2013年7月19日金曜日

警察はなぜ自滅型不祥事で“炎上”するのか…「ワンストライクでアウト」の論理が“悪魔の囁き”を誘発する

最近、連続して発覚した大阪府警の不祥事。無用な隠蔽や嘘が、不祥事でない出来事を大問題にしてしまったことがうかがえる
最近、連続して発覚した大阪府警の不祥事。無用な隠蔽や嘘が、不祥事でない出来事を大問題にしてしまったことがうかがえる
 火のないところに煙を立て、ガソリンをかけて炎上させる。それが最近の一部警察官の行動原理なのだろうか。虚偽調書の作成や犯罪統計の過少計上など、あぜんとするような不正が相次いで発覚した大阪府警。一連の経緯をつぶさにみると、ちょっとしたトラブルや上司の命令に現場が過剰反応し、自ら不祥事を招いている実態が浮かぶ。背景にあるのは「ミスをすれば処分される」という恐怖心だ。「三振どころか、ワンストライクでアウト」という、失敗を許さない組織の体質が現場を思考停止に陥らせているとの指摘もあり、信頼回復の道筋はなかなか描けそうにない。
不必要な嘘
 「こんなんじゃあかん。全員処分されるぞ」
 堺署で発覚した虚偽調書の作成問題で、最初に事実をねじ曲げるよう指示したのは、留置管理課係長の警部補(51)だった。
 署内の留置場で事件が起きたのは昨年12月2日夜。勾留中の男(40)が暴れたため、同課の男性巡査長(33)が保護室への収容を決定。同僚の男性巡査(25)と連行しようとしたが、顔を殴られたとして公務執行妨害容疑で現行犯逮捕した。
 警部補はその経緯を聞くと、冒頭のように「あかん」と騒ぎ立てた。事件の発端となった収容手続きに「処分」の影を見たのだ。保護室に入れようとしたのが「巡査長の独断」ではまずい。階級が上の「巡査部長の指揮」があったほうが適切だと考え、調書の内容をでっち上げた。
 実はこの嘘、ついてもつかなくても、ほとんど意味がない。
 刑事収容施設法は保護室収容に署長命令が必要と定めているが、緊急時は現場の判断で足りるとしている。つまり、巡査長の独断だろうが、巡査部長が指揮しようが、どちらでも問題はないのだ。
 にもかかわらず、なぜ嘘をつかねばならなかったのか。ある府警幹部は「施設法の規定を知らなかったのではないか」といぶかる。留置管理を熟知すべき警部補の“無知”が、火のないところに火柱を上げたのではないか、と。
一方で、警部補本人はこの見方を否定しているとされ、詳しい動機は不明。府警は警部補らの行為について、虚偽公文書作成容疑などで捜査を進めている。
歪んだ「貢献」
 同じ堺署では6月25日、今春まで犯罪統計の事務を担当していた50代の男性巡査長が、刑法犯の認知件数を過少計上していたことが明るみに出た。
 管内の治安がいいように見せかけるため、平成20年から5年間にわたり、窃盗事件など6585件を計上していなかった。本来の認知件数(1万9050件)のおよそ3分の1を、統計から除外していた計算になる。
 巡査長が不正に手を染めた20年は、当時の橋下徹・大阪府知事の大号令のもとで「街頭犯罪の全国ワースト返上」が、府警の最重要課題になっていた。
 街頭犯罪を減らすにはどうすればいいか。巡査長が考えついたのが、統計の数字を減らすという本末転倒の手段だった。
 巡査長は府警の調査に「病気がちで当直もできない自分に、負い目を感じていた」と説明。不正の動機をこう述べた。
 「犯罪抑止に何か貢献したかった」
ワンストライク・アウト
 2つのケースは一義的には、個人の資質の問題だ。「処分される」と焦って虚偽調書を作る警察官はめったにいまい。「街頭犯罪を減らせ」と指示されたからといって、統計の数字をごまかすという発想も普通ではない。「防ごうにも、防ぎようがない」(別の府警幹部)との嘆きもうなずける。
 ただ、組織の体質が無関係とは言い切れない。巡査長が統計を操作し始めた20年当時の堺署を知る警察官は「当時のプレッシャーは尋常ではなかった」と証言。ひとたび管内でひったくりが発生すれば、署幹部が自ら陣頭指揮に立ち、“督戦隊”のように振る舞っていたという。「何かしなければ、と追い詰められたのだろう。巡査長の気持ちは分かる」と同情を隠さなかった。
「処分の厳罰化が逆効果になっている」と分析するのは、すでに退職した60代の元警部補だ。自身、捜査関係者との不適切な交際を理由に、懲戒処分を受けた経歴がある。
 警察の懲戒には、重い順に(1)免職(2)停職(3)減給(4)戒告の4種類があるが、実際は停職や減給であっても「依願退職」という形で職を追われるケースが少なくない。
 「野球選手と違って、3回どころか、2回振るチャンスもない」と元警部補。この「ワンストライク・アウト方式」が警察官の思考をまひさせる要因になっているという。元警部補は退職こそ迫られなかったが“本流”に戻ることも、もちろんなかった。
船頭多くして…
 府警は最近、不祥事防止のための新たなマニュアルを作成。たとえば無断外泊中に交通事故を起こして悩む警察官に「天使」と「悪魔」がそれぞれの立場で訴える内容だ。天使に従って、すみやかに報告すれば処分は軽いと呼びかけている。
 悪魔はささやく。「これは大変だ!しばらく冷や飯だね!外泊届も出していないしね。事故なんて言えやしない」
 先の元警部補は冷ややかな口調で言った。
 「正直に報告しても、隠蔽してばれても、どちらに転んでも『ワンストライク・アウト』。そんな不祥事なら、隠そうと考える警察官がいてもおかしくない」
 厳罰化が招いた隠蔽のベクトル。かといって処分を緩めれば「身内に甘い」との批判は免れない。
 府警内部では現在、現場監督とでもいうべき「係長=警部補」の能力が真剣に憂慮され始めている。警察官の処遇改善の流れで20年前から倍増したが、数が増えた分、質が低下したとの指摘がある。
 船頭多くして船山に上る-。府警幹部は「警部補の教養を徹底し、個々の意識を変えていくしかない」と不祥事根絶に悲壮感をにじませた。

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筆者考:

                               
                                         
                                                                   Asahikage.svg大阪府警察             

                                                                



                       役職

本部長 田中法昌(警視監)
副本部長 鶴谷明憲(警視監)
警務部長  西川直哉(警視長)

   
                                                                                組織

上部組織 大阪府公安委員会
内部組織 総務部、警務部、生活安全部、地域部、刑事部、組織犯罪対策本部、交通部、警備部、警察学校、方面本部、大阪市警察部、堺市警察部、警察署
    
                                                                                概要

所在地 大阪市中央区大手前三丁目1番11号
北緯34度41分2.3秒
東経135度31分13.4秒座標: 北緯34度41分2.3秒 東経135度31分13.4秒
定員 22,818人(警察官21,050人、職員1,768人)
年間予算 2627億1200万円(6月補正予算込)(平成21年度)
設置 1954年(昭和29年)7月1日
前身 国家地方警察大阪府本部


【過去5年間、大阪府警で発生した不祥事】・・・発生数の推移


2013年現在




2008年(発生数:2件)

✦1)1月17日、大阪府羽曳野市内で、同市在住の男性が自転車を運転中に死亡事故を起こしたとしてその後書類送検され、同年12月に起訴されたが、この時期から羽曳野署で当該事故の捜査に当たっていた男性巡査部長が、男性に自白を強要。

✦2)2008年から2012年にかけ、堺署の刑事課の50歳代の男性巡査長が、車上荒らしなどの街頭犯罪計6,585件について、件数を計上していなかった。

2009年(発生数:2件)

✦1)11月以降、住之江署地域課の男性巡査部長が、同府警のほか、警視庁や神奈川県警などの警察手帳を6冊にわたり偽造し販売。

✦2)4月から2012年2月にかけ、吹田・淀川・南堺の3署の警察官計6人が、公訴時効となった事件の証拠品を送致していなかった事実の隠蔽を図るために、証拠品の保管状況を記載する帳簿に虚偽記載。

2010年(発生数:5件)

✦1)春、堺署刑事課に着任した男性警部補が、薬物使用事件で押収された注射器数十本について、紛失したものと誤認して無関係の注射器を調達し、証拠品であるとでっち上げていた。

✦2)3月3日、大阪市西成区内で傷害容疑で60歳の男性が逮捕されたが、その際、西成署員が取り調べの中で「容疑を認めれば罰金で済ませる」との旨の発言をし、自白に持ち込ませていた。

✦3)6月から10月にかけ、泉大津署の47歳の男性警部補が、同署内や勤務する交番などに於いて、自らの部下の警察官に対して6回に亘り、実弾の装填された拳銃を突き付けていたとして、翌2011年3月2日に銃刀法違反の容疑で書類送検。

✦4)9月29日、枚方署の49歳の男性警部補が、同署に留置中の女性に対しわいせつ行為をしていたとして、特別公務員暴行陵虐容疑で逮捕された。

✦5)12月25日、池田署地域課の巡査長(51)が自分にぶつかりそうになった女子中学生を平手打ち。下唇を切る怪我をさせ、傷害罪で現行犯逮捕された。

2011年(発生数:7件)

✦1)2011年(平成23年)4月1日、関西空港署の巡査部長が、覚せい剤取締法違反容疑で逮捕したウガンダ人の男を取調べ中、容疑者の頭を殴った。

✦2)5月19日、捜査3課の巡査長が、貝塚市内で発生した窃盗事件の捜査で、自分の乗用車を運転し、同市内の交差点で、大学生が運転するバイクと衝突。巡査長は、一旦そのまま車で走り去った後、近くのコンビニ前で引き返してきて、ATMで引き出した現金20万円を渡し、事故を通報しないまま立ち去った。

✦3)5月、府警第一方面機動警ら隊の男性警部補が、大阪市西成区内で覚醒剤入りの封筒を発見し、捨てた人物に対して職務質問を行ったものの、相手の氏名などの確認を忘れたため、上司から叱責される恐れがあると判断し、覚醒剤をそのまま自分の机の引出しに隠した。

✦4)6月、八尾署生活安全課の当時53歳の男性警部補と、その部下の男性巡査部長の計3人が、発生した事件の被疑者の車から押収した木刀を証拠品として押収したが紛失。同年10月23日に勤務帰りの電車内で、酒に酔った状態で騒ぎ、さらに注意した男性の腕をつかむなどして他の乗客に110番通報された。3人は、これらの行為がバレると重い処分を受けることが避けられないとして、署内の剣道場から、証拠とは無関係の木刀を持ち出し、証拠品の札を付け捏造を図った。

✦5)9月、淀川署刑事課所属の男性警部補が、恐喝容疑で逮捕した被疑者の所持品を証拠品として押収し保管していたが、このうち、他人名義のキャッシュカードなど数十点を、故意に破砕するなどして破棄していた。

✦6)12月、北堺署刑事課の38歳の男性巡査部長が、取調べで作成した調書について、文字を消去可能なボールペンで記載した上、容疑者が署名・捺印した後に無断で書き換え、改竄。
✦7)12月、大阪市阿倍野区内で発生したひき逃げ事件について、当時阿倍野署交通課に所属していた男性巡査部長が、被疑者を見ていないにもかかわらず、見たとする内容で被害者調書を捏造していた。

2012年(発生数:11)

✦1)2月から4月にかけ、南署地域課の30歳の男性巡査部長が、同署ならびに府警総合訓練センターの更衣室において、同僚警察官の鞄から計約10万6,000円を盗んだとして、府警はこの巡査部長を2013年6月5日に停職1ヶ月の処分。
✦2)3月、大正署地域課の33歳の男性巡査長が、信号無視車を発見した際に、運転者本人ではなく、妻に対して反則切符を交付していた。
✦3)6月12日、豊野署交通課長の50歳の男性警部が、同日夜に開かれた会合で飲酒し、一旦帰宅して自宅で晩酌、その翌朝に、酔いが覚めないうちに自動車を同署まで運転した。府警はこの警部を、同年9月6日に書類送検し、停職処分。
✦4)8月から10月にかけ、南署刑事課の51歳の男性巡査部長が、勤務時間中に連日パチンコ店に入り浸っていたことが判明。
✦5)9月4日、府警交通部に勤務する47歳の男性職員が、出会い系サイトで知り合い不倫関係にあった兵庫県在住の女性に対し、別れるために、兵庫県警ストーカー対策課(実際には兵庫県警にはこのような部署は無い)に勤務する警察官を装って「連絡を止めないと捜査対象にする」との内容の電子メールを送信。
✦7)10月、河内長野署地域課の男性巡査が、パトロールの途中で女子高生を職務質問を装って呼び止め、女子高生が鞄を開けている間に太腿などを自分のカメラ付き携帯電話で盗撮。この巡査は同年11月に謹慎処分となったものの、さらに翌2013年1月に、堺市内の商業施設で別の女子高生を盗撮したとして、府迷惑防止条例違反容疑で現行犯逮捕された。
✦8)10月25日、西成警察署留置管理課の巡査部長が、非番だった同年10月20日、飲酒して3時間後にバイクを運転して自転車の女性と接触事故を起こしたが、救護せずに立ち去った。
✦9)11月から12月にかけ、淀川署地域課の24歳の男性巡査が、署内の更衣室や勤務する交番において、同僚警察官の財布から現金約11万1,000円を盗んだとして、府警は2013年6月5日にこの巡査を停職1ヶ月の処分。
✦9)12月13日、府警が捜査の際に押収した証拠品について、うち117件の事件の301点を紛失していたことが明らかになった。前述の、福島署警部らによる証拠でっち上げ問題を契機に、府警が調査した結果判明した.
✦10)12月から2013年(平成25年)1月にかけ、住吉署刑事課係長の52歳の男性警部補が、署の取調室において、女性被疑者の一人に抱きついたりキスをしたりするなどして、特別公務員暴行陵虐の容疑で書類送検された。
✦11)12月、堺署の留置場に収容されていた男性が、騒いだ末に留置管理課の男性巡査長を殴り、公務執行妨害罪で現行犯逮捕されたが、この時、不適切な対応があったことを隠蔽するため、複数の警察官が2度に亘って調書を虚偽内容に書き換えていた。


2008年、2件2009年(民主党政権奪取!)、2件2010年、5件2011年、7件2011年、11件】・・・お気づきだと思いますが!、2009年の総選挙で愚民が特アの犬(工作機関)の日本のマスコミ、自治労が意図的に民主党に情報を流しで消えた年金問題で国会で派手な民死痘(民主党)のパフォマンスと腐れ国賊マスコミの集中砲火を浴びて安倍第一内閣はもろくも費え去り、政権交代で悪夢の「民主党鳩ポッポ」が誕生。
此の年を契機に大阪府警の不祥事は民死痘歴代3代の首相の下で一挙に増加!・・・三代目のニダ泥鰌内閣で、首相の愛称であるドジョウを見習い  鰻登り!と成りました。

民主党初代首相の「鳩ぽっぽ!」は『巨額な脱税事件/故人献金』などが発覚、まともな法治国家なら、鳩ポッポは今頃は刑務所暮らしと成っている。
 二代目の奸直人首相!・・・外国人から(朝鮮半島系)の違法政治献金(東日本大震災を奇貨として隠蔽しようと画策!、加えて福島原発事故の拡大の張本人!。奸直人も堀の中の住民となるべきである。

三代目ニダ泥鰌首相!・・・此の御仁も外国人違法献金が発覚し、返したから政治資金法には抵触しない!などの日本国だけに起こる現象で世界の恥となる言い訳でのらり、くらり!とドジョウの特技でそ知らぬかおで日本国を亡国へ専心していた時勢(2009年~2013年12月の3年間で国最高指導者の道徳観念が泥の底で蠢いていた)では公務員(警察官)は自分達も政権に倣え!との不祥事に対する意識が薄れるの当然でしょう。

【参考資料】


大阪府警ウイキペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E5%BA%9C%E8%AD%A6%E5%AF%9F



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