岐阜大が国歌斉唱しない方針 馳文科相「恥ずかしい」
朝日新聞デジタル(2016年2月21日)
馳浩文部科学相は21日、金沢市で記者団に、岐阜大学の森脇久隆学長が卒業式などで国歌「君が代」を斉唱しない方針を示したことについて、「国立大として運営費交付金が投入されている中であえてそういう表現をすることは、私の感覚からするとちょっと恥ずかしい」と述べた。
卒業式や入学式での国歌斉唱は昨年6月、当時の下村博文・文科相が全国の国立大学長らに要請していた。岐阜大は前身の旧制学校の校歌を式で斉唱しており、森脇学長は今月17日の定例記者会見の質疑で、これまで通りの方針で臨む考えを示していた。
馳氏は21日、金沢市内での講演で「岐阜大学の学長が国歌を斉唱しないと記者会見した」と指摘。その後、記者団に「(下村氏の要請は)大学の自主的な活動についてああしろ、こうしろと言うものでもない。学長が(斉唱しないことに)言及することはちょっと恥ずかしい」と語った。