2013年8月19日月曜日

金属の3Dプリンター、官民で開発へ…米を追撃



3Dプリンターで出力された模型や部品(千葉市のストラタシス・ジャパンで)
 もの作りのあり方を大きく変えるとされる「3D(3次元)プリンター」で、日本独自の次世代機を官民共同で開発する試みが始まる。
 米国企業がシェア(市場占有率)を独占している中で、日本の技術を結集した世界最高水準の「日の丸3Dプリンター」で巻き返しを図る。
 
◆均質の粉に

 経済産業省は2014年度にも大手重工メーカーや大学などと共同で新たな研究開発チームを発足させる。金属の立体物を複製できるプリンターの開発が目的だ。金属を均質の粉にする日本企業が得意とする技術を生かす。
 
現在、世界で普及しているプリンターは樹脂を使うタイプが主流だ。スマートフォン(高機能携帯電話)のケースなどが作られている。ただ、高い強度が求められる製品では、形やデザインを実物同様に見せる試作品に限られる。次世代プリンターではエンジンや航空機の部品なども「複製」できる。
 政府は6月に打ち出した成長戦略でも3Dプリンターの研究開発推進を表明した。企業や大学と連携しながら数年後をメドに実用化したい考えだ。
 
◆激しい競争
 
3Dプリンターは金型を使わずに立体物を作ることができるため、個人でもメーカーとして起業できる。製造業に「革命」を起こすといわれ、米調査会社によると、12年に22億ドル(約2160億円)だったプリンター市場の規模は21年には108億ドル(約1兆580億円)まで拡大する見通しだ。
 
プリンターの生産では米国が先行しており、ストラタシス、3Dシステムズの「米2強」が世界シェアの約7割を占める。オバマ大統領が今年2月の一般教書演説で研究開発の強化を表明し、予算を投入するなど国を挙げて優位を保つ構えだ。ドイツ、中国、英国も研究開発を強化しており、世界各地で次世代プリンターの開発競争が激しさを増している。経産省は「金属型」の開発で欧米勢に迫りたい考えだ。

米国では個人や新興企業が3Dプリンターを活用したもの作りに相次いで参入していることがプリンターのシェア拡大につながった。日本が出遅れたのは「技術力の差ではない」(経産省幹部)とされる。今後の主戦場となる金属型の開発では、設計通りの形を実現する高い精度の実現と、立体物を作る速度の向上が成否を握る。官民共同の試みが成功すれば日本勢が挽回するチャンスも生まれる。
 
◆3Dプリンター=立体的なモノの形やデザインをデータ化し、高温で溶かした樹脂などを噴き付けて固め、薄く積み重ねて同じモノを作り出す。もの作りに欠かせない金型を作る必要がなく、印刷する感覚でモノを複製できる。多品種・少量生産に向いている。形状が一つ一つ違う人工の歯などを速く、安く作ることができる。(小林泰明)
(2013年8月16日10時09分  読売新聞
                                          

筆者考:


      Stratasys(ストラタシス)
Stratasys Ltd. は、アメリカ(ミネソタ州ミネアポリス)とイスラエル(レホボト)にそれぞれ本拠を置く3Dプリンタメーカー、Stratasys Inc. とObjet Ltd. の2012年の合併によって生まれた企業。

3次元造形機/3Dプリンタ全体で約40%、3Dプリンタ単独の場合は50%近くの世界シェアを持つ業界の市場を牽引する企業。
 製品としては、高級モデル「FORTUS*」、標準モデル「Dimension 3D Printer」、入門モデル「uPrint Personal 3D Printer」の3種類。
製品としては、高級モデル「FORTUS*」、標準モデル「Dimension 3D Printer」、入門モデル「uPrint Personal 3D Printer」の3種類がある。
ストラタシス社は1988年に特許を取得した熱溶解積層法技術を元に様々な3次元造形機、3Dプリンタを製造・販売しており、現在では180以上の特許を申請または保持している。

同社が特許を持つ熱溶解積層法は、熱可塑性樹脂をヒーターの熱で溶解させ積層させながら立体形状を作るという独自性の高い方式である。



         デビッド・ライス最高経営責任者(CEO



過去2年間のストラタシスの株価の推移

 過去2年間!・・・2011年9月から約4倍の上昇率で、其れだけ3Dプリンターは成長分野と言え,世界の投資家からは大きな期待を集めている、事実売り上げも爆発的に伸びている。
✦【12年に22億ドル(約2160億円)だったプリンター市場の規模は21年には108億ドル(約1兆580億円)まで拡大する見通しだ】・・・これでは期待感が先行して株価を押し上げるは当然ですが、あまりにもPER値が悪すぎて、現在の時点で株購入は危険すぎる。
 自律調整や経済周期を見極めて株購入は慎重に見極める必要がある!と筆者は思います。


  3D Systems Corporation(3Dシステムズ)


本社        ロックヒル・サウスキャロライナ

社長、会長(CEO) Abe Reichental(エヴ・レイシエンタル)

技術取締役員(CTO)   Chuck Hull (チャック・ハル)

企画・開発(CSO)   Ping Fu 

社員数       570名(2011年3月)

営業拠点  アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、中国、日本

生産ライン    3-Dモデラーシステム/レーザー溶融粉末造形システム/              レーザー溶融粉末造形システム


    

         3Dシステムズ社の株価の過去2年間の推移

これもまた、凄まじい株価の上昇率でストラタシス株と同様な動きです。


米ストラタシス社と3Dシステムズ社の二社で世界の3Dプリンターン市場の2/3を占めるとは驚きです。比して日本は僅か0.3%で支那の3%よりも劣るとは出遅れも此処まで差がついて仕舞ったことは致命的ともいえる。

日本が照準を当ているのは、現在は主流である樹脂3Dプリンターではなくて,強度がありエンジンや航空機の部品なども「複製」できる金属の立体物を複製できるプリンターの開発であり、金属を均質の粉にする日本企業が得意とする技術を生かせば、致命的な遅れは挽回できる可能性が高いと分析している。
 然し、この金属3Dプリンターも3Dシステムズ社が先の6月にフランスの会社(仏Phenix Systems)を買収して一挙に先頭に踊りでました。果たして日の丸3Dプリンターは追いつけるのか?・・・並々ならぬ努力が必要です。

先行するストラタシス社と3Dシステムズ社は両社とも1980年代に創立されMAを繰り返し、とくに近来数年間で急成長した会社で、・・・これは売り上げが過去2年間で倍増している事で実証されている。
MAで米国の企業は超え太る!・・・初めから開発するより欲しい技術を持っているいる会社を買収するは成長過程の企業の常套手段(ユダヤ商法)である事は周知の事実。
 
1980年代の米国は慢性の構造的経済不況に陥っていたが、翻って日本は未曾有の好景気を謳歌しており、!・・・『米ハーバード大学経済学部卒業生は日本に行って日本経済好景気の秘密を探って来い!』との皮肉な冗談が巷にながれていた事もある。
 この米国の景気後退の最中に次世代3Dプリンターが開発されベンチャー企業が生まれたのは米国が世界に先駆けて経済構造改革に成功しつつあった事を物語っている。
勿論、3Dプリンターはコンピュータの急激な普及に伴っての結果であり、コンピュターの性能向上なくして3Dプリンターの開発は為し得なかったいえる。

米国は付加価値の低い製造業界は捨て去りハイテック分野に怒涛の進出し、ベンチャー・キャピタルの後押しもあり、有望な企業が綺羅星の如くに数多誕生した。ベンチャー・キャピタルには米投資家達は積極的に投資するが、日本ではベンチャーキャピタルは容易には育たずで、無残としか言い様がないほどに遅れている。

米国が経済構造の変換(ローテック企業は切り捨て、付加価値の高いハイテック産業の育成に注力)に力を注ぎ傾向後退の中でも着々と成果を揚げている間!・・・
日本経済は重症のバブル・バーストの後遺症と河野談話、村山談話、宮沢喜一内閣官房長官談話(近隣諸国条項)などの出現で自虐思考に拍車が掛かり政府は特亜諸国との外交問題に国力を殺がれ内政(特に経済面での国体運営)が退化の一途(特亜に国民が納めた血税を毟りと盗らる)で財政の悪化に拍車が掛かる有様だった。

勿論、日本経済破壊の目的だったプラザ合意後の恐怖の円高や、1990年代の米大統領のビル・クリントンの狂気の日本バッシングなどが要因もあるが、自虐思考にどっぷりとつかり、過去ばかを見詰め、特亜諸国に捏造された歪んだ歴史観に脳細胞がおかされて!正常に作動せず、柔軟な未来思考を構築できずに、・・・『不毛の20年間が日本国を覆った!』は識者の方々はご存知だと思います。

3Dプリンター開発に関しては、近来の爆発的な成長期に、不幸な事に憲政史上で暗黒時代といわれるが当然の、民主党政権下で日本国体は破滅寸前まで追い込まれ、3Dプリンター開発、及び市場獲得に日本企業は致命的な遅れをとって仕舞った観があるが、!・・・僅か3年数ヶ月のハチャメチャ!な民主党政権の国体運営で限りない成長のを掴む機会を失った事は痛恨の限りです。

遅ればせ乍!、・・・安部政権誕生で喧伝されたアベノミクス(成功の可否は不明)で少なくとも当座の最大の問題だった円高が解消されつつあり、国内に明るい日差しがさしてきた現今の日本。
景気は気から!、・・・気分が明るくなると脳細胞も活発になり、柔軟な未来思考が生まれ、連れて経済も成長する!。
 日本の技術者の根底ある、職人根性で精魂を傾けて精緻な日の丸3Dプリンターを迅速に開発し世界市場に躍り出して瞠目される事を願んで止みません!。

因みに日本の3D開発に力をいれいる企業は!・・・
ローランドDG、アルテック、群栄化学、MUTOH、図研、JBCC,理経、パルステック、C&Gシス、アンドール、クラスターテクノ
等々があります。


参考記事

✦ 急成長を続ける「3Dプリンタ」市場投資チャンスはどこにある?

✦ 米国株で資産運用 - 株価&チャート情報

✦ 金属が造形可能な3Dプリンタもラインアップに加わった3D Systems、ショールームを初披露

✦ 3Dプリンター関連---一斉高、関連銘柄の特集レポートなども