2019年11月1日金曜日

米軍マイクロ波兵器『フェイザー』、ドローン撃墜用に配備!・・・


ドローン兵器が保安上の脅威と
     指摘されて久しい!~、
9月にはサウジアラビアの石油プラントが20機前後のドローン群による攻撃を受け、減産を迫られる事態となった!・・・


 こうした状況のなかアメリカ軍は、フェイザー(PHASER)と呼ばれる指向生エネルギー兵器を初めて配備して、… 来年中に試験運用を完了し、実用化を目指している。

■【指向性エネルギー兵器の初配備】:
 フェイザーはマイクロ波を放出するエネルギー兵器!~、
敵のドローン群を操縦不能または墜落させるために開発された!・・・

米技術誌のポピュラー・メカニクス(9月24日)は!~、
クラス1およびクラス2と呼ばれる重量600キロ以下の
      ドローンに対して効果があると解説している!・・・
重量級のドローンや一定速度以上で飛行する個体などに対しては効果が薄れるが、…
ドローン攻撃に対しては複合的なアプローチで対応する。フェイザーのほかにレーザー兵器や特攻ドローン機などが併用される予定だ。

開発を手がけるのは!~
     軍需企業の米レイセオン社!・・・



ニュース専門局の米FOXニュースは!〜、
米国防総省と米レイセオン社との間で1630万ドル(約1億7600万円)規模の契約が結ばれたと報じている!・・・
フェイザーはアメリカ国外へのおよそ1年間にわたる配備を通じて、実用性の評価を受ける。アメリカ軍による指向性エネルギー兵器の配備はこれが初となる。

■【高エネルギーで瞬時に破壊】:
フェイザーの機能は!~
輸送コンテナの上にレーザーアンテナを搭載したような外見!・・・
簡潔に述べるならば高出力のエネルギー砲であり、…マイクロ波を円すい状に放射して、既存のレーザーとは作用を異にする。
レーザーが熱によりダメージをもたらすのに対し、マイクロ波を用い、高エネルギーによって電子回路を誤動作させ、あるいは回路そのものを破壊する。
テレグラフ紙(9月25日)、解説した。

■【指向性エネルギーシステムを使用してドローンをダウンさせる】


瞬時に効果をもたらす点も大きな特徴である。
既存のレーザー兵器であればターゲットに一定時間照射し続ける必要があるが、フェイザーは1マイクロ秒以下の放射で威力を発揮する。

レイセオン社はポピュラー・メカニクス誌に対し!〜、
『もしマイクロ波を目で見ることができるならば、ストロボライトにとてもよく似ているだろう』と説明し、照射時間の短さを強調している!・・・
加えて、広範囲に作用する点も大きなメリットだ。レーザよりも広範囲に放射されるマイクロ波兵器は、敵味方の区別なく撃墜してしまう欠点があるというのが従来の評価だった。しかしドローン群の脅威が顕著になるにつれ、瞬時に全機を一網打尽にするマイクロ波兵器の評価は見直されつつある。

■【高まるドローンの脅威】:
 米国防総省がフェイザーの試験導入を急ぐ背景には!〜、
     急速に高まるドローンの脅威がある!・・・
テレグラフ紙は比較的安価かつ入手が容易な点を上げ、ドローンが軍事大国に与える不安は高まりつつあると指摘する。爆発物を搭載して目標に向けて飛行させれば「急場しのぎの巡航ミサイルに早変わりする」と同紙は述べる。一昔前ならば一部のゲリラ戦術に用いられるのが関の山であったドローンは、いまや世界の軍隊の脅威となった。

 今年9月にはサウジ石油施設へのドローン攻撃が発生しているが、フェイザーの開発はそれ以前から行われていた。国防総省とレイセオン社の間で調達交渉が進むなか、正式発表以前に件のドローン攻撃が発生してしまった形だ。しかし、ドローンの脅威を示す事例は、この一件だけではない。
 ポピュラー・メカニクス紙はイエメンのドローンの事件を上げ、サウジの一件を予見できるケースは過去に複数起きていると指摘する。
イエメンの件では、爆発物を積載した大型ドローンにより約40名が死亡している。深刻な脅威となったドローンへの切り札として、フェイザーの試験配備の成り行きが関心を集めている。


参考文献:
米空軍、マイクロ波兵器「フェイザー」を配備へ ドローン群を瞬時に壊滅


                                                     



マイクロ波兵器の先駆け(雛形)は!〜、
     電子レンジである!・・・
大東亜戦争中日本海軍は!〜、
マイクロ波兵器を研究、開発、及び、
      実験を重ねていた!・・・

■『日本海軍・Z兵器』:

大東亜戦争当時の日本帝国海軍は!〜、
電波を利用したエネルギー兵器(Z兵器)の実用化を試みていた!・・・
この『Z兵器』は、通信や探知(レーダー)など間接兵器として使用されている電波を直接攻撃兵器として運用できないか!?、との発想からスタートした。

パラボラミラーによって電波を照射!〜、
飛行機や自動車を焼損破壊しようという企図であった!・・・
B-29型超重爆による日本本土空襲が始まると、従来の高射砲や防空戦闘機(局地戦闘機)を凌駕する対空兵器として『Z兵器』の開発を急いだ。
静岡県島田に大型パラボラミラーや反射鏡が設置され、基礎実験をおこなう段階になっていたという。

1944年(昭和19年)、海軍技術研究所と
      島田実験所(現島田理化工業の前身)は!~
マイクロ波を照射して航空機などを遠隔攻撃する為、
     殺人光線研究を勧め実験を重ねていた!・・・
初の実験対象はサツマイモで、ふかし芋のようになったという。 その後、5mの距離からウサギを死なすことも出来たが、それ以上の大型化が困難となる。
大和型戦艦から撤去した、副砲の旋回部分を利用してパラボラアンテナを設置する工事も行われたが、兵器として実用化されることなく、第二次世界大戦の終戦を迎えた。

開発者の一人、中島茂は!~、
戦後マイクロ波でコーヒー豆を炒る機械を製作!・・・
 東京のコーヒー店に納入し糊口をしのいだ。だが、この電子レンジが商品化されることはなかったのは残念である。

※ 註:【中島茂】!〜
中島 茂(1907年〈明治40年〉 - 2006年〈平成18年〉)は、日本の電波技術者。マグネトロンやレーダ、超音波魚群探知機の開発に貢献した。1930年(昭和5年)、日本無線に入社。1931年(昭和6年)頃からキャビネティ・マグネトロンの研究開発に着手し、1934年(昭和9年)からは海軍技術研究所との共同研究の末、1939年(昭和14年)に完成させた。しかし『レーダーの電波を出して敵を見つけて、その敵を攻撃するなんてことは夢にも考えないバカげた戦い方である』として研究は中止されてしまった。なお、この時開発されたマグネトロンは1年後にバーミンガム大学が開発したものと構造がよく似ており、1992年(平成4年)にドイツ博物館で開催されたレーダー開発史のシンポジウムで中島が紹介したところ、… ヨーロッパの研究者から盗作ではないかと疑われたが、後に日本独自の技術であることが証明された。

■【電子レンジ】:
1945年に米国のレイセオン社で働いていたレーダー設置担当の技師パーシー・スペンサーによって発明された。


レイセオン社はマイクロ波による調理について1945年に特許をとり、… 1947年に最初の製品を発売した。
高さ180cm、重量340kg。消費電力は3000Wだった。
この製品は非常に売れ行きがよく、他社も相次いで参入した。
 日本海軍が実験を行っていたのが、1944年であり、米国のレイセオンが開発特許を取得した時期と変わりがない。



因みに、日本で最初に電子レンジが
      開発されたのは!~、
1959年(昭和34年)
  東京芝浦電気(現 東芝)である!・・・
東芝の製品をテスト運用した際に、国鉄の担当者が『電子レンジ』と命名した。

センスの良い名称といえるでしょう。