海上自衛隊の『そうりゅう型』潜水艦の最新鋭艦『おうりゅう』が今月4日、進水した。潜水艦としては世界で初めてリチウムイオン電池を搭載するなど、その最新技術は海外からも注目されている!・・・。
日本製最新鋭潜水艦 ❝❝おうりゅう❞❞
■ 【航続距離・連続潜航時間が大幅に向上】:
『おうりゅう』は!~、
2005年から三菱重工と川崎重工が建造する『そうりゅう型』の11番艦!・・・
海上自衛隊の呉及び横須賀基地に1番艦『そうりゅう』から9番艦「せいりゅう」までが配備済みだ。昨年11月に進水した10番艦『しょうりゅう』は来年3月に横須賀に配備される予定。
✦ 2020年就役予定で、昨年1月に着工した
12番艦も来年進水・2021年就役となる予定!・・・
✦ これまでの『そうりゅう型』から大きな発展を遂げ、
要となった技術が、リチウムイオン電池!・・・
✦ スマートフォン、ノートパソコン、デジタルカメラなどの小型家電では既に普及しているが、潜水艦に用いられたのは世界初!・・・
✦ 従来の鉛蓄電池に比べて2倍以上の重量容積あたりのエネルギー密度があり、航続距離や連続潜航時間が大幅に伸びた!・・・。
ディーゼルエンジンを回して蓄電池に電力を蓄え、静音性が求められる作戦行動や戦闘の際には電力のみで活動するのが通常型潜水艦のシステムだが、… 此れはハイブリッド車に近い発想と言えるが、… ディーゼルエンジンは空気を必要とするため!~、
定期的に水面近くに浮上する必要があり、行動に制約が出たり、敵に発見されるリスクが高まることがネックになっている!・・・
原子力潜水艦ではこれをほぼ克服しているが、原子力に依存しない通常型潜水艦である『そうりゅう型』では、これまで非大気依存推進(AIP)システムによる補助動力装置(スターリングエンジン)でこれを補っていた。
■【爆発事故の教訓から安全性を強化】:
ビジネスインサイダー誌は!~、
リチウムイオン電池導入によるメリットには、海外メディアも注目していおり、…これまでの鉛蓄電池に比べ、約2倍の電力を蓄えることができる!・・・
充電時間の大幅短縮、放電による電気容量の低下の大幅抑制が可能になった!・・・
と、述べている。
ナショナル・インタレスト誌(電子版)は!~、
✦ 原子力潜水艦に対する優位性!…原子力潜水艦は、無制限に近い水中行動能力を持つが、通常型潜水艦が電力のみで潜航する場合よりは静粛性で劣る!・・・
✦ 原子炉は意図的に停止させることができない!・・・
導入する軍隊にとって最も大きな問題は、原子力潜水艦は通常型の4倍から6倍の値段だということだ。海上自衛隊のように超遠距離航海を行わない海軍には、原潜はオーバースペックだとも言えよう。
などの『おうりゅう』の原子力潜水艦に対する優位性を指摘している。
『おうりゅう』では、蓄電池そのものの性能を向上させるという別のアプローチを取ったため、AIPは廃止された。AIPシステムを用いれば低速であれば数週間にわたって浮上することなく潜航を続けられるが、…
補助動力装置を必要とするため船体が比較的大型化することや、揮発性の液体物質を用いることによる爆発事故などのリスクが指摘されていた。
リチウムイオン電池でもスマートフォンなどで爆発・発火事故が多発するなど、
安全性に問題があったが!~、
日本は、安全で信頼性の高い潜水艦用のリチウムイオンバッテリー開発に多額の予算を投じてきた!・・・
より強靭な隔壁、安定した原材料と自動消化器などを導入し、数々のストレス実験によって、(よりシビアに安全性が求められる軍事利用で)実用化に至ったと判断された。
『おうりゅう用のリチウムイオン電池の開発には、GSユアサが参画した。
■【武器輸出に弾みがつくか?】:
『そうりゅう型』と言えば、オーストラリア海軍への売り込み失敗のニュースが記憶に新しい。
安倍政権による武器輸出三原則の見直しにより!~、
日本製の武器の輸出が解禁されたが、なかでも豪海軍の次期主力潜水艦に『そうりゅう型』を推すプロジェクトは、日本政府や国内防衛産業が最も力を入れていた!・・・しかし、当初はフランス、ドイツと入札を競った日本が有利とされていたものの土壇場でフランスに敗れた。
そうりゅうが敗れた理由は性能差ではなく!~、
日本側が武器輸出ビジネスに不慣れだったためとか、オーストラリアの国内事情が大きかったのが原因とだれている!・・・
『おうりゅう』以降の「そうりゅう型」がライバルを性能で大きく上回るとすれば、そうした点を補って有利な売り込みが期待できる。
ディプロマット誌は!~、
『おうりゅう』の大幅性能向上は、メーカーの『三菱重工と川崎重工の能力の向上でもある』として、今後の日本の武器輸出の弾みになりうるとしている。
ビジネスインサイダー誌は!~、『日本は特に、尖閣諸島周辺での中国潜水艦の行動に神経を尖らせている』と、日本の潜水艦戦力の拡大と性能向上の背景に中国の海洋進出があると指摘!・・・
また、米トランプ政権の圧力で米国製武器の輸入が大幅に増え、日本の国内防衛産業が窮地に陥っている現状を踏まえ、『潜水艦は日本の重工業の最後の砦だ』とも強調している。
民生用のリチウムイオン電池技術は!~、
日本で開発され、今や世界を席巻している!・・・
潜水艦のような本格的な軍事利用においても、日本発の技術を広めることができるだろうか?、… それは、今後の『おうりゅう』の実績次第と言える。
■【日本が逃した潜水艦プロジェクト 受注はフランス企業】:
500億豪ドル(約4兆円)という豪最大の防衛関係プロジェクトには、日本も『そうりゅう型潜水艦』で売り込みをかけ、一時は受注確実と見られていた。
安倍首相と仲の良かった当時のアボット豪首相が退陣したこと、アボット首相に退陣し代わった親支那のマルコム・ターンブルが引っ繰り返し、豪側が国内生産を望んだことなどが影響し、結局潜水艦建造を受注したのは、フランスのネーバル・グループ(当時DCNS)だった。
採用されたのは、同社の原子力潜水艦、バラクーダ級の動力をディーゼル・エレクトリック方式に変更したものだ。豪仏両国は、潜水艦建造のための政府間協定をすでに結んでいる。協定によれば、12隻の潜水艦が南オーストラリアのアデレードで2022年より建造される予定だ。豪海軍への最初の納入は2030年代初めで、2040年代終わりまでには全隻引き渡しが完了する計画だという。
フランスは受注したものの!~、
建造に入るには豪仏間の戦略的パートナーシップ協定(SPA)が必要となるが、この交渉が行き詰まっており、このままでは計画自体が振り出しに戻るのではという見方も出ている。
豪州は2018年8月21日に実施されたオーストラリア自由党党首選挙(英語版)にて現職のターンブルが再選されたものの党内の混乱が収まらず、24日になって党首選挙の再選挙を実施。モリソンも出馬し、決選投票でピーター・ダットン(英語版)内相を45対40で下し党首に当選し、同日首相に就任。
Scott Morrison首相(スコットモリソン):
1968年5月13日生まれ50歳)
2013年9月18日に発足したアボット新政権の意向で不法移民対策など国境管理を担当するOperation Sovereign Bordersの設立に携わった。
2018年に明らかになった行政文書には、モリソンが700人程度の難民を受け入れる緩和策を求めていたことが判明しが、… 難民の受け入れ縮小を目指すなどしており、寛容な訳でわなかった。
同性婚の合法化に否定的であり!~
多方面から批判された!・・・
オーストラリア婚姻法郵送調査(英語版)オーストラリア婚姻法郵送調査の後、婚姻法を改正して、非伝統的な結婚について議論する場合保護者が子供を授業から退席させられるようにすることを提案した。しかしこの改正案は通らなかった。
支那に対す姿勢は懐疑的であり!~、
首相に就任してからは支那に対する姿勢を硬化している!・・・。
フランスが受注したが、フランスとの戦略パートナーシップの交渉が行き詰まっている現在の情勢ではフランスの受注が降り出しに戻る可能性が非常に高く。
もし、振り出しに戻ったら、日本の『おうりゅう』が脚光を浴び、受注する期待が膨らんで来ました。
日豪戦略的パートーナーシップは!~、
2007年3月、第一次安倍政権の時に来日したジョン・ハワード首相(当時)との間で署名されている。
此れは『安全保障協力に関する日豪共同宣言』に基づいている。
もし、フランスの受注が白紙に戻れば!〜、日本の『おうりゅう潜水艦』が大きく浮上するでしょう。