広島原爆の日:息止まるよう/過去にも目を…訪問の外国人
毎日新聞 (2016年8月6日)
原爆慰霊碑に献花する外国人観光客ら=広島市中区の平和記念公園で2016年8月6日午前9時36分、山田尚弘撮影
広島が迎えた71回目の「8月6日」。今年5月にはオバマ米大統領が訪れた平和記念公園で、外国人たちは何を感じているのか。声を聞いた。
旅行中のベルギー人大学生、マックス・バンデポールさん(20)
原爆ドームを見ると息が止まるようで、ナチス・ドイツがユダヤ人を強制収容したアウシュビッツを思い出す。核兵器をなくすという願いが世界に広がってほしい。
埼玉県志木市の韓国人留学生、カン・ボラさん(30)
原爆で韓国人も犠牲になったが、被害を受けた苦しみに国籍は関係ない。日本は東アジアで植民地支配した過去にも向き合うべきだ。
旅行中のメキシコ人大学院生、ホセ・カルドネスさん(32)
原爆資料館で遺品を見て、それぞれ命があったと実感した。オバマ氏の折り鶴も見たが、米国の核開発は今も進む。ただのパフォーマンスではないか。
千葉県船橋市のコロンビア人会社員、ラウラ・レストレポさん(29)
とても悲しいけど、重要な日だと思う。ここに来ると人々の平和への思いを感じ、71年前の歴史でなく今のものとして感じることができる。