米バイオジェンと共同開発
FDAが承認した「アデュカヌマブ」は、アルツハイマー型認知症の原因物質とされるたんぱく質「アミロイドベータ」を除去する効果があるとされる。米バイオジェンが2020年にFDAに承認申請をしていた。国内ではエーザイが20年12月に厚生労働省へ承認申請している。
エーザイは日本と、中国・韓国を除くアジアでの販売を担い、対象地域の収入の全てと利益の8割を獲得する。米国と欧州ではバイオジェンが販売を担った利益について、それぞれ45%、31.5%がエーザイに入る。
今回の承認申請は優先審査指定を受け、通常の審査過程に比べて短期間での承認になった。実際に販売されたのち、別途、検証試験を実施する必要がある。FDAは「仮に臨床の効果の確認がなされなかった場合、新薬の承認を取り消す可能性がある」とコメントした。
承認の判断材料となる治験結果については有効性の評価が割れ、両社は19年にいったん開発を中止。その後、試験データを再解析したところ有効性が確認されたとして開発を再開した経緯がある。
両社は将来の売上高見通しは開示していないが、英調査会社エバリュエートは26年には年間売上高が48億ドル(約5200億円)に達すると試算する。「ピーク時売上高は1兆円を超える可能性がある」(国内アナリスト)との指摘もあり、大きな収益貢献を見込んでいる。
FDAの承認を受けて、バイオジェン株は急騰した。前週末比の上げ幅は一時64%高まで上昇し、終値は38%高となった。
バイオジェンのミシェル・ヴォナッソス最高経営責任者(CEO)は同日の声明で「アデュカヌマブの承認は、アルツハイマー型認知症との闘いにおいて重要な転換点となる。患者の治療法を根本的に変える可能性を秘めている」と述べた。
米メディアも歴史的な承認を大きく報じた。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルやニューヨーク・タイムズは「FDAが18年ぶりにアルツハイマー治療薬を承認」と、トップニュースとして扱った。米アルツハイマー協会も承認を歓迎する声明を出しており、ハリー・ジョンズCEOは「アルツハイマーを患う人々とその家族にとっての勝利だ」と述べた。
バイオジェンは7日、年間治療費が5万6000㌦(約610万円)となると公表した。4週ごとに行う点滴治療は、米国の認知症患者の平均体重である74キロの場合1回あたり4312ドルという。ヴォナッソスCEOは米CNBCのインタビューで価格について、「公正だ」との見解を述べている。
エーザイは認知症領域に経営資源を集中してきた。1997年に認知症薬「アリセプト」を開発。米ジョンソン・エンド・ジョンソンなどのメガファーマに先行した。ただ、アリセプトは認知機能を一時的に改善する対症療法にとどまり投与可能期間も短いことから、症状の悪化を長期的に抑制する治療薬開発に積極投資してきた。
エーザイが開発中の認知症薬候補はほかに「レカネマブ」がある。現在は米国、欧州、日本などで国際共同治験をしており22年度中にも承認申請をするとしている。
FDAは、アデュヘルムの臨床試験では様々な結果が出たが、アミロイドベータを減少させることが示され、患者の利益につながる可能性が高いと判断し承認に至った。
FDAがFDAが18年ぶりにアルツハイマー治療薬を承認した事は
画期的なことである。
また昨年申請した新薬を一年も立たず異例の速さで承認した事は、… アルツハイマー病がそれだけ深刻な社会問題となっている為に必要に迫られた!洞察できる。
多少の不確実性があっても患者は待つことなく新薬を使える!・・・
通常審査よりも短期間で承認することが適切だと判断したと説明している。
ロナルド・ピーターセン博士は!〜、
患者にとって朗報ではあるが、病気を根治するものではなく、進行を遅らせることが期待されている!・・・と述べ、過度の期待に警鐘を鳴らしている!・・・
アルツハイマー型認知症の患者数は!〜、
全世界で約4,400万人と推定されている!・・・
米国では、全年齢層で550万人がアルツハイマー病に罹患していると
推定されている。
2050年には、1億3千150万人が罹患する予見されていている。
バイオジェン社は!〜、
年間治療費が5万6000㌦(約610万円)となると公表!・・・
可也、高額であり、医療保険でカバーするか?
米国の政府《オバマケア》はお粗末であり、大多数の米国民は民間の医療保険に加入しており、医療費は心配せずに住みますが、問題は低所得層であり、折角承認された『アデュヘルム』の治療を受ける事はこんなんであり、課題が残る。
早期発見のシステムを構築して、40代後半の人々が手軽に診察出来、症状が軽い時点で治療を始め進行を遅らせれることが出来れば、普通の生活を送る事ができる。
各国の政府の対応が鍵となるでしょう。