文部科学官僚として事務次官まで務め、現在はコメンテーターなどとして活躍する前川喜平氏。彼がNHK会長になる日が、来るかもしれない――。
市民団体「市民とともに歩み自立したNHK会長を求める会」は、次期NHK会長候補に前川氏を推薦している。これを受け、前川氏は11月4日に記者会見を開き、自身の考えを「真実のみを重視するNHKのあり方を追及していきたい」と、前向きな姿勢をあらわした。前川氏は今回の推薦をどう受け取り、どのような構想を描いているのか。本人に話を聞いた。
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『私としても、思いもよらぬ出来事でしたよ。10月に、市民団体の方が私のところにおいでくださって、お話を伺いました。それで、私からも『ぜひ』と申し上げてお受けしたんです。
市民団体の方々は『これまで5代にわたって財界出身者が会長職を占めてきて、官邸の言いなりになるような人ばかりだったと。それにより、NHKのあり方が非常にゆがめられている』というご主張でした。また『とくに、いまは首切りが横行していて、経済合理性を最優先するような経営になってしまっている』ともおっしゃっていましたね。
私自身、NHKのあり方はたしかに問題があると、ずっと思っていましたから、市民団体の方々に賛同したんです』
今回の推薦を快諾したという前川氏。彼が世間から注目を浴びたのは、5年前、加計学園問題での「総理のご意向」文書の存在を認め、「行政がゆがめられた」と政権を批判したことだった。前川氏がNHKの報道姿勢に最初に問題を感じたのも、まさにその「加計学園問題」の渦中にいたときだったという。
『NHKの一線級の記者さんたちは、当時、私のところにずいぶん取材に来てくれたんですけど、いっさい報道されませんでした。『ご意向文書』の存在を主張したのは、2017年5月25日の会見ですけど、それより1カ月ほど前、NHKが私の独占インタビューを撮っていたんです。
ところが、それはいっさい報じられなかったし、いまもお蔵入りしたままなんですよ。こんなふうに、NHKの記者さんたちが一生懸命取材しても、ニュースにならない。そのころから『NHKはひどいな』と思っていました。NHKのあり方、とくに報道番組や時事問題の扱いについては、非常に問題があると思っていました』
「とにかく、口を出さない。番組編集は、現場に任せることが大事だと思っています。むしろ『政治の圧力からの防波堤』になるのが、会長の仕事だろうと思っていますしね。
ただ、編集には口を出さないが、ひとつだけどうしてもやりたい番組があるんです。それは、過去四半世紀のNHKのあり方を検証する番組。
そんなことだけですよ。それ以上のことは、トップダウンでやることではないと思ってます」
いわばNHKの“総集編”を作りたいと、構想を語った前川氏。さぞかし会長職に前のめりなのだろうと思ったが、就任の現実的な可能性に触れると、こう笑って否定する。
「可能性はゼロでしょうね(笑)。会長を任命するのは、NHKの経営委員会ですからね。経営委員会が私を選ぶはずがありませんから(笑)」
NHKの会長人事は、12人の委員で構成される経営委員会で、9人以上の議決で任命される。現会長である前田晃伸氏の任期が満了するのは、2023年1月24日だ。ここはぜひ、経営委員会に“大英断”を下してほしいものだが――。 ( SmartFLASH )
SmartFLASH は、NHK経営委員会が大エダンを下して欲しい!と記事を締めているが、… 大英断とは、前川助平をNHK会長に選ぶ事なのか?、冗談はよして欲しい!。