不正使用で懲戒免職、中学校長の「罪と罰」】:
コンビニコーヒーのレギュラ―サイズ(右)とラージサイズ(左)
コンビニエンスストアのセルフコーヒーマシンで、レギュラーサイズの料金でラージサイズの分量を入れたとして1月、兵庫県高砂市立中の男性校長(60)が懲戒免職処分を受けた。定年まで1年あまり。「優しい先生」と慕われていた元校長は一杯70円の〝利益〟のために、数千万円という退職金や教員免許を失った。
「厳しすぎるのではないか」との声もある今回の処分。
元校長はなぜ、不正に手を染めてしまったのか。
気づいた店員が、店を出て車に乗ろうとする元校長に声をかけると、不正を認めた。その後、この件以外にも同じ店で2回、ほかの店でも4回、同様の不正行為を繰り返していたことが判明した。
きっかけは押し間違いだったという。元校長は「過去に誤ってラージボタンを押した際、コーヒーがカップからあふれずに入り、店員から指摘もなかったので、不正を繰り返すようになった」と説明している。
客は低料金でひきたてのコーヒーを楽しめ、店側も人員コストの削減につながるコンビニのセルフコーヒー。今や一般的になったシステムだが、故意や過失を問わず、量増しは後を絶たない。
大手コンビニチェーンの関係者らによると、客がどのボタンを押したかは店員から分かるようになっているというが、「忙しいときなどは違うサイズのボタンが押されても気づかない。客の良心に頼る形になっている」。店側では、サイズやメニューを自動で認識する機械の導入も進めている。
元校長も兵庫県警に窃盗容疑で書類送検された。
その後、不起訴(起訴猶予)処分となったが、県教委は今年1月30日、懲戒免職処分とした。
本人も反省した様子で行為を悔やみ、差額分の金を持って被害店舗に謝罪に出向くなどしたというが、不正の代償は大きい。
県教委によると、令和4年度の60歳定年退職者の平均退職金支給額は約2300万円。一般教員らも含まれており、元校長が順調に教員生活を終えていれば、同程度以上の退職金を受け取っていたとみられる。
県教委には「厳しすぎるのではないか」との意見も寄せられているが、「繰り返し窃盗行為をした場合は免職」という過去の処分例を踏まえた判断という。
処分に不服がある場合、県人事委員会に請求するなどの措置も取ることができる。ただ、決定が覆る可能性は極めて低い。何より教え子たちを失望させたことは、取り返しがつかない過ちであることは間違いないだろう。(安田麻姫)
罪は罪としても、余りにも厳罰過ぎ暗澹たる思いに駆られ他後味の悪いブログ記事になって仕舞いました。
不起訴になったのだから、杓子定規で罰を下すのは、
なんとか、温情を加味した裁きをくだせなかったのか?、確かに教育者としては落第だったかも知れませんが、元校長の心情を思うと悲しがこみ上げて仕舞います。家族の悲嘆は計り知れないものでしょう。
この元校長の処断と政治家、高級官僚の振る舞いを眺めると、遥かに思い罪を犯した者が、裁かれずのうのう!としている様を一望すると、ブログ管理人の心の中を寒風が吹き抜けて行くようです。