2024年1月12日金曜日

大地震が起こる度に蘇る『人工地震/攻撃』説‼・・・

❝❝人工地震だ!❞❞と
     騒ぐ人たちにどう接するか‼:


能登町に謎の爆発音がして、そのニュース記事が
      削除された翌日に巨大地震がきた。
 土地を強奪するための地震兵器というのは
 明らかなのに、なぜ日本人は危機感を抱かない?

異常な多さの余震や地震波形を見れば、人工地震の
 可能性もあるのに頭ごなしに否定する日本人は、
    自分の頭で考えない羊たちの群れだ

 令和6年能登半島地震を『人工地震』だとSNSでふれまわる人々が注目を集めている。

 そのような主張に対して、NHKをはじめメディア各社は、専門家による『一般的な地震』『今回の規模は核実験でも起こせない』という解説とともに、…
   『偽情報』と注意喚起をしている。
しかし、『マスゴミが必死で火消しをしていることが、人工地震である証拠だ』なんて感じで、人工地震派の皆さんが逆に❝確証を得る❞というなんとも皮肉な事態が起きている。

『攻撃を受けた』という根拠とされている能登町の変電所の爆発音に関しても、日本ファクトチェックセンターが、記事を配信した北陸放送と北陸電力に取材したところ、そのような事実がないことが判明しているが、人工地震派の皆さんはスルー。
それ処か、国立研究開発法人・海洋研究開発機構の地球深部探査船『ちきゅう』が23年8月に震源近くで作業をしていたことが、地震の原因だという『新説』まで唱えられている。

 さらにSNSでは『異なる考えの人』同士の『対立』も始まっている。

人工地震否定派の人たちの『陰謀論』と
          いう批判に対して!〜、

人工地震じゃないとは言い切れないだろ。
  人工地震じゃないという証拠を出せ〛、…

いわゆる『悪魔の証』」的な反論が行われ、

クチン陰謀論と同じ〛、…

中学の物理からやり直せ!〛、…

  激しい悪口の応酬が始まっている。

 さて、こういう話を聞くと、「なぜ荒唐無稽な陰謀論にハマってしまうのか」「こういうデマをまき散らすことをどうすればやめさせられるのだろう」と憤る人も多いだろう。

 ただ、人工地震派の皆さんをかばうわけではないが、こういう考えに取りつかれてしまうのも致し方ない部分もある。巨大地震が起きた時に「人工地震」だと捉えて、「敵からの攻撃」だと身構えるような風潮は昨日今日出来上がったものではない。実は100年以上前から続く民間信仰のようなものだからだ。

➤  関東大震災以前から、
               研究されていた『人工地震の実験』:

それがよくわかるのが、1923年の関東大震災だ。この直後に出版されてベストセラーになった『大正大震災大火災』(大日本雄弁会・講談社編)によれば、下町一帯が火の海と化した最中、ある男性が大塚警察に飛び込んできてこんなことを言ったという。

● この大地震は西洋で起こしたんだそうですが、
               ほんとですか!?!〛・・・

● この地震は、こんど西洋で地震を起こす機械を発明して、
  日本を真っ先にやっつけようとしたんだっていうことですが、
   ほんとうにそうなんですか?警察のほうへは
     まだ宣戦の詔勅の通知はありませんか!?〛、・・・

 まさしく今回の能登半島地震におけるSNSと同じようなことを言っているのだ。

では、なぜSNSがないのに、こんな話が当時拡散されてしまったのか。ポイントは『西洋』と『地震を起こす機械』だ。

 実は明治から大正にかけて日本では、地震と聞くと『西洋人が人工的に起こせる』というイメージが定着していた。
それは『日本地震学の父』と呼ばれたイギリス人のジョン・ミルン博士によるところが大きい。


 明治政府の工部省で鉱山技術を教えるために1876年に来日したミルン博士は、1880年の横浜地震を契機に、世界で初めての地震学会である「日本地震学会」を創設した。
 地震計を考案するなど日本の地震学の基礎を築いただけではなく、1891年の濃尾地震を記録して、『THE GREATE EARTHQUAKE IN JAPAN(日本の大地震)』を刊行して、その被害のようすを世界に伝えた。

 そんなミルン博士の名を庶民の間に広めたのは、『人工地震の実験』だ。ミルン博士の友人として交流があったイギリスの外交官、
アーネスト・サトウは著作でこう述べている。

教授は幾多の自然の地震に関する観察を記録したのみならず、殆ど看破出来ぬほど眞の地震そつくりの人工地震を起こすことにさへ成功してゐる人である】、…英使サトウ滞日見聞記維新日本外交秘録 維新史料編纂事務局 訳編)

 東京大学地震研究所ホームページの中でもミルン博士について『すでに人工地震の実験に着手していることにも、驚かされます』と述べられている。

 つまり、ミルン博士の『地震そっくりの人工地震を起こすことに成功した西洋人』という庶民のイメージが、関東大震災という未曾有の巨大地震の時に想起されて、『西洋で発明された地震を起こす機械による攻撃』という風評に結びついてしまった可能性があるのだ。

➤  『地震=兵器』へと格上げ、太平洋戦争へ:

『人工地震』の認知度は時代が進むとさらに拡大していく。わかりやすいのは、1935年の荒木貞夫陸軍大臣の発言だ。

地震に鍛錬せられた日本人が何で空襲を怖れるのであるか私には解りません。空襲とは空中の地震である、空襲があつたならば空の地震が来た、人工地震が来たと思へば宜しいお出でなさい、地震で鍛へた日本人だ何度でも来いと平気で居れば宜しいです、戦をするからには命は素より捧げて居る、
 時には毒瓦斯も爆弾も落としませう。
多少の損害もありませう其れは覚悟して置いて、爆弾が落ちたら防護団の諸君は爆弾の下に行つてヤレ爆弾が来たか懐かしやと言つて集まるのです〛、… (時局に対する所感 福岡県国防会 昭和10年)

 ここでは特に説明することなく『人工地震』という言葉が用いられている。関東大震災の風評以降も、一部の日本人の間では『人工地震』が当たり前のように受け入れられていた事が窺える。

 そこに加えて注目すべきは、空襲と同一視されているように、地震を『兵器』と目するムードが高まっていることだ。
実際、1937年4月15日の読売新聞では、『人工地震バンザイ!地底征服の無敵軍生る 学界の権威を動員 陸軍も掩護射撃』という記事も出た。

 そして太平洋戦争に突入。戦局が悪化して疲弊する日本国民に対して、『地震=兵器』と強く印象付ける出来事が起きる。
1944年12月7日の昭和東南海地震と、翌45年1月の三河地震だ。

 ご存じの方も多いだろうが、実はこの二つの巨大地震は、軍によって報道管制が敷かれ完全に隠ぺいされた。
 当然だ。敗戦敗退が相次いでいる中で、地震で壊滅的な被害を受けて推定1200人もの亡くなった地域があると報じたら、さらに国民の士気が落ちてしまう。軍需工場が被害を受けたことは、敵国アメリカにも知られたくなかった。

 しかし、そんな軍の努力も虚しく、世界にこの巨大地震は筒抜けだった。各国の地震計が異常を示したからだ。米国の新聞でも『日本の中部で地震があった』と大きく報道された。

米国は当時からプロパガンダに長けた国なので当然、戦争勝利のためにこの自然災害を心理戦として活用した。
『ドラゴーンキャンペーン作戦』と名づけ、B29から宣伝ビラを投下して、米軍が地震兵器を使ったように思わせたのだ。
 戦時中に愛知・半田にいた男性が、軍から地震に対する緘口令(かんこうれい)が敷かれた数日後のことをこう振り返る。

B29が来て、キラキラキラと。見たらビラ。
 当時ビラは拾っちゃいけないってなってた。
 でも僕は好奇心があるから、走って行って、山のふもとまで
 行って拾って見たら、これがまたショックだった。
 毛筆で、筆で、地震の次は何をお見舞いしましょうかって書いて

 つまり、戦時中の日本人は、日本軍から地震隠蔽のプロパガンダを受ける一方で、米軍からは『人工地震のプロパガンダ』まで受けてしまうという『何が嘘で何が本当かわからない状況』に追いやられていた。この時の『後遺症』が戦後も続いている事が考えられる。

➤  『人工地震/攻撃』説は
          大昔から受け継がれてきた:

『人工地震説』はネットやSNSが普及したことによって、近年はわかりやすく表面化しているが、実は戦後まもない頃も存在していた。
 巨大地震が起きるたびに、庶民の間で『人工地震に違いない』
『攻撃を受けたのでは』という陰謀論を誰かが唱えて、酒場や井戸端会議で拡散された。

 ここまで我々が『人工地震』に取り憑かれるのは、やはり明治時代からのイメージが民間信仰のように大衆の間に受け継がれてきたということに加えて、太平洋戦争末期の強烈なプロパガンダのせいではないか。 
 ご存じの方も多いだろうが、『マネジメント』で知られるピーター・F・ドラッカーはもともと経営学者ではなく、『ファシズム』を研究していた。

 ナチス・ドイツのヒトラーにもインタビューを繰り返して、国家や社会がいかに全体主義へと暴走をしていくのかをいち早く予見した人でもある。そんなドラッカーは処女作『経済人の終わり』(ダイヤモンド社)のなかで、「プロパガンダ」について非常に興味深い指摘をしている。

プロパガンダ蔓延の危険性は、プロパガンダが信じ込まれる、
     という事にあるのではまったくない。
 その危険は、何も信じられなくなり、全てのコミュニケーション
       が疑わしいものになることにある〛、・・・

 人工地震に関しては、まさしく日本人はドラッカーの指摘通りになっている観を呈していますね‼…
メディアや専門家が『人工地震ではありません』と火消しをすればするほど、『マスゴミの言うことなど信じられるか!』という人がそれなりに数多みられます。

 これは日本社会にプロパガンダが蔓延している事実を雄弁に語っていおり、… 同時に、日本人が如何に洗脳されやすいか!の証となる。

戦後の日本、日本人を破壊する為に洗脳武器として
WGIPが使用されドンピシャリ!で日本は洗脳され、米軍の狙い通り自虐精神が日本全土に蔓延し、強固な戦後体制が構築された。
これが今でも日本人を苦しめている。
日本人は如何に洗脳されやすいか!。
人工地震説が、大地震が起こる度に亡霊にように蘇る。
誠に摩訶不思議な日本人と言わざるを得ません‼。

参考文献:

■【「能登地震は人工地震」というデマはなぜ生まれる?

                  意外に根深い日本人との因縁】:

https://diamond.jp/articles/-/337056?utm_source=daily_dol&utm_medium=email&utm_campaign=20240111