2014年11月18日火曜日

三峡ダム決壊。そのとき、中国は? 日本は?


「ダム撤去」をテーマにしたドキュメンタリー映画『ダムネーション』が来週公開なので公開準備に追われています。アメリカからは企画プロデューサー、マット・シュテッカーさんが来日するので来日イベントがあり、取材セッティングでも大忙し。

『ダムネーション』を配給するにあたって、ちょくちょくダムについて調べていますが、お隣中国の長江にある世界最大級のダム、三峡ダムについて衝撃的な現実を知ることになりました。

三峡ダム建設の歴史を少し振り返りましょう。建設が始まったのは1993年。完成は2009年ですから16年もの時間を要した大工事だったのですね。長さ570km、最大発電量は2250万キロワット(原子力発電所15基分)と何ともスケールの大きいこと。中国の年間消費エネルギーの1割弱の発電能力があるそうです。

・三峡ダム(Wikipedia)


・中国・三峡ダムが全面稼働、発電量は原発16基分(年間発生電力量は1,000億kWh)

そんな三峡ダムですが、想像を絶するレベルの犠牲を伴って完成していました。移住を余儀なくされた人なんと140万人!

そして、ダムによって長江流域の環境が変化。工場排水が流れこむなどして水質汚染も深刻で、水産物の水揚げ高は減少。生息している魚種も大幅に減少。揚子江カワイルカは絶滅したと見られています。

・長江の生態系はすでに崩壊している(日経ビジネス)

・三峡ダム地区の生態と環境(チャイナネット)

・世界最大の中国・三峡ダム「汚水の肥えだめ」と呼ばれている(ポストセブン)

さらには生態系を壊すだけでなく、ダムが地震を誘発していることも明らかになっています。

カナダ・トロント(Toronto)のプルーブ・インターナショナル(Probe International)が公開した2010年の中国政府に調査結果によると、ダム周辺では2003年以降、大半はマグニチュード3以下と小規模ながら、地震の回数が30倍になった。
・三峡ダム周辺で地震頻度が30倍に、政府も弊害認める

「ダム誘発地震」などという事態が起こりうることを知って唖然としましたが、比較にならない被害が予想されるのが、もし、三峡ダムが決壊した場合です。ガーディアン誌が三峡ダムに発見されたヒビについてレポートしていますが、決壊すれば、大量の水が津波となって猛スピードで下流域を襲い、大被害をもたらすことが予想されます。さすがに日本まで津波が押し寄せることはないでしょうが・・・。

これまでの被害や、万が一のこれからの被害を考えると、三峡ダムの建設は、誤りだったのではないでしょうか。

さて、以前の記事、「クレイジーな人々が新しい時代を創る!「ダム撤去」を常識に変えた"ダムバスター" 」で紹介したように、アメリカでは無用なダムを撤去していくことが活発化し、ダム建設の是非の議論が進んでいます。日本ではどうかというと、ダム立地地域での反対運動はあるものの、これまでに建設されたおよそ3千のダムのうち、撤去が始まったのはわずか1つ。熊本県の荒瀬ダムのみ。新規ダム建設の流れは変わらず、過去最大規模の予算を使う八ッ場ダムの建設が始まろうとしています。

三峡ダムの事例を知り、ダム(特に大規模)には想像を超えたリスクがあること、移住、文化の消滅、水質汚染、生態系破壊など、数えきれない負の側面があることを知りました。すべてのダムが問題ではないでしょうが、細かく見ていけば、不必要なダムはきっと数多くあるのでしょう。

『ダムネーション』がきっかけで、ダムの存在意義についての議論が日本中で始まることを願っています。






 HUFFPOST(2014年11月14日 )
http://www.huffingtonpost.jp/kenji-sekine/sankyo-dam_b_6149830.html?utm_hp_ref=japan-world

                                        

筆者考:


三峡ダムが決壊した時に何が起きるか?、また日本国のへの影響は?・・・
三峡ダムの発電量は原発16基分(年間発生電力量は1,000億kWh)・・・此のダムが決壊したら!、と考えるだけでもそら恐ろしい。


多大な犠牲を払って支那の面子を、国力をかけて完成し建設前から懸念されていた環境破壊が起こり、今後のダムの安全稼働に赤ランプが点灯した様です。

三峡ダムが決壊で予想される事は!・・・


✦ 三峡ダムそのものが時限爆弾で有る事が言える!・・・ 

✦ ダム周辺の群発地震の誘発は社会科学院の専門家が認めてる 
地滑りは未だに止まっては居ない!・・・崩壊していっぺん綺麗に洗い流したほうがいい のかも知れません!。

✦ 三峡ダムの安全は直接的に下流の1500万人の命に関わるという!・・・下流の都市がことごとく全滅だからな 数百万人死んでも不思議じゃない。

 三共ダムが決壊したら、日本に達するくらいの津波が発生するか・・・大した事ない思居ます 。50cmから最大でも1.5mくらいの津波。 

✦ このダム壊れたら大地震起こる可能性が大!<・・・ あまりに水量が多すぎて地盤沈下してるから、その荷重が抜けたら・・・・。

✦ 下流にある都市を、都市ごと押し流し天文学的被害額になる。


✦ 大量に流れ出た水による環境破壊及び漁場汚染・かなり不安定化していてギリギリでバランスを保っている現状からそこに有った筈の膨大な圧力が一気になくなった為に起こる天変地異・何万人もの被災者・中国株の暴落とそれに引きずられて世界中の株価が下げに転じると簡単に挙げただけでもこれだけの影響があります。

決壊による直接的な地形的、環境破壊よりも、ダム決壊により一挙に1,000億kWh(支那の総発電力2.5%)が失われ、さらに救援、復興活動で支那経済が大きな打撃を被り、世界に与える影響は計り知れないでしょう。
特に支那に傾斜しているEU諸国の中では英国、ドイツ、更に日本国、豪州が上げられる。米国は支那から撤退、特に金融界は数年前から開始しているので影響は最小で食い止められる可能性が高い。

近日中に公開される映画「ダムネーション」は機会があれば是非とも観たい物です。
米国では既に数多の不用になった、または環境、生態系回復の為にダムの撤去が始まっています。日本では未だに八ツ場ダムなどを建設している。時代に逆行していると言えると思います。

アメリカで撤去されたダムの数!、・・・、467箇所ですが、そのほとんどが堤体の高さが低く、高さ15m以上のダムは26箇所だけです。この高さ15m以上という基準は、日本が「ダム」と呼ぶ場合の定義です。また、古くて傷んでいるため安全性が心配されていたものも多いようです。このように、アメリカでは古くて堤体の高さの低い、日本では「ため池、小さな堰」などと呼ばれるダムを撤去していた事になる。

 荒瀬ダム撤去~日本で最初の
   発電用ダム撤去と河川の環境回復

荒瀬ダムとは ?・・・

荒瀬ダムは、熊本県南部を流れる球磨川(本流 115㎞、流域面積 1,880㎢)の河口から約 15㎞の八代市坂本町(旧坂本村)に、1955 年に竣工した発電専用ダムである。
 熊本県の球磨川総合開発計画にもとづく県営発電用ダムの中でもっとも古いもので、ダム高 25m、長さ210.8m、総貯水量 1,014 万㎥、湛水面積 123㌶、8 門のゲートを持つ重力式コンクリートダムで、年間電力供給量は、746.6 メガワット(MW)であった。電力は、
荒瀬ダム 九州電力が購入してきた。

 荒瀬ダムの撤去は、漁民や地元住民などの働きかけにより、2003 年、県議会と知事が決定したものの、その後、知事の交代により、2008 年に撤去凍結が表明されるなど紆余曲折を経た。しかし、2010 年になって、最終的に、漁協などの同意が必要な水利権の更新手続きができないことが判明し、撤去が決定した。撤去工事は、予定通り、2012 年に開始された 。

ダム建設前の球磨川は、アユの漁獲量が非常に多く、荒瀬ダム建設地の坂本村では、秋の「落ちアユ」2 の季節 2 か月に 5、6㌧もの漁獲があり、30 世帯約 280 人が漁業を営んでいたが、荒瀬ダム竣工の 5 年後には 16 人、2000 年には 2 人に減少したという 。

アユは、秋に川で産卵し、卵は川を流れて河口付近で孵化し、稚魚となってまた春に川を遡上する。ダムのような河川をせき止める大型構造物は、アユの移動を妨げる大きな障害となる。アユは、日本の川魚のなかでもっとも人気が高い。とくに球磨川と支流の川辺川は、長さ 30㎝に達する。
 大型のアユ「尺鮎」釣りの名所で、川漁師がアユで生計をたて、釣り愛好家も多く集まった。
釣り客相手の旅館や地元の飲食店もふくめ、アユは、球磨川流域の経済に大きく貢献していた。サラリーマンの月給が 8,000 円程度だった時代に、稚アユを捕って売れば、一晩で 1 万円稼ぐことができたという。ダム建設前は、アユ以外にも、ウナギやドンコ(ヨシノボリ)、ガネ(モズクガニ)などが捕れた。

手作りの道具で捕まえたドンコやガネは、家庭でおやつやオカズにしたり、たくさん捕って大人に買ってもらう子どももいたという 。これらの生きものも、ダム建設後数年でほとんど姿を消した。

http://www.mekongwatch.org/platform/bp/japanese4-2.pdf

ダムを建設した事で恩恵を受けた者も居るでしょう!・・・
結局はプラスとマイナスがバランスが取れていれば問題は有りませんが、短期的と長期的な視点が違うと、後に臍を噛む事になる。
今後は世界のダム、日本のダムの現状を備に見つめて撤去スダムを検討しなければ成らないと筆者は思います。



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