2016年12月18日日曜日

日ロ首脳会談考:・・・

プーチン大統領と安倍首相が長門で合意した10項目
Sputnik日本(2016年12月16日)http://sptnkne.ws/cZmc

長門でのプーチン大統領と安倍首相の会談が終了した。両首脳はワーキングディナー形式で2国関係の焦眉の問題を議論した。ワーキングディナーには、ロシアのガルシカ極東発展相も出席した。


ロシア極東における2国間協力の発展に関する問題は、露日の両首脳から提起された。首脳らは、重要なプロジェクトやマクロ地域での共同活動の優先分野について確認した。 


✦(1)安倍首相は、ウラジオストクの都市環境開発への日本側の関心を確認した。露日の経済関係発展に関する8項目には、都市開発が一つの方向性として含まれている。安倍首相は第2回東方経済フォーラムで、「快適・清潔で、住みやすく、活動しやすい都市づくり」について、「これを両国で実施するためのモデル都市として、ウラジオストクくらい、ふさわしい街はないと思う」と述べた。 

✦ (2)両首脳は、ハバロフスク国際空港開発への日本企業の参加を歓迎した。先にロシア政府は日本の投資家らの要望に従い、投資回収率における投資家たちのニーズを考慮した長期的な空港サービス料の設定を可能とする政令を承認した。

✦(3)沿海地方での日本企業「飯田グループホールディングス」の木材加工と木造住宅発展分野におけるプロジェクトの実現が支持された。ロシア側の提案により、日本の投資家はプロジェクトへの投資予定額を増やし、伐採木材の加工レベルを上げた。 

✦(4)先行発展領域(TOR)での温室複合体の構築に関する露日共同プロジェクトのさらなる発展が支持された。これはまずTOR「ハバロフスク」での「JGCエバーグリーン」と、TOR「カンガラッシ」での「サユリ」による温室建設第2期工事に関するもの。 

✦(5)プーチン大統領は、日本の投資家にアムールガス処理プラント建設への参加を提案した。現在ロシア極東開発省は、プロジェクトの投資家に大きな特恵や優先権を与えるTOR「スヴォボドネンスカヤ」創設の件を検討している。 

✦(6)プーチン大統領は、サハリンにおける石油・ガス採掘に関する共同プロジェクトのさらなる発展の重要性を指摘した。 
 
✦(7)両首脳は、極東の保健衛生の発展のために共に尽力することで合意した。会談では、ウラジオストク自由港に医療クラスターを形成することや、マクロ領域に日本の医療機関を開設する可能性が議論された。 

✦(8)両首脳は、ガスパイプライン「サハリン-北海道」の建設プロジェクトへの相互の関心を確認し、経済主体のレベルで同プロジェクトの詳細な検討を活発化することで合意した。 

✦(9)プーチン大統領は、1967年から2010年まで存在し、成功裏に活動していたロシアと日本の地域トップによる協議会形式での作業再開を提案した。 

✦(10)安倍首相は、9月6、7日両日にウラジオストクで開かれる第3回東方経済フォーラムへの出席を望んでいることを確認した。

確かに北方領土問題には一言も触れてはいません!。
此れはロシアのクリミア併呑が国際社会に激震を齎し、その後は国際社会が激変した事!〜米国が強硬な対ロシア制裁を導入、此れを自由主義先進諸国に、特にEU、日本に強要した事が、ロシア・プーチン大統領を苦境に追い込み、・・・プーチンと安倍総理の『蜜月関係!』とも言えた、円滑な交流に罅が入りました。

加えて、唐突に、米誌ワシントン・ポスト紙の記事『ロシアのサイバー攻撃トランプ氏が大統領の座を射止めた!』が契機となって米国世論は騒然として、反トランプ勢力の筆頭である米メデイアが嬉々としてトランプ氏の攻撃を開始し集中砲火を浴びせている。
共和党、民主党の上院議員、ヒラリー・クリントン、オバマ大統領などを巻き込み、ホワイトハウスではトランプ政権移行チームとオバマ政権の高官が敵意を剥き出しにして対決姿勢を強めている。
ロシアのサイバー攻撃などは目新しいものではなくて、何を今更!、と奇異の感じを払拭出来ません。支那のサイバー攻撃などはロシアより酷く、米国、ドイツ、英国などはサイバー攻撃などは日常茶飯事で反復しているのは周知の事実です。
 其れに民間のウイークリークのハッキングが大統領選挙中にヒラリー・クリントンのEメール問題、クリントン財団への支那の巨額な寄付などを暴き、此れを発信している。

反トランプ勢力が未だに選挙結果に未練がましく、ロシアのサイバー攻撃をトランプ氏と関連付けてトランプ氏の大統領就任を阻止したい!、または印象悪化を、職務妨害を目論んでいる!と洞察できます。

オバマ大統領は対ロシア報復として経済制裁を強化する!を仄めかしており、もし此れが実現すると、日本政府に米国に同調する圧力をかける事は火を見るより明らかです。
 この様な世界情勢の中で、開かれた日ロ首脳会談には始めから逆風が吹いていました。
これではプーチンは北方領土問題を進展させる、亦は出来なかった!と捉えるべきでしょう。 此れだけ米国がロシアに敵意をみせている時勢、・・・米国の同盟国である日本に譲歩して北方領土を返還などしたら、求心力を失い失脚する可能性が非常に高いと考えられます。
亦、安倍総理も米国の圧力があり、北方領土問題はプーチン大統領、安倍総理に取っても地雷のようなもので、・・・踏むと大爆発し政治生命を断たれる危険なものです。

日ロ両首脳が合意した10項目を精査すると!〜、
巷間で流布されていた、・・・❮❮❝安倍首相はロシアに北方領土の主権を売り渡した裏切り者!❞/❝プチーンに安倍総理は子供の如く捻られた!❞/❝経済協力だけをプーチンに食い逃げされた!❞❯❯、此等が全く的外れだったのが一目瞭然です。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


何故にロシアのとってそれほど迄に北方領土が重要であり譲歩できないのか!?・・・、

ロシアにとって重要ポイントは!〜、

✦ ❮❮北方領土を含む千島列島に囲まれたオホーツク海がアメリカに対抗して相互確証破壊(相手の先制核攻撃を食らっても確実に核反撃でき、大損害を与えることができる状態)を保つための最後の砦とも言える重要な海域である!❯❯・・・

✦ ❮❮オホーツク海が敵側攻撃原潜の侵入を阻める唯一の聖域となっている。
北方領土を日本に引き渡すと、他国の潜水艦による侵入を阻む壁として機能している千島列島の横っ腹に風穴を開けられるのに等しく、米側攻撃原潜の国後水道や択捉海峡からオホーツク海へ侵入を容易になり、・・・自軍のSLBM(潜水艦発射核ミサイル)が脅威にさらされるリスクが格段に高まる❯❯・・・

✦ ❮❮現在においても宗谷海峡からの核搭載原潜含む軍艦の航行は国際法上可能ですが、ロシア軍は攻撃原潜を付近に配備して米軍のオホーツク海への侵入を阻んでいます。しかし、千島側からの米軍艦が侵入可能となるとロシアにとってオホーツク海の聖域化が困難になる❯❯・・・

ロシアは!〜、
 ソ連時代から膨大なお金と技術や人員をつぎ込んでアメリカに対抗できるだけの核戦力を構築してきたが・・・これは、ロシアに余りにも大きな負担から『経済破綻&国家分裂』の激痛を甘受しながらも、対米相互確証破壊を保てるだけの満たす核戦力は保持し続けている。

✦ 潜水艦発射核ミサイル!・・・
✦ 核兵器搭・載爆撃機(空中投射型核戦力)!・・・
✦ 地下にも大量の核兵器を配備(地下格納型核戦力)!・・・

 この中で即応性、隠匿性ともに高いのが潜水艦発射核ミサイルです。空中投射型・地下貯蔵型は即応性で問題、地上発射型は生存性で問題があり、・・・北方領土を手放してしまうと、ロシアにとって最も有効な核戦力がアメリカ側の軍事力の脅威にさらされることで、対米MAD状態相互確証破壊(Mutual Assured Destruction)》を放棄しかねない状況が発生する。
となると、米国の脅威が増幅されて、・・・『アメリカと全面核戦争になっても相打ちの引き分けに持っていくことができる唯一の国』との戦略的な位置を失って、政治的に多大な損失を被る恐れが高い。ポイント

最大のポイントは!〜、
ロシアにとって、北方領土を失うことは自国の安全保障環境を著しく悪化させるだけではく、国際的地位の大幅な低下となる!・・・

今回の日ロ、安倍総理/プーチン大統領の会談は!〜、
米国の影が背後で揺れ動いた逆風となり、共に手枷足枷の状態で臨まざるを得なかった!と断言しても良さそうです。

この様な国際的な時勢の中で北方領土問題が日ロ首脳会談の俎上に乗る筈がなく、会談を重ね関係改善路線に舵を切り、・・・時期を見て《米国の対ロシア外交政策転換(制裁解除、敵対姿勢の軟化)》北方領土問題解決への道筋を付けるのが最善方策です。

酷寒の中で70年近くも氷結していた北方領土問題が短期間で氷解する筈がありません。氷は溶けるまで時間が掛かり、『瞬間・解凍器』などはこの世に存在せず、・・・ゆっくり!と時間を掛けて溶かさねばなりません。
安倍総理が先鞭を付けてポスト安倍政権が此の問題を解決する事になるでしょうが、・・・残念ながら、現在の政界には安倍総理に匹敵する人材が見当たらない事です。



コメントを投稿