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桃やスモモなど相次ぐ果実の大量盗難を受け、山梨県で県やJA、生産者が一体となった対策が始まった。県は1億円を超える支援事業を設け、最新鋭の防犯カメラの導入を促す。JAは利用法の実証や既存の防犯システムの貸し出しを増やすなど対応を強化。県警が呼びかけた情報提供に多くの反応が集まるなど、地域の防犯意識も高まっている。(志水隆治)
6月以降の桃の盗難は、県が把握するだけで10カ所1万5000個以上に及ぶ。「少量の場合は被害届を出さない農家も多く、全容を把握し切れない」(県内JA)という。
県は6月、補正予算に農作物盗難防止対策として1億2500万円を計上。JAなどを対象に、警備会社への防犯パトロール委託費は全額、防犯機器の導入は半額を補助する。県農村振興課は「山梨県は盗難対策が徹底されたというイメージを広めたい」と狙いを話す。ブドウ「シャインマスカット」の本格出荷を控え、産地は対応を急ぐ。
県内の3JAは助成を活用し、ソリッド(大阪市)が提供する監視カメラの農家への導入を進める。通信機能があり、人を検知すると所有者の携帯電話に通知が届く。映像も確認でき、農家が携帯電話に向かって話すとカメラから声が流れ、犯行の抑止が期待できる。1台7万7000円前後で、通信料は月額2000円程度だ。
JA南アルプス市は8月上旬にカメラの説明会を開催。農家の関心は高く約80人が参加した。JAは人を検知すると音や光が出る「果樹盗難抑止システム」を提供する。効果が高く貸出台数を増やす計画だ。「警察と協力し犯人確保につなげたい」(営農指導部)という。
JAフルーツ山梨は、園地でカメラの実証実験をする。最適な設置場所・角度、課題などを把握し、農家に参考にしてもらう。営農指導課は「組織的な対策を進め抑止力を高めたい」と期待する。
JAふえふきは夜間見回りも強化。警備会社に委託し、9月末まで毎日、管内全域を6人の警備員が巡回。指導課は「生産者一人一人が防犯意識を持つことが重要」とする。
笛吹警察署や日下部警察署はホームページに「果実泥棒情報提供BOX」を設置。2週間程度で「不審な車を見た」「怪しい桃が路上で売られていた」など数十件の情報が寄せられたという。集まった情報はJAなどと共有し対策に役立てる。
■ 山梨県は6月に対応策を発表:
✦ 補正予算に農作物盗難防止対策として
✦ 警備会社への防犯パトロール委託費は全額、
✦ 県内の3JAは助成を活用し、ソリッド
✦ JAは人を検知すると音や光が出る
✦ JAふえふきは夜間見回りも強化。
✦ 笛吹警察署や日下部警察署はホームページに
https://www.mag2.com/p/money/987898
■【家畜と野菜の盗難事件から 】:
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