2015年2月2日月曜日

イスラム過激派 ⇔ 残忍ISIL(イスラム国)の支配圏の実態考:


残虐非道で知られるISISが、混沌としていた地域に独自の秩序を確立。支配下の住民はどう受け入れるのか!・・・


          覇権争い ISIS本拠地ラッカではアサド派勢力による空爆
              でモスクが破壊されたという Nour Fourat-Reuters

この1年で中東世界の地図は大きく塗り替えられた。新たに出現したのは冷酷無比で顔の見えない敵、欧米的な価値観とは相いれない敵のISIL(イスラム国)である。

「イスラム国」を名乗るイスラム教スンニ派テロ組織ISIS(別名ISIL)は今やシリアとイラクにまたがる広範な土地を支配下に置く。その版図は3万平方キロとも9万平方キロともいわれ、約800万の人々がいつどこから、どの武装集団や軍隊の砲弾が飛んでくるか分からない状況で暮らしている。

 米軍などはISISの支配地域に継続的な爆撃を加えているが、現地の生活実態はほとんど知られていないが、・・・ISISは、この混沌の最中でも一定の統治機構を確立し、第一次大戦後のオスマン帝国崩壊まで脈々と続いてきたカリフ制(預言者ムハンマドの唯一正統な後継者カリフによる国家統治)を復活させつつある。

 オックスフォード大学の人類学者スコット・アトランは先頃、米国防総省と議会に報告書を提出して、事態の重大性に注意を促した。「(イスラム教徒の間で)カリフ国の理想は不滅であり、その復活が多くの人の心を捉えるのは間違いない」とアトランは言う。この段階で欧米諸国がカリフ国の打倒を目指しても全世界のイスラム教徒の反感を買うだけであり、本当に必要なのは「カリフ国の理想と現実を、近代社会と共存可能なものに変えていく努力だ」と、論じている。

 ISIS版「カリフ国」の実情はどうか。事実上の首都とされるラッカ(シリア第6の都市)では「政府」の職員が商店を監視し、期限切れの商品を売っていないかチェックしているという。シャリーア(イスラム法)も、ISISの独特な解釈に従って厳格に適用されている。

「彼らはもめ事の調停に乗り出すなど地域社会とのパイプづくりに努め、関係の正常化も狙っている」と言うのは、アブダビを拠点とするコラムニストのハッサン・ハッサンだ。「例えば最近、彼らはシリア東部で30年以上も対立してきた2つの部族を和解させた。学校教育の現場やモスクでの説教にも細かく指示を出している」

◼︎【何より安定を望む住民】:

➤ ❮ISISは軍事部門と民生部門を分け、ワリス(閣僚に相当)を指名して統治を指揮させているという。制圧した地域は複数の「県」に分割し、それぞれの責任者の管轄下に置いている。支配地域内の経済を監督する「ムスリム金融館」と称する中央銀行も設立し、独自通貨を発行する計画もある❯・・・

➤ ❮ISISは、無政府状態に陥ったシリアとイラクから奪い取った地域で、それなりに機能的な国家を建設しつつある。長らく流血の宗派間抗争に耐えてきた現地の人々は、何よりも安定を欲している。ISISが一定の統治能力を示すことができれば、勝利は彼らのものとなる❯・・・

➤ ❮ISISが残虐なのは事実だが、そこにも一定の「節度」はあるのは推測される。平然と公開処刑をする残忍な体制が住民に愛されるとは思えないが、・・・例え苛酷でも法律が守られ、生活に一定の安定が得られるならば、大半の住民は無政府状態より好ましいと考えるのは当然となる❯

➤ ❮頑迷なイデオロギーの持ち主ではあるが、国造りに関する限り、ISISはかなり現実的な路線を進めおり、・・・民生部門の要職の多くは、イラクのフセイン政権時代の官僚たちが占めている。ラッカで電気通信部門を仕切っているのは、博士号を持つチュニジア人。小麦粉の生産と流通を仕切るのはアサド政権の元役人❯・・・

➤ ❮ただし、すべての人々がISISを積極的に支持しているわけではなく、・・・現地の活動家グループ「ラッカは静かに殺戮されている」を率いるアブ・イブラヒム・ラカウィによると、実際には「持てる者」と「持たざる者」の格差が拡大している。
恵まれているのはISISのメンバーだけで、それ以外の人々の暮らしは苦しく、・・・貧困と病気が蔓延している。空爆で市内の物価は高騰し、電力は供給されず、皆が発電機に頼るのを余儀なくされている。と、ラカウィは英オブザーバー紙に語った❯・・・

◼︎【崩れる無敵の聖戦神話】:





2015年1月28日、シリアの国境の街、コバニの東部を確認しながら無線で話すクルド人男性。クルド人部隊は、1月26日にトルコ国境の戦略的要衝である街を取り戻した。これはシリアとイラクでの野蛮な猛攻撃によって領域一帯を掌握していたジハーディストたちにとって、象徴的な一撃となった。 (Photo: BULENT KILIC/AFP/Getty Images)


➤ ❮ISISはその軍事部門の残虐な仕打ちゆえに、多くの地域で憎悪の対象となっている。しかし形ばかりでも統治の仕組みを整えた地域では、当座の安定をもたらす勢力として受け入れられている様子が覗える❯・・・

➤ ❮昨年末には、欧米の空熾烈な空爆によって、ISISの快進撃にブレーキが掛かり、現在、トルコとの国境に近いシリアの要衝コバニ(アインアルアラブ)がクルド人部隊によって奪還され、戦いは続いているが苦戦を強いられている❯・・・

➤ ❮ISISの無敵神話が崩れたのか?、無敵と信ずればこそ世界中から集まってきた志願兵の若者たちも、小さな町コバニを陥落させることもできないと聞けば、二の足を踏むのではないか。定評のある治安情報会社ソウファン・グループも11月末、ISISがイラクの首都バグダッド西方の要地アンバル州攻略に失敗したもようだと報告している❯・・・

➤ ❮大躍進が止まったとなれば住民の間には不安が広がる。もしもISISが撤退したら、今度はまた別の勢力の下で流血の惨事となる可能性は否定は出来ぬ。ISISは曲がりなりにも秩序らしきものを用意したが、その他のテロ組織や復讐の念に燃える政府軍や民兵勢力はおよそ信用できない❯・・・

筆者寸評:

 昨年7月のシリア人権ネットワークの報告によれば、シリア政府軍は少なくとも10万9347人の民間人を殺害している。うち1万5149人が子供、1万3695人が女性だ。拷問による死者は4892人に上る。
 イラク政府も同じくらい酷く、・・・人権擁護団体ヒューマン・ライツ・ウォッチは9月に、イラク治安部隊による「スンニ派収監者の大量処刑、拉致、裁判なしの処刑」を告発している。こうした事態が直ちに改善されるとも思えず、・・・何しろイラク軍の再建は「アメリカが10年と250億ドルを費やしても実現できなかった」難事業だと、中東情勢アナリストのフィラス・アビ・アリは断言している。

 イラクではシーア派民兵も幅を利かせており、宗派対立は深まるばかり。欧米の期待するクルド系民兵組織ペシュメルガも人権侵害のそしりを免れない。
 仮にISISが撤退したら、どんな状況になるのだろうと?!、・・・支配下の住民た不安に駆られている事は明白と言えるが、悲しいかな!〜、今の処、魅力的な選択肢はないに等しい。


【イスラム国が1日で3億円稼げる理由 「史上最も裕福なテロ集団」の実態とは】・・・


 アメリカの情報当局者はイスラム過激派組織「イスラム国」が1日で300万ドル(約3億2000万円)もの収益を上げており、史上最も裕福なテロリスト集団となっていることを明らかにした。

「カリフの地位を保持するには金がかかる」。ある当局者がアメリカの放送局「NBC」の取材に答えたように、イスラム国は何が何でも金を必要としているという。イスラム国は、武装集団に資金提供し、武器と食糧を供給しなくてはならない。また、同集団は殺害された民兵の遺族に恩給を与えており、奪取した領地の支配にかかる費用も負担しなくてはならない。

イスラム国の収入源は、次の通りである!・・・
1)裕福な寄進者:

シリアのアサド大統領に反乱したスンニ派武装集団に強力な支援を行ったのは裕福な支持者たちであったが、シリアで戦っている他の過激派同様、イスラム国も当初は彼らからの資金を頼りにしていた。

シリアの過激派への資金提供の大半が、湾岸のアラブ諸国である。裕福な個人の寄進者によって集められた何百万ドルもの資金がトルコ・シリア国境にいる反政府派の武装集団の手に渡っている。サウジアラビア、カタールとクウェートの政府もまた、アサド政権と戦うスンニ派武装集団への支援として極秘に何百万ドルも提供している。

カタールの英国王立防衛研究所長官マイケル・スティーブンズはBBCのインタビューに答え、イスラム国に直接資金を提供する個人寄進者とは異なり、湾岸諸国の政府はヌスラ戦線、タウヒード旅団、アーラル・アル・シャム、そして ジャイシュ・アル・イスラムなど、イスラム国以外のグループを支援しているという。


しかし、ここ最近こうした武装集団にいた兵士の一部がイスラム国に合流しており、中にはイスラム国に組み込まれた武装集団もあるという。つまり、湾岸諸国からの資金は間接的にイスラム国に渡っていることになる。それでも、こうした献金は今やイスラム国が保有する資産のごく一部にすぎないとスティーブンズ氏は言う。過激派は、その収益のほとんどを支配下の領地から得ている。

2)略奪:
6月に大規模な攻勢に出て以降、イスラム国はイラクとシリアでほぼイギリスと同じ範囲の領土を占領した。AP通信によれば、過激派は銀行や軍事施設から何百万ドルもの現金やその他の金品を略奪したという。

「イスラム国の現金収集活動は、まるでマフィアのようだ」。先週、あるアメリカの情報当局者はAP通信に対してこのように述べた。「イスラム国は組織化・体系化されており、脅迫と暴力による強制力がある」。

3)密輸と税金:
イスラム国は、制圧した地域から税金も取り立てている。アメリカの超党派組織「外交問題評議会」は、イスラム国が6月にイラク第2の都市モスルを占拠する前から、大小の企業に対し1月あたり800万ドル以上の税金を徴収していたと推定している。

また、イスラム国は不正な古物取引によって何百万ドルも稼いでいる模様だ。イギリスの新聞「ガーディアン」は6月、イスラム国がシリアのある地域で、最も古いもので8000年前の骨董品を販売し、少なくとも3600万ドルを得ていたと報じた。ニューヨークタイムズの論説によると、過激派が現地住民に古代遺跡の発掘現場で品物を掘り起こさせて取引し、収益を上げているという。

4 )石油:
現在のイスラム国にとって、最大の収入源は石油のようである。イスラム国は、シリアとイラクで占領した12カ所の油田から原油を汲み上げている。彼らは、その原油を直接販売するか、低品質の燃料を生産するために小型精製所へと送る。これがその後、何十年も利用されてきた密輸ルートを介して国境の先へと運ばれ、トルコの闇市場で低価格で販売されるか、シリア政権に販売される。

カタールにあるブルッキングス研究所ドーハセンターで客員研究員を務めるルアイ・アル・カティーブはニューヨークタイムズに対し、現在イスラム国の支配領域内で日に 25000 から 40000 バレルを生産していると述べた。これは闇市場に約120万ドルの利益をもたらす。


2013年10月20日に撮影。豊富な石油を抱えるラムラン市近郊の油田にある石油精製所の残骸から、煙が上がっている様子。シリアクルド系の都市デリック近郊 (FABIO BUCCIARELLI/AFP/Getty Images)

5)誘拐と人身売買:
イスラム国は、人身売買と身代金の強要によっても数百万ドルの利益を上げているようだ。 AP 通信によると、誘拐した女性や子供の一部を同グループが奴隷として売り飛ばしていると伝えた。

過激派は、一部の人質の親族や政府から数百万ドルの身代金を受け取っている。アメリカとイギリスが、市民を解放させるために身代金を支払うことはないと公言する一方で、ヨーロッパのなかには、莫大な身代金を誘拐犯に支払っている国もある。アメリカのある当局者はNBCに対して、ヨーロッパの国が身代金として支払った金額は、おそらく数百万ドルだろうと述べた。(執筆者: Eline Gordts)



昨年6月に大規模な攻勢に出て以降、イスラム国はイラクとシリアでほぼイギリスと同じ範囲の領土を占領し、・・・過激派は銀行や軍事施設から何百万ドルもの現金やその他の金品を略奪した。

ISIL(イスラム国)の現金収集活動は、まるでマフィアのようであり、・・・組織化・体系化されており、脅迫と暴力による強制力がある!・・・


イスラーム国:
الدولة الإسلامية

  首都  : ラッカ
  独立  :イラク、シリアより 
   独立宣言  : 2014年1月3日
   カリフ宣言 : 2014年6月29日 
  政府:- カリフ アブー・バクル・アル=バグダーディー
  現在、独立は国際的に承認されていない。

◼︎【歴史】:

2000年頃にアブー・ムスアブ・アッ=ザルカーウィーがヨルダンなどで築いた「タウヒードとジハード集団」(As Jama'at al-Tawhid wal-Jihad, 略称: JTJ)を前身とする。この集団はアフガン戦争後はイラクに接近し、2003年のイラク戦争後はイラク国内でさまざまなテロ活動を行った。2004年にアル=カーイダと合流して名称を「イラクの聖戦アル=カーイダ組織」と改めたが、外国人義勇兵中心の彼らはイラク人民兵とはしばしば衝突した。


2000年頃にアブー・ムスアブ・アッ=ザルカーウィーがヨルダンなどで築いた「タウヒードとジハード集団」(As Jama'at al-Tawhid wal-Jihad, 略称: JTJ)を前身とする。この集団はアフガン戦争後はイラクに接近し、2003年のイラク戦争後はイラク国内でさまざまなテロ活動を行った。2004年にアル=カーイダと合流して名称を「イラクの聖戦アル=カーイダ組織」と改めたが、外国人義勇兵中心の彼らはイラク人民兵とはしばしば衝突した。
2006年1月にはイラク人民兵の主流派との対立をきっかけに名称を「ムジャーヒディーン諮問評議会」と改め他のスンニ派武装組織と合流し、さらに2006年10月には解散して他組織と統合し、「イラク・イスラーム国」と改称した。

◼︎【イスラーム国の戦力】:

装備!・・・
AK-47(アサルトライフル)/  RPG-7(対戦車擲弾発射器)イラク軍から鹵獲したアメリカ製およびヨーロッパ製の武器(M4カービンやFN MAGなど多数) /  戦闘服、タクティカルベスト / 暗視ゴーグル /T-55や59-I式カノン砲やZU-23-2 /ハンヴィーやMRAPなどの装甲車 / UH-60 ブラックホーク/ヘリコプター / アメリカ製の兵器も鹵獲して使用している。

イスラーム国は、数的には決して圧倒的ではないが、優れたアメリカ製の兵器やシリア騒乱で得た戦闘経験を持ち、攻撃目標の適切な選択をすることで、不必要な犠牲を出さない効率的な戦い方を心得ており、勢力を拡大している。

兵力!・・・
イスラム国の構成員は、推定1万数千人で、約6300人はイスラム国の建国を宣言してからの加入者だと言われており、建国宣言から急速に勢力を拡大している。新規参加者のうち大半はシリア人とされる。アメリカ合衆国のCIAは、戦闘員の数は2万人から3万1500人に上るとする見方を示している。
1300人ほどの外国人がおり、彼らはアラブ諸国や欧州、中国などから参加している。ヨーロッパ諸国では、イスラム国をはじめとするイスラム過激派に加わった自国民が、帰国した後にテロを起こす可能性を危惧している。
中東人以外の外国人傭兵(主に欧米人)!・・・

➤1) 英国人 ⟹ 約500人
国外でテロ行為に関わった疑いのある英国民の出入国を抑制する方針を発表した。ただし、移動の自由を侵害しかねない懸念もあり、イギリスの自民党は国際法違反と指摘している。

➤2)ドイツ人 ⟹ 約400人
この内、既に100人がドイツに帰国したおり、ドイツ国内でテロ攻撃を画策している可能性が大。ドイツのデメジエール内相は、イスラーム国を支援するあらゆる活動を禁止する方針を発表した。

➤3)アメリカ国防総省は、10人ほどのアメリカ人がイスラーム国に参加しているらしいと発表した。

➤4)数人の日本人がイスラーム国に加わっているとの情報がイスラエル政府から日本政府に通達され日本政府は此の情報の裏付けと日本人の身元を割り出しに乗り出した!と言われている。日本で反日勢力、特亞の工作員と破壊活動をする危惧の念は払拭出来ない。

イスラーム国の構成員はTwitterやYouTubeにアカウントを開設し、画像や動画を投稿するなどしてプロパガンダ活動を展開していたが、2014年8月下旬にTwitterやYouTubeなどから相次いでアカウント停止処分を受けたため、インターネット上での活動を分散型SNSのDiasporaへ移行する動きを見せた。イスラーム国は、インターネットを使った巧みな宣伝術を持っており、欧米からも若者が加わる要因となっている。
かつて、ヨーロッパ人がイスラーム過激派に加わる者は、不遇な生活環境や家庭的に恵まれない若者が多かったとされるが、現在は中流・富裕層も多くいるとされる。フランス24によれば、イスラーム国は、アル・カーイダと比較して、領土的地盤があり、資金が豊富で、巧みな広報戦略などの点で、参加者にとって魅力的に映っている。
イスラーム国は、13歳の少年兵も動員している可能性があり国連は懸念を示している。

組織:
サッダーム・フセイン政権時代の元将校や元政治家が現指導体制の中核を担っている。バグダディの下で最高指導部に位置しているのはどちらも旧イラク軍将校である「シリア担当」のアブ・アリ・アンバリと「イラク担当」のアブ・ムスリム・トゥルクマニである。
最高指導部の下に「財務担当」「国防担当」「広報担当」という役割を持つ行政機関の「評議会」が存在し、さらにその下に地域ごとに支配を担当する24人の知事がいる。「
評議会」の構成員にいるのは旧イラク軍元将校や政治・行政経験のあるバース党員などイラク人であり、知事は半数がシリアを管轄、もう半数がイラクを管轄として職務にあたっている。

また、イスラム法とこれらの体制が合致しているか審査する宗教機関も存在する。仮に現体制がイスラム法に背いた場合、退陣を迫る権利を有しているという。

評価:
2014年8月22日、チャック・ヘーゲル国防長官は記者会見で、イスラーム国の特徴として野蛮な思想と洗練された軍事力、潤沢な資金を併せ持つことを挙げ、「これまでに見たどの組織よりも洗練され、資金も豊富で、単なるテロ組織を超えている」と評した[。イスラーム国は、アメリカ合衆国の最大の敵として急浮上している。豊富な資金源を持つイスラーム国は、アル・カーイダをしのぐ影響力を持つ可能性も指摘されている。


筆者考:

単なるテロ組織を遥かに超えているのは当然で、・・・組織の中核に嘗てのサダム・フセインに依って訓練され、薫陶を受けた有能な旧イラク軍もと将校や行政能力のあるバース党員がいるのではテロ集団とは言えません。戦闘能力も高く米英が空爆をしなければイラクの首都バクダッドは陥落する運命にあったでしょう。そしてサダム・フセインの銅像が再度建てられたかも知れません。

米英がサダム・フセインの亡霊に恐れをなして、慌てて空爆を開始したのでは?思える程の米英の慌てぶりでした。

一時は怒涛の如くの勢いで進撃を続けていたISILですが、・・・誘拐、身代金強要、斬首などの余りの残忍非道ぶりに同じイスラム教徒ある周辺国から愛想を付かされ、また周辺国の為政者達は自国が奪われて仕舞う!との恐怖心に駆られ、今ではISILに敵対している。空爆は即決でてISILを破壊は出来ないが、地上戦闘隊「主にクルド人部隊」)はじわじわと支配圏を奪還できる。
 
問題はシリアであり、アサド大統領はは政府軍に脅かされいたのが米国の空爆に同調したお陰で米国のシリアへの締め付けは緩み、またぞろ住民を弾圧し始めている。
之では国民は離反してISILに共感を覚える民衆が再度増加に転じる恐れがある。
堂々巡りで中東の不安定さは一向に改善はされない弊害が独り歩きしてしまう。

イラクの政情不安も相変わらずで、シーア派とスンニ派の軋轢は和らぐ処かテロが頻発では、ISILとの戦いは優位に推し進められない。

此処しばらくは、原油価格の大暴落で以前の様に資金源が豊かではなくて先細っている。
諸外国から馳せ参じた傭兵への報酬支払も滞りがちであり、脱走兵が後を絶たずの情報がちらほら!と漏れてくる。
自滅する可能性が大ですが、・・・確信はありません。


参考記事:
✦【イスラム国が1日で3億円稼げる理由 「史上最も裕福なテロ集団」の実態とは】

✦【残忍ISISの支配の実態は】

✦【イスラム国からのコバニ奪還、シリア人の多くは疑問視「アメリカの戦略が理解できない」】