2022年8月3日水曜日

【食糧危機】 イタリアの米作農家 旱魃で収穫が壊滅的!・・・

イタリア政府は7月初め!〜、
 過去70年で最悪の干ばつとなった
  北部の5州に非常事態宣言を発令した!・・・


北部を横断する国内最長の河川、ポー川の流域では米作りが盛んだが、川の水位は歴史的な低さとなっており、流域に広がる米作農家に壊滅的な影響を及ぼしている。


✺ 田んぼに水がない 米どころ襲った旱魃:

イタリアでは毎年150万トンの米が生産されており!〜、
     200種類以上の品種が育てられている!・・・
アルボリオなどの有名ブランド米はリゾット料理などに欠かせないものとなっており、人気も高い。ロンバルディア州パヴィからピエモンテ州のベルチェリ、ノヴァラまで続く三角地帯は欧州有数の米の産地だが、地域の農家によれば、水田は乾燥して亀裂が入り、稲穂は弱々しく生育不良だという。水田の脇を流れる用水路も干上がっている。(AFP

 ロンバルディア州
は最も被害の大きい地域で、当局は7月末までに農業用水が枯渇すると発表した。さらにポー川の水位が大きく低下したため、海水が内陸に入り込み作物を枯らしている。昨冬は雪が降らず、場所によっては120日間降水がないところもあり、通常より1ヶ月半早く真夏を迎えた形だ。(ユーロニュース

 不作の損失莫大 関連企業にも影響:

 この天候不順は、すでに米業界に深刻な打撃を与えている。農家は今年の収穫量の30%を失う見込みで、干ばつの結果業界の損失はすでに約30億ドル(約4100億円)になっている。イタリアはEUの米生産量の半分以上を占める最大の生産国だけに、米の輸出業者にとって大きな痛手となることは間違いない。(ナショナル・ジオグラフィック誌

 地域の水配給会社は優先的に水を米農家に輸送するよう調整しているが、すでに手遅れというところも多く、今年の収穫の70%以上が失われると予測する農家も出ているという(同)。

   イタリア農業団体『コルディレッティ』のステファノ・グレッピさん

 2020年のパンデミックの封鎖により自宅で調理を余儀なくされたイタリア人の米の消費量は増加したが、現在はコメ不足のリスクを抱えていると農業団体コルディレッティのステファノ・グレッピ氏は述べる。もし今年収穫ができなければ、多くの企業が閉鎖や倒産に追い込まれる恐れがあるという。(AFP)

✺ 気候変動の影響か? 水不足は慢性化:

         
ギヨーム・グリュエールさん

 経済協力開発機構(OECD)上級政策アナリストのギヨーム・グリュエール氏は農家に対し、現在の気候では米の栽培がすぐに立ち行かなくなるという厳しい現実を直視し、小麦などのほかの作物に転作することを勧めている。
 これに対し、地域のすべての農家が栽培する作物を変えても、気温が上がればまた同じことの繰り返しとなり、問題の根本的な解決にはならないという意見もある。(ナショナル・ジオグラフィック誌)


 アルプスの河川の研究を行う調査センター、アルプストリームの創設者でトリノ大学の教授、ステファノ・フェノリオ氏は!〜
旱魃は急性のもののように扱われるが、
     いまや慢性になりつつあると述べる!・・・
 貯水池を増やしても効果は限定的だし、ダムから水を引けば水力発電によるエネルギー供給にも影響が出ると指摘。
イタリアはむしろ長期的な計画を立てるべきで、より水を大切に使うシステムの構築が必要だとしている。(ネイチャー誌

参考文献:
■【リゾットの米も… 70年で最悪の干ばつ、イタリアの稲作に大打撃】:

https://newsphere.jp/economy/20220726-3/


                                          


世界のコメの生産高と消費量:




コメが主食のアジア諸国と異なり!〜、
欧州ではイタリアのコメが旱魃で収穫が激減となっても、食糧危機に繋がる事はないでしょうが、… それでも食料のチエーンが切れる事になるので、影響は避けられないでしょう。

現今の世界は異常気象が荒れ狂い!〜、
旱魃!、洪水!、山林の火災!熱波!、などで農作物に甚大な被害を与え、これが食糧危機に向かって着実に歩を進めている。
農作物の被害は価格高騰に直結しており、欧州で米作大国のイアリアの旱魃で米の収穫が大激減!となると、
世界のコメの価格は影響を受けるでしょう。