✦ ウォールエンジェルやスリーパーストレッチ、
✦ ストレッチをしても効かなかったり、
ストレッチはアスリートがやるもの、怪我をした時にやるものと思っている人もいるかもしれない。もしそうなら、肩のストレッチがわたしたちにどれだけのメリットをもたらしてくれるかを知れば驚くことだろう —— 1日の大半を肩を丸めて座っているようなら、なおさらだ。
猫背は首と肩に負担をかけると、More 4 Lifeのオーナーで理学療法士のデイブ・キャンディ(Dave Candy)氏は話している。
そして、ストレッチは年齢を重ねれば重ねるほど重要になる。
「肩腱板断裂は40歳を過ぎるとよく見られるようになります。肩に何の痛みがなくてもです」とキャンディ氏は言う。実際、アメリカでは毎年200万人以上が肩鍵盤断裂で医師の診察を受けている。腱板断裂は痛みや動きづらさにつながり、日々の生活にも影響する。
肩のストレッチは姿勢を改善したり、怪我のリスクを軽減したり、こりや痛みを緩和する良い方法だ。肩をスムーズに動かしたり、肩や首の痛みを和らげるのに役立つ7つのストレッチを紹介しよう。
重要:
ストレッチはやり過ぎないことが大切だ。ストレッチでどこかを痛めるようなことがあってはいけない。1つ1つの動きをきちんと理解してからゆっくりやってみよう。痛みがあれば、すぐにやめること。
1. ウォールエンジェル:
このストレッチは胸を開き、頭上の可動域を広げ、広背筋を伸ばすストレッチだと、キャンディ氏は話している。
広背筋は背中のV字型の大きな筋肉だ。腕をからだの前後に動かす役に立つ。
やり方:
1. 足を肩幅に開いて立ち、背中を壁に付ける。背中の上の方と頭は、壁に触れていてもいなくてもOKだとキャンディ氏は言う。
2. 腕を肩の高さまで前に伸ばし、肘を90度曲げる。腕を「L字」にするということだ。
3. 指先が壁に触れるまで、胸を開く。ただし、無理はしないようにとキャンディ氏はアドバイスしている(壁に指先がつかなくてもいい)。
4. そこから背中が壁から離れない範囲で、指先をできるだけ上までスライドさせる。
5. 一番上のポジションで5~10秒維持したら、最初のポジションまで戻す。
6. これを5~10回繰り返す。
2. ドアウェイ・チェストストレッチ:
このエクササイズの目的は、大胸筋と小胸筋の柔軟性を高めることだとキャンディ氏は話している。
携帯電話であれ読書であれ、長時間下を向いたままの姿勢でいると、胸の筋肉が固まって、肩が丸まった状態になりやすい。
肩のアライメントは、良い姿勢を保つのに重要な要素だ。姿勢が悪いと痛みが生じたり、からだのバランスや呼吸に影響を及ぼし、怪我のリスクを高める可能性がある。
やり方:
1. 出入口に向かって立ち、腕が「L字」になるよう曲げる。手のひらは前方向きに。
2. 両脇の壁に手をつき、胸が開く(筋肉が伸びる)のを感じるまで前に向かって歩く。
3. そのポジションで少なくとも30秒維持する。キャンディ氏は1分以上続けるのが理想的だと話している。
4. 痛みや違和感があってこのポジションを維持できない場合は、伸ばし過ぎている可能性が高い。
ポイント:壁に寄りかかるのではなく、足の上でバランスを取ることを忘れないように。腕と胸の筋肉をリラックスさせることで、筋肉が伸ばしやすくなるとキャンディ氏は話している。
3. スリーパーストレッチ:
スリーパーストレッチは肩の後ろ側の棘下筋と小円筋を伸ばすストレッチだ。
肩の後ろ側が凝っていると回旋筋腱板が動きづらくなりやすいので、周辺の筋肉のストレッチが重要だとキャンディ氏は話している。
やり方:
1. ヨガマットやマッサージ台などの上で横向きに寝る。足は自分の好きなポジションでOK。
2. 下の腕を真横に伸ばし、肘を立てる。
3. 上の腕の手を下の腕の肘から手首の間に添える。
4. 筋肉が穏やかに伸びるのを感じるまで、ゆっくりと下の腕を床に向かって押す。肘がずれないように気を付けよう。
5.30秒維持する。
6. これを3回繰り返す。
ポイント: このストレッチでは肩の前ではなく後ろを伸ばすことを意識しよう。痛みを感じる場合は、腕の位置が正しいか、からだがしっかり横向きになっているか確認しよう。無理に伸ばそうとしないことだと、キャンディ氏はアドバイスしている。
4. ショルダー・ウォールウォーク:
ショルダー・ウォールウォークは肩の可動域の向上や筋力アップにつながるストレッチだ。
手術の後や怪我をした時、理学療法の一環として医師らがこのストレッチを勧めることもある。肩のストレッチを始めてみたい人にもいい。
やり方:
1. 壁に向かって立ち、胸の前で腕を肩幅に開く。手のひらを向かい合わせにして、小指側を壁に付ける。
2. 両手をゆっくりと上へ伸ばす。腕と肩甲骨の両方を動かすことを意識する。
3. 無理なく届く高さまで伸ばしたら、そのポジションで5~10秒維持し、元のポジションまで戻す。
4. これを5~10回繰り返す。
ポイント:このストレッチは壁に手のひらを付けてやる方法が一般的だが、手のひらを壁に付けていると肩が内側に入ってしまい、回旋筋腱板を痛めるリスクが高まると、キャンディ氏は話している。
後ろのポケットに財布を入れる時、ブラをつける時、風呂で背中を洗う時に苦労している人にもお薦めのストレッチだと、SporTherapyの理学療法士ライリー・ウッド(Riley Wood)氏は話している。
やり方:
1. 左右どちらかの肩にタオルをかけたら、その反対側の手を背中に伸ばしてタオルをつかむ。
2. もう一方の手でタオルの前の端をつかむ。
3. その手でタオルを上に向かってゆっくりと引っ張る。反対側の肩の前方または側方に伸びを感じればOK。
4. 伸びを感じる範囲で、十分に引っ張る。痛みを感じるまでやらない。
5. そのポジションで約30秒維持したら、左右を変えて反対側も同じようにやる。
6. これを3回繰り返す。
ポイント:このストレッチはタオルでなくても、犬のリード、ベルト、ヨガストラップといったツールを使ってやることもできるとウッド氏は話している。こうしたツールの方がタオルよりつかみやすいかもしれない。
6. ペンデュラムストレッチ:
このストレッチは手術後のリハビリや、四十肩や五十肩(肩関節周囲炎)などのリハビリなどでしばしば使われているもので、肩が問題なく動く人はやる必要がないかもしれない。
とはいえ、肩に痛みがあったり、こりがひどい人にとって、ペンドラムストレッチは関節を緩め、肩の動きを改善する良い方法だとウッド氏は話している。
やり方:
1. テーブルやカウンター、椅子など、安定した場所に左右どちらかの腕をつく。
2. 90度くらいまでをめどに楽な姿勢でからだを曲げ、反対側の腕を横に垂らす。
3. 垂らした腕を動かすために、肩ではなく、からだを動かす。前後、左右の他、円を描くように動かしてみよう。
4. それぞれの方向を10回ずつやる。
ポイント:ペンドラムストレッチを正しくやるには、からだを動かすことだ。腕を動かそうとしてはいけない。十分な効果を得るには、垂らした腕は力を抜いてリラックスさせておく必要があるとウッド氏は話している。
7. アームスイング:
アームスイングは動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)の1つで、動きを伴うストレッチだ。アームスイングは血流を促すとともに、肩、胸、背中のストレッチになる。
アームスイングはそれほど大したエクササイズではないように思えるかもしれないが、定期的にやることで肩の緊張を緩めるなど健康につながる。
2015年のある研究では、2型糖尿病の男性24人が1日30分、週3日、腕を前後に振るアームスイングを8週間続けた。すると、8週間後には被験者の体脂肪率、HbA1c(ヘモグロビンA1c)、LDLコレステロールの値が低下し、肺活量がアップしたという。
やり方:
1. 床の上にまっすぐ立つ。ただし、からだの力は適度に抜いてリラックス。
2. 正面を向いたまま、腕を前後に振る。
3. どのくらい腕を振るかは自分で試して自分に合った角度を見つけてもいいが、先ほど引用した研究では被験者は前に30度、後ろに60度腕を振ったという。
4. 1~2分振るだけで、筋肉がほぐれていくのが感じられるだろう。
ちょっとした変化を加えてもいい。例えば:
- 両腕を横に垂らす。腕を前に振り上げて、高い位置で「X」を作るようにスイング。
- 胸を開き、両腕をまっすぐ横に伸ばした状態からスタート。胸の前で腕が交差するまで内側に振ったら、外側に振り戻す。
肩の痛みに悩まされれいる〜、
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