2022年3月28日月曜日

ロシア軍の攻撃にさらされる 首都キエフの日常生活!

ロシアがウクライナに軍事侵攻を開始して1ヶ月が過ぎた!〜、
爆撃を含む激しいロシアの攻撃は、とくに首都キエフや北東部のハリコフ、南東部のマリウポリなどで顕著だ!・・・
ウクライナ市民は標的としていないと再三発言しながら、ロシアは容赦なく、病院や学校、住宅、ショッピングセンターなどを攻撃対象としている。
  

 戦闘が現在進行しているなか!〜、
犠牲者の数は概算でしかわからない!・・・
ウクライナ、ロシア、国連らの発表数値にもかなりの開きがあるが、ウクライナ当局によれば、市民の犠牲者は約2900人、ウクライナ兵士の死者数は約1300人とされている(フランス・アンフォ、3/24)。

           フィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官


 一方、国内外に避難したウクライナ在住者は1000万人に上ると国連難民高等弁務官のフィリッポ・グランディ氏が20日ツイッターに投稿した。これは、ウクライナの人口の4分の1近くを占める人数だ。また、 360万人以上が国外に逃れたと見積もられている。
 こうしたなか、首都キエフの生活の現状はどうなのか? 現地で暮らす江川裕之氏に取材した。

▶︎ 最小限の外出:

1991年からキエフに暮らす江川氏は!〜、
      現在市内の高層住宅に家族3人で暮らしている!・・・
話を聞いたのは、ちょうど3日続いた外出禁止を含む戒厳令が明けた翌日24日だった。日をまたいでの外出禁止はこれが3度目だったそうだが、その後も夜間20時~朝7時は基本的に外出禁止となっている。

 ただし、外出禁止令が出ていなくても、警備の人に無駄なエネルギーを費やさせないため、江川氏は極力外出を控えている。
その反面、必要なときは、警報が出ていても食料品の買い出しに出かけることもある。絶えず出ている警報を気にしていたら何もできないからだ。

▶︎ インフラの現状:

江川氏の居住する地域では!〜、
  電気、水道、インターネット、携帯などのインフラは
           現在のところ問題がない!・・・
氏の住居はオール電化なのでガスは通っていないが、ガスの問題も耳にはしていないということだ。

 同じく、郵便局やごみ収集などの公共サービスも存続しており、管理局が手配している集合住宅の共有部分の掃除などもされている。
公共サービスがダウンしないように、光熱費などの支払いを怠らないよう住民には期待されている。

▶︎ 交通機関・病院:

地下鉄やトロリーバス、バスなどの公共交通機関!〜、
    従来通りの運行ではないが変則的に動いている!・・・
 病院はパンデミックに加えての戦禍で、かなりの逼迫(ひっぱく)状況と考えられるため、できるだけ医者にかからずに済む人は行かないようにしているようだ。
江川氏自身も新型コロナウイルスに感染したかもしれないという時期があったが、
幸い重い症状にならなかったこともあり自宅で療養した。

▶︎ 食料品:

食料品は複数のスーパーで調達している。
 スーパーでならデビットカードで支払えるため、現金を必要としない。銀行は機能してはいるがATMで現金を引き出すのは難しくなっており、それを避けるためにもデビットカードの利用が推奨されている。

 食料品の品揃えは、時と場所によって異なるが、野菜や冷凍の肉がほぼ変わらず手に入る反面、生鮮の魚などはまったく見なくなったという。
いまのところスーパーはだいたい開いているが、長く行列しなければ入店できないこともある。

▶︎ ニュースなどの情報源:

現在ウクライナのテレビ局は全局が協力し合い!〜、
     担当時間を決めて常時24時間ニュースを流している!・・・
放映されたニュースの一部はYouTubeや、政府の公式アプリでも流される。
また活字版はSNSで読むことができる。

 情報アプリは主に2つある。1つはキエフ市による公式アプリ『キエフ・デジタル』で、通常時には交通機関情報や市民へのお知らせ告知に用いられていたものだ。もう1つは、国が発信する『クライナ・インフォ』。
 現在、警報や外出禁止令を含む重要な知らせは、主にこれらのアプリとそれとリンクしているSNSで届く。国の公式SNSには、2種の火炎瓶の正しい作り方なども掲載されているという。
 ウクライナで最も普及しているSNSはバイバーとテレグラムで、職場のグループや同じ集合住宅居住者のグループとの情報交換はグループチャットを介して届くことが多い。

▶︎ コロナの残した土産:

 このようにデジタル化が進んでいるのは、ひとつには新型コロナが理由だという。
上述のクライナ・インフォは、もともとコロナアプリとして政府が開発したものだった。それが、ロシアの侵攻後、名前も内容も変えられいまの姿になった。
 国民もコロナアプリを通して政府の知らせを受け取るのに慣れていたため、クライナ・インフォにもスムーズに移行できた面がある。

 江川氏はタラス・シェフチェンコ記念キエフ国立大学言語学院で教鞭をとっているが、パンデミックで授業はほとんどオンラインになっていたため、ロシアのウクライナ侵攻が始まってからも2月末までは授業が続けられたという。
ただし現在はすべて休講となっている。

 さらに、パンデミックでステイホームを経験していたことも、戒厳令や外出禁止令による混乱軽減に役立ったのではないかと江川氏は考えている。

▶︎ いつ何時ひっくり返るとも限らない日常:

 ほぼ正常にインフラが機能している『日常』がある反面、家にいながら爆撃音を耳にし、ミサイルの光を目にする『日常』も存在する。
 煙の臭いが漂い、視界が悪い日も珍しくない。ロシア工作員に関するニュースも日々流れ、誰を見ても疑心暗鬼に陥る状況は精神的にもきつい。
例年なら歓迎する春の訪れも、いまは遺体の腐敗を早めるという忌まわしさを伴う。

 江川氏は終始冷静に現状を語ってくれたが、緊張の糸は常に張りつめていると察せられた。上のような『日常』自体、いつひっくり返るかわからない。
 たとえば、いまはつながっている水道、電気、インターネットだが、明日、それどころか1時間後も変わらずつながっている保証はどこにもない。
 もし電力が絶たれれば、ポンプも動かなくなり水道水も使えないことになる。
給水所が設けられたとしても、エレベータも動かないなか、毎日それを10階、20階まで持って上がるのは至難の業だ。

 ウクライナ西部に住む長女とは、いまは携帯電話やSNSで連絡が取れる。
だがそれらが機能しなくなったときはどうなるのか。
たとえ命が助かってもこのまま行方がわからないことになるのではないか。
不安は尽きない。

▶︎ キエフを去る人、キエフに残る人:

 国民の4分の1近くが避難したと見積もられている現在、江川氏も身の回りからある程度人が減ったと感じている。職場に関していえば、10人中約3人が国外へ、4人が国内西部へ、残りの3人がキエフに留まっている印象だ。

もともとウクライナ西部の住人は!〜、
     ポーランドなどEU諸国に出稼ぎに出る人が多い!・・・
そのため、親戚を頼るなど足がかりもあり、また地理的にもEUに近いため避難しやすい面がある。だが、東部や南部、首都の住民から見れば、最も避難を必要としているのは西部のウクライナ人ではない。
 一番助けを必要としている人には助けが届いていないのではないか、というもどかしさも江川氏は抱えている。

キエフに留まる人の理由は人それぞれだ。
 健康上の問題で長時間の移動に耐えられないという人もいれば、飼っている犬を見捨てられないからという人もいる。タイミングを逃したと感じる人もいれば、疎開したとしてもそこが安全とは限らないと考える人もいる。

▶︎ 避難のその先:

 避難するべきかどうか。
するとしても、いつどのタイミングでどこに避難すべきか。
正解のない問いが常に頭から離れない。

 その一方で、国を守るために命を賭けて戦う人が振り向いたとき、後ろには誰もいないという状況にはしたくないという思いもある。
避難は決してゴールではない。いつ戻るのか、どう戻るのか、避難民が増えるなかどのように国を維持し、国民文化を保持するのか。
人が流出して国が空洞化すれば、ある意味、敵の思うが侭ではないのか?。

 移民援助はひとつの支援方法で、それももちろん大切だが、ゼレンスキー大統領の演説にもあったように、その先にある『復興』を見据えることを忘れてはならない。

参考文献:

■【食料、生活インフラ、外出禁止… キエフ在住日本人に聞く日常生活】:

https://newsphere.jp/national/20220325-2/


現在までの推移を俯瞰すると!〜、
この戦争は3つの理由で西側に有利になりつつある!・・・
ロシアの侵攻とウクライナの熾烈な抵抗が、欧州全域のウクライナ支持を刺激している。

ロシアとプーチンは、ウクライナの決意とモスクワに対する世界の憤りの両方をひどく過小評価していた観がある。最後に、大西洋の両岸の民主主義政府は、経済、金融、外交、安全保障など広範囲にわたる政策選択を行い、大胆な目的と新たな連帯を反映させたのである。

しかし、世界は依然として危険で非常に不確実な瞬間にある。この紛争の後に何が起こるかは、戦闘がいつ、どこで、どのように終結するかと同じくらい疑問符がつく。

 プーチンは、国内の動き(民衆の蜂起やクーデター)や外部の動き(支那によるプーチンへの支援の強化や縮小)によって、ロシア国内で強化されることも弱体化することもありうる。

戦争は一度始まると、台本通りに進むことはほとんどない。
むしろ、戦闘員も非戦闘員も同様に、予期せぬ道を歩み、時には世界を変えるような結果をもたらすことがある。
 ロシアのウクライナ侵攻は、そのような紛争の種を持っているように見える。その結果が、ウクライナや世界にとってどのような意味を持つかは、まだ分からない。

ロシア軍が戦略転換でウクライナ全土への攻撃を控え地域の安定、住民をウクライナ軍から守り確固たる支配権を構築する。東部ウクライナ(ドネツク共和国やルガンスク共和国を住民投票を実施して、その結果住民がロシアへの帰属を望めば、ロシア編入し、ロシア領とする動きが見られる。

そうなれば、ロシア軍は東部ウクライナに堂々と駐留できる。
今度は侵略ではなくて戦争となる。
勿論、西側は認める事は不可能であり、ロシア軍を東部ウクライナから総力を挙げて撃退せざるを得ず、全面戦争へと移行する。
戦火は欧州へと広がるだけではなく、支那を巻き込んで東アジアへと火の粉が飛んでくる。
まさに世界大戦となる。
これを回避できるか?バイデン大統領の、日本の岸田首相の腕の見せ処!となるでしょう。
『制裁ごっこ』では埒が明かない状態になりつつある様相を呈して来たようです。



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