイムズ』が分析する。


    7月3日から導入された日本の新紙幣

■ 新紙幣導入に伴う多大なコスト:

7月3日、日本は20年ぶりに3種類の新紙幣を発行した。

然し、この変更は、それほど簡単でも、低コストでもない。
日本には現金が必要な自動販売機や発券機が390万台もある。
労働力不足が深刻で、政府がキャッシュレス化を推進するこの国で実施するというのは、信じがたいことだ。
 新しいデザインの紙幣は、インフレを促進するか、抑制するかだが、どうなるか予測するのは非常に難しい。

最新の偽造防止技術一式が用いられたこの紙幣は!〜、
        魅力的で印象的だ!・・・
1000円札にはノーベル生理学・医学賞の最終候補になった細菌学者・北里柴三郎(1853〜1931)が採用された。5000円札には、女子教育の先駆者・津田梅子(1864〜1929)が描かれる。
 最高額の1万円札には、『日本資本主義の父』とされる実業家・渋沢栄一(1840〜1931)が選ばれたが、それは遅きに失した感がある。
 渋沢は500社もの企業、東京証券取引所、日本初の近代的な銀行を設立し、常に日本のマネーとともにあった。

然し、この美しい紙幣が流通し始めたらどうなるかを予測するのは難しい。デジタル時代においても現金を使う『自由』がいまだに好まれる日本において、この紙幣は勝利と考えられるべきものなのか?
 それとも、その後数年で倒産するレンタルビデオ屋の世界一楽しい支店をオープンさせるようなものなのか?

日本のキャッシュレス化は!〜、
      以前の予想よりも早く進んでいる!・・・
経済産業省によると、2010年、日本の消費者によるカードや電子マネー取引は全体のわずか13.2%で、2013年には15.3%と少ししか上昇しなかった。しかし、2023年には39.3%に達し、2025年までに40%という政府目標を大幅に上回る勢いである。

■ 現金社会・日本:

ここからの道のりは、日本の人口動態と、人口減少のなかで現金を使い続けることの経済学的な問題と関わってくる。
 キャッシュレス化は、一般的に賃金が上昇しているときにコストを節約したい企業に好まれる。

近代日本における現金社会は!〜、
   社会の安全性や犯罪率の低さなど、
     さまざまな要因によって維持されてきた!・・・
銀行と企業の間で大量の現金を安全かつ迅速に移動させられたのは、それに従事できる人材がかつてはたくさんいたからだ。
 その頃は比較的安価だったが、現在はそうではない。

大量の現金自動預け払い機(ATM)の存在からは、日本では自動化が進んでいるかのように錯覚させられる。然し、実際には機械に現金を補充し、維持するためにかなりの人手が必要だ。
 特に地方銀行は人手不足のためにオンラインバンキングに移行したがっている。人件費が高騰するいま、ATMの設置台数を減らしたがっているようだ。
従って、日本経済の縮小とともに、キャッシュレス化がさらに進むはずである。そうすれば、理屈上、小売やサービス業はコストをわずかに抑えられ、企業は値上げをせずに済む。

■ 地方や小規模事業を圧迫:

本当に問題が深刻なのは、自動販売機だろう。
 日本全国でおよそ220万台の飲料自販機、数千台の電車の切符自販機、数万台の食券機が飲食店にある。すべてレジ係の代わりだ。

問題なのは、これらの機械でもキャッシュレスに対応するようになってきているとはいえ、まだ一部に過ぎない。
更に再調整や交換せずに新紙幣に対応できる機械はほとんどない。対応するためには、人手もコストも必要だ。

鉄道とバスの切符の自販機は!〜、
    7月1週目までに約3分の2が、
      新紙幣に対応できるようになるという!・・・
然し、業界団体の日本自動販売システム機械工業会の予想では、新紙幣に対応できるのは、飲食店の食券機では約半分、飲料自販機では4分の1程度に過ぎない。

部品代や人件費が高騰しているため、小さな機械でも再調整に1000〜3000ドル(約16万〜48万円)かかる。
 新規に購入すれば1万4000ドル(約225万円)かかり、日本にたくさんある小規模な飲食店の経営を圧迫する。

唯一の選択肢は、飲食店オーナーがメディアで発言しているように、客に請求する価格を引き上げることだ。
それはまるで、日本の資本主義の父が、その死から100年近く経ったいまも、墓の向こうから操っているかのようである。

参考文献:

■【英紙が見た、日本の「新紙幣」発行に関する矛盾と不可解さ】

https://mail.google.com/mail/u/0/?tab=rm&ogbl#inbox/FMfcgz

QVxbqLmFWcTnhhjwRMpQCRZRhS


新札発行の是非を判断するのは困難ですね!・・・
新紙幣に対応出来る自販機は225万円、小さな自販機の新札対応調整費は16〜48万。

ほそぼそ経営の飲食店主は!〜、
 さぞや、悲鳴を上げている事でしょう!・・・
岸田首相のメガネには!〜、
 このような事象は全く映らなないようです!・・・

ウクライナに巨額な支援をするなら、飲食店の支援を先にするべきでしょう。

岸田総理は日本人への思いやりは全く!といって皆無であり、米欧、ウクライナが最優先の課題となっているようです。

新札発行が吉と出るか!、又は凶とでるか!…
来るべき総選挙に影響を及ぼすか?
神のみぞと知る‼となるようです。

因みに日本の新紙幣の発行で思わぬ経済効果を満喫している国がありますので、ご紹介致します。

■【日本の新紙幣の発行には
      『ネパール人の尽力』が不可欠だった】:

https://courrier.jp/news/archives/362571/?utm_source=article_

link&utm_medium=photolink&utm_campaign=articleid_369211


2024年3月16日、ネパール東部の地域・イラムで、日本の紙幣の原料になるアルゲリの樹皮を洗浄する人々


日本の紙幣の原料に用いられる樹木『ミツマタ』は、国内調達が難しくなっており、その多くがネパールから輸入されているという。

2024年7月に紙幣のデザインが刷新されるが、その発行はミツマタの生産・加工に関わるネパール人なしには『不可能』だと、産地を訪ねた米紙が報じている

■ 儲かるなんて思ってもみなかった:
世界最高峰の山々とインド北東部ダージリン地方の茶畑に挟まれたネパール東部のこの地域では、壮観な景色が広がり、希少なランが育ち、緑豊かな丘陵地でレッサーパンダが遊ぶ。

だが、ここでの生活は厳しい。世界最高峰のエベレストの近くで生まれた農業従事者のパサン・シェルパは、十数年前に野生動物にトウモロコシやジャガイモを荒らされて栽培を諦めた。
 そして代わりに、それほど価値のなさそうな植物を育てることにした。ヒマラヤに自生する常緑で黄色い花を咲かせる『アルゲリ』(註:ミツマタの近縁種)と呼ばれる低木だ。
現地の農業従事者は、この植物を柵を作るための材料や薪にするために育てていた。

                                           

和紙製造に欠かせない『ミツマタ』が先細り、十分にまかないきれない状況では外国に依存する事は致し方ありません。救いは支那大陸ではない事がせめてもの救いです。