2013年12月12日木曜日

日の丸技術、石炭火力を次世代超効率「IGCC」へ 炭鉱の町で稼働世界記録更新中


 ■超効率「IGCC」稼働時間の記録更新中
 次世代の高効率石炭火力発電として注目されている石炭ガス化複合発電(IGCC)で、常磐共同火力の勿来(なこそ)発電所10号機(福島県いわき市、出力25万キロワット)が11月12日、IGCC設備における最長連続運転記録を更新した。現在も記録更新中だ。IGCCは、高い発電効率により地球温暖化ガスの排出も削減する技術。採掘技術の革新で21世紀のエネルギーとして名乗りを上げたシェールガスのように、日本の技術による石炭の復権は実現するのか。(フジサンケイビジネスアイ
 勿来発電所10号機は、国内初のIGCC商用機として6月28日に運転を開始。11月12日には連続運転が3287時間に達し、ブフナム発電所(オランダ)の持つ世界記録を塗り替えた。設備を担当した三菱重工業の坂本康一IGCC・ガス化プロジェクト室長は「この成果に世界の関係者が驚いた」と胸を張る。
 ◆炭鉱の町から最先端
 世界記録を生んだのは、勿来発電所の立地にも理由がありそうだ。常磐共同火力は1955年、東北電力、東京電力や地元炭鉱会社などの共同出資により、産炭地の勿来市(現いわき市)に設立された。当時、安価な石油によるエネルギー革命の波が押し寄せ、石炭業の合理化が叫ばれていた。だが、「ここで働く従業員は9割以上が地元出身者」(同社の齋藤昭雄取締役)という炭鉱の町だからこそ、最先端の技術開発が育まれた。
 勿来発電所のIGCCは、84年に電力中央研究所が石炭をガス化して利用するための基礎研究を始めた際の実験装置がルーツだ。この研究は、2007年には商用化時の営業運転も視野に入れて1日当たり1700トンの石炭を処理する実証機へと大規模化。今年4月に常磐共同火力がプラントを引き継いだ。
 通常の石炭火力発電は、石炭をたいて水を沸騰させ、その蒸気の力で発電機に接続されたタービンを回す。だが、効率面に限界があり、天然ガスを使った火力発電より二酸化炭素(CO2)排出量が多いなどの欠点があった。
IGCCは、石炭を高温でガス化してガスタービンを駆動。その排熱で蒸気を発生させ、蒸気タービンも駆動するという“二段階発電”を実現する。発電効率は、発電所内の電力消費を差し引いた送電端ベースで42%以上。1970~80年代に建設された稼働中の石油火力プラントを上回る。世界の火力発電の平均効率が30%台の半ばであることからも、IGCCの効率の高さがよくわかる。
 ◆世界的に再評価進む
 IGCCが注目される背景には、(1)石炭の埋蔵量が豊富で安価なこと(2)石油や天然ガスのような地域的な偏りが少ないこと(3)CO2や有害物質の排出が少ないこと-がある。英石油大手、BPによると、世界のエネルギーシェアは2012年に高価な石油に代わり約60年ぶりに石炭がトップに返り咲いた。価格志向は国際的に強まっているのだ。
 世界の石炭可採年数は112年(英BP統計2012年版)と、石油の40年強、天然ガスの70年弱より長い。世界では発電量の約4割が石炭火力で、新興国を中心に石炭火力の利用は伸びている。国内でも、原子力発電所が停止した11年度の電源比率(発電量ベース)で、石炭火力は25.0%、12年度は27.6%と、液化天然ガス(LNG)を使ったガス火力に次ぐ高い稼働状態が続く。
 IGCCの進化は、安価な燃料調達や調達先の多様化に加え、地球温暖化ガスの削減にもつながると期待されている。(青山博美)
産経ニュース(2013.12.11 

                                                

筆者考:
着々と省エネ!、環境にやさしい技術の開発・蓄積を築き上げている日の丸技術であり!、・・・これは世界に胸を張って誇れるもので、筆者は嬉しい限りです。
ただ、心配なのは、例によって、経済成長を形振り構わず優先した結果!、・・・深刻な大気汚染、水汚染が国民の健康を害し始めた支那が「鵜の目鷹の目!」で日本の技術を掠め取る事を画策していることです。

悪夢の民死党政権下である程度まで進行していた支那との「エコ・汚染浄化技術などの提携は名ばかりで内実は無償提供」が安倍政権の誕生でご破算になり、日本経済に取っては生命線といえる将来の技術流出(支那へ)が阻止された事は幸いでした。
然し、油断は大禁物!、・・・自民党内に未だに数多潜んでいるハニトラで国を売った「媚/屈・売国議員の屑」や無国籍売国経団連が隙を伺いご主人様・支那の指令で安倍政権に圧力をかけるやも知れません!。
以下に列記されているニュースは着々と進んでいる日の丸技術の実績です!・・・

✦【中部電が東電と共同で火力発電事業 茨城県那珂に石炭火力を建設 】:
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/131128/biz13112818230018-n1.htm
2013.11.28 18:21
中部電力と東京電力は28日、東電の常陸那珂火力発電所(茨城県)内に出力60万キロワット級の石炭火力発電1基を共同で建設すると発表した。両社は12月上旬に建設と電力供給を担う特定目的会社(SPC)を設立する。中部電はSPCから受け取る電気の一部を首都圏で販売することも検討する。
 経営再建中の東電は、自前で発電所を建設する資金力がないため、今春に火力発電所建設の入札を実施。中部電は東電と組んで応札し、1キロワット時あたり9円53銭という入札上限価格をクリアし、落札した。
筆者註:1キロワット9円53円は太陽光発電価格(43円⇔民主党政権時代にソフトバンクをぼろ儲けさせる為に決定)に比して格段に経済的(商業ベース)である。

✦【東電、福島に最新石炭火力 三菱Gと共同建設 数千人雇用創出に】:
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/131123/biz13112311520007-n1.htm
2013.11.23 11:47
 東京電力が三菱重工業など三菱グループ3社と共同で、福島県に最新鋭の石炭火力発電設備を2基建設することが23日、判明。出力は計約100万キロワットで、原発1基分に相当し1、・・・2020年ごろの運転開始を目指す。原発政策の将来像が不透明な中で、火力の増強により十分な供給力を確保する。
 投資額は約3千億円の見込み。三菱重工のほか三菱商事、三菱電機が出資する。資金力が低下している東電の出資比率は1割未満にとどまる見通し。
 建設工事や運転開始後の保守管理業務で数千人規模の労働力が必要になる見通しで、福島第1原発事故で被害を受けている地域の復興を雇用面から支援する狙いもある。

✦【世界最大級CO2回収施設を公開 三菱重工、米の石炭火力発電所】:
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130906/biz13090614550008-n1.htm 
2013.9.6 14:53 
三菱重工業は5日、アラバマ州の石炭火力発電所に設置した二酸化炭素(CO2)回収実証試験プラントを日本の報道陣に公開した。2011年に運転を開始し、12年夏以降に回収した約7万5千トンのCO2を地中約3キロに高圧で送り込んで貯留したとしている。
 石炭火力は天然ガス火力より発電量当たりのCO2排出が多く、地球温暖化を加速する懸念がある。米電力大手サザン・カンパニーのバリー発電所に設置した三菱重工のプラントは実証プラントとしては世界最大級。排気中のCO2を高さ約70メートルの吸収塔の内部で特殊な液体を使って回収する。
 ただ回収プラントを含めると本来は割安な石炭火力の発電コストが、ガス火力より高くなるのが課題。三菱重工の岡添清事業部長は「地中に貯留するだけでなく、古い油田にCO2を注入して原油を採掘しやすくするなどの有効利用が考えられる」。
筆者考:課題はガスよりも高い発電コストをガス並みに引き下げることですが!、・・・何れは絶え間ない優秀な日の丸技術者の方々の努力によって解決される!と筆者は自信を持って言わせて貰います。

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