2013年8月30日金曜日

【石平のChina Watch】「警官殴り」が多発する中国 忍び寄る「乱世」と「下克上」


反日デモに備え日系スーパー前を警戒する中国の警察官。「権威の失墜」が目立っている =昨年9月、中国成都市(共同)【拡大】
 今月、中国では、警察官が主役となる「珍事件」が数多く発生している。

 たとえば3日、河南省太康県の塘坊村という村で、村の「違法建築」の調査にやってきた制服警官のひとりが、当事者の村民から暴行を受けた上、丸1日以上「拘禁」された事件が起きた。

 昔から「犬が人を噛(か)んでもニュースにならないが、人が犬を噛んだらニュースとなる」との言い伝えがある。この事件の場合、本来なら人を捕まえるのを仕事とする警官が逆に村民によって拘禁されてしまうとは、まさに大ニュースに値するものだ。
 もちろん今の中国では、この程度のもめ事は日常的なもので、もはや「珍事」でもなくなっている。

 10日には四川省成都市で、中学校の女性教師が街の真ん中で警官を殴る事件が起きた。電気自動車に乗った姉が交通違反したことで警察に止められたところ、同乗の女性教師は車から降りるや有無を言わせずに警官に平手打ちを数発も食わせた。

 翌11日、今度は福建省廈門市内で、乗用車の猛女が無免許運転の上、クラクションをむやみに鳴らしたことで警官から取り調べられると、女は2人の警官を相手に果敢な「戦い」を挑んだ。彼女はすべての手足を使って暴行を加え、警察官に股間蹴りの「必殺法」まで使ったという。

 同じ11日の晩、広東省東莞市では100人余のチンピラが乱闘しているところに5人の警官がパトカーでやってくると、チンピラたちは直ちに乱闘をやめてパトカーを包囲。警官たちをつまみ出して暴行を加えた上、パトカーを引っくり返して破壊した、と地元の新聞がその一部始終を詳しく報じている。
 そして2日後の13日、成都市内で発生した車の盗難事件を調査にきた警察官が、調査された男の運転する車に突き飛ばされて大けがを負った事件も発生した。

 このように今の中国では、普通の村民から学校の女性教師、町のチンピラから車狙いの小物泥棒にいたるまで、皆で天下の警察官を、いとも簡単に殴ったり蹴ったりして躊躇(ちゅうちょ)することがまったくない。

 どうやら白昼堂々と「公安警察」に反抗して暴行を加えるというのが国民的大流行となっている感がある。

 こうなった背景のひとつは、政治権力そのものに対する人々の不満と敵意が中国社会に充満していることである。

 多くの国民が不満と敵意をもっているからこそ、身近にある政治権力の象徴である警察官の顔を見るや否や、とにかく一発食らわせてやりたい気分になっているのであろう。そして、「警官を殴る」という具体的な行動に移したところから、中国社会のもうひとつの重要な変化を読み取ることができよう。

 それは、今の中国民衆が警察権力も含めた政治権力を昔のように、恐れなくなっていることだ。

 民衆はむしろ、権力を上から見下ろして「お前らはなんぼのものか」と軽蔑するようになっている。「お上」に対する敬意や畏怖の念は今の中国ではすでに死語となってしまい、政治権力の権威はもはや、なきもの同然である。

 つまり今の中国では、共産党独裁体制はすでに行き詰まっているだけでなく、秦の始皇帝以来の威圧的な専制主義政治がそろそろ終焉(しゅうえん)を迎えようとしているということである。

 今後、共産党政権が「治安維持費」をいくら増額したとしても、殴りまくられている警官たちを頼りにして社会秩序を維持していくのはもはや無理なことだ。

 そして、権威がそこまで失墜したようでは、安定した体制維持はますます難しくなる。中国は確実に、「下克上」の乱世の時代に突入しようとしている。
【プロフィル】石平

 せき・へい 1962年中国四川省生まれ。北京大学哲学部卒。88年来日し、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。民間研究機関を経て、評論活動に入る。『謀略家たちの中国』など著書多数。平成19年、日本国籍を取得
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筆者考:


✦【本来なら人を捕まえるのを仕事とする警官が逆に村民によって拘禁されてしまうとは、まさに大ニュースに値するものだ】・・・

処が現今の支那では、この程度のもめ事は日常的なもので、もはや「珍事」でもなくなっているとは、 これ程までに変わったか、支那!・・・本当なのか?。

警官を殴ることが日常的となり!、・・・また殴られた警官が権威、権力を嵩に人民に暴力を加え、不当に拘束するなども当たり前の非民主的な支那で公然と人民が共産党の権力の権化、権威主義、圧制の象徴の警察官に対して反旗を翻すとはに俄かには信じられません!。

✦8月3日、3日、河南省太康県の塘坊村で、村の「違法建築」の調査にやってきた制服警官のひとりが、当事者の村民から暴行を受けた上、丸1日以上「拘禁」された事件発生!・・・

✦8月10日、四川省成都市で、中学校の女性教師が街の真ん中で警官を殴る事件が発生!・・・

✦ 11日、福建省廈門市内で、乗用車の猛女が無免許運転の上、クラクションをむやみに鳴らしたことで警官から取り調べられると、女は2人の警官を相手に果敢な「戦い」を挑んだ。彼女はすべての手足を使って暴行を加え、警察官に股間蹴りの「必殺法」まで使った!・・・

✦11日の晩、広東省東莞市では100人余のチンピラが乱闘しているところに5人の警官がパトカーでやってくると、チンピラたちは直ちに乱闘をやめてパトカーを包囲。警官たちをつまみ出して暴行を加えた上、パトカーを引っくり返して破壊した!・・・

✦13日、成都市内で発生した車の盗難事件を調査にきた警察官が、調査された男の運転する車に突き飛ばされて大けがを負った事件も発生・・・

確かにこの一連の事件を考察すると、・・・


石平氏の論旨今の中国民衆が警察権力も含めた政治権力を昔のように、恐れなくなっていることで、つまり今の中国では、共産党独裁体制はすでに行き詰まっているだけでなく、秦の始皇帝以来の威圧的な専制主義政治がそろそろ終焉(しゅうえん)を迎えようとしているということである。

今後、共産党政権が「治安維持費」をいくら増額したとしても、殴りまくられている警官たちを頼りにして社会秩序を維持していくのはもはや無理なことだ。
 
そして、権威がそこまで失墜したようでは、安定した体制維持はますます難しくなる。中国は確実に、「下克上」の乱世の時代に突入しようとしている。

今や支那狂惨党政府も時代の波には勝てずに!・・・、支那の警察官も様かわりで、朗報と思われますが、反面、以下の様な事態が新たに発生している。


✦【横暴さを増す中国のヤクザ公務員=城管 勢力&利権を拡大中!】・・・

湖南省臨武県で7月17日、スイカの露天商が城管(都市管理局)に殴られ、即死する事件が発生した。

 路上の秩序維持を担当する城管の狼藉ぶり!、・・・近年、横暴さを増してい
る。全国で露天商や市民への暴行事件が相次ぎ、暴動に繋がるケースも増えている。一方、城管は人員を大幅に増加させており、例えば北京市の場合、’97年には100人前後だったのが、’10年には約1万2000人と100倍もの人員になっている。

警察官の狼藉、横暴は当局への非難となり、これを表面上は避ける為に無法公務員である城管を警察官の役割を果たさせている。

城管各自の羽振り良さは目を見張るばかりだが組織も羽振りがいい。陝西省延安市の城管局が30階建ての豪華な自社ビルを建設。さらに同局長には約720万円の高級車が支給されていたことがわかった。
 地方政府の予算では到底、賄えるわけもなく、ネット上では、「小市民から巻き上げた罰金と賄賂の賜物」との批判に晒されている(『江南晩報』6月7日付)。

城管の錬金術!・・・「日用品が格安で売られている卸売市場の一部の店舗では、城管が露天商から没収した商品を仕入れている。商品を仕入れにくるのは主に露天商。再び路上に出回った商品は、また城管によって没収され、払い下げされて市場にまた戻ってくる。まさに無限増殖」

警察官の代わりに新たな無法公務員の出現で人民を苦しめている!・・・ “矢張り支那は狂っている!”と筆者は言わざるを得ない。

参考記事

横暴さを増す中国のヤクザ公務員=城管 勢力&利権を拡大中!