3月後半の荒れ模様の天気に伴い、
まだまだ例年よりも多めの飛散は
継続すると日本気象協会が発表した!・・・
さらに4月に入るとヒノキ花粉の飛散も始まる!〜、
結論から言うと、犬や猫にも花粉症はある。
正確に言うと、花粉をアレルギー源とした『アレルギー性鼻炎』は存在する。
アレルギー性鼻炎の原因として、花粉のほかに、ダニやカビなどのハウスダストなどもアレルゲン(アレルギーの原因物質)としてあげられる。そのほかにも、タバコ、香水、洗剤、家具や敷物などもアレルゲンとなりうる。
ただし上記にはあまり季節性はないため、春先の花粉が飛んでいる時期に一致して犬や猫に呼吸器症状がある場合、花粉によるアレルギー症状である可能性が高い。
これらの花粉・ダニ・カビなどの環境中のアレルゲンに対する反応は、体の中にIgEという抗体が産生されることで生じる。
さらに4月に入るとヒノキ花粉の飛散も始まる!〜、
花粉症を患う人にとっては
辛い季節はまだまだ続きそうだ!・・・
処で、犬や猫にも、花粉症はあるのだろうか?
SNSなどでは‼…
〘散歩中の犬がひどいくしゃみをしていた。
SNSなどでは‼…
〘散歩中の犬がひどいくしゃみをしていた。
犬にも花粉症があるの?〙、…
〘うちの猫は、くしゃみというよりも
〘うちの猫は、くしゃみというよりも
春になると咳がよく出る。これも花粉症?〙、…
など、犬猫の花粉症に関する書き込みが数多く散見できる。そんな犬や猫の花粉症について、… 獣医師で作家の片川優子さんに詳しく解説していただく。
など、犬猫の花粉症に関する書き込みが数多く散見できる。そんな犬や猫の花粉症について、… 獣医師で作家の片川優子さんに詳しく解説していただく。
正確に言うと、花粉をアレルギー源とした『アレルギー性鼻炎』は存在する。
アレルギー性鼻炎の原因として、花粉のほかに、ダニやカビなどのハウスダストなどもアレルゲン(アレルギーの原因物質)としてあげられる。そのほかにも、タバコ、香水、洗剤、家具や敷物などもアレルゲンとなりうる。
ただし上記にはあまり季節性はないため、春先の花粉が飛んでいる時期に一致して犬や猫に呼吸器症状がある場合、花粉によるアレルギー症状である可能性が高い。
これらの花粉・ダニ・カビなどの環境中のアレルゲンに対する反応は、体の中にIgEという抗体が産生されることで生じる。
IgEは、体の中に入ってきたアレルゲンに対して働きかけ、体を守る機能をしており、通常は極微量しか体内に存在しない。
然し、アレルゲンに対して過剰に反応してしまう場合、血液中に大量のIgEが存在し、くしゃみや咳などの呼吸器症状を引き起こす。
➤ こんな症状があったら、花粉が原因かも!?:
花粉によるアレルギー性鼻炎の場合、犬や猫もくしゃみ、鼻水、咳など、人と同じような症状が見られる。
通常鼻水は透明で両方の鼻から出るが!〜、
重度の場合はベタベタした白っぽい鼻水になることもある!・・・
犬の場合は、散歩などの外出のあと、猫の場合は、人が外から帰ってきて猫と触れ合った際に、呼吸器症状が出る場合は、アレルギー性鼻炎を疑ってもよいだろう。
また、犬では『逆くしゃみ』(鼻から急速に息を吸い込み、上ずるような状態でくしゃみを繰り返すもの)と呼ばれるような呼吸器症状も、環境アレルゲンに対するアレルギー反応で起こる場合がある。
また、犬では『逆くしゃみ』(鼻から急速に息を吸い込み、上ずるような状態でくしゃみを繰り返すもの)と呼ばれるような呼吸器症状も、環境アレルゲンに対するアレルギー反応で起こる場合がある。
これらのアレルギー性鼻炎は、通常3歳までに発症することが多い。また、あまりアレルゲンに暴露されていない0歳の頃には症状がないのも特徴だ。
➤ 呼吸器だけではなく、皮膚症状にも注意が必要:
花粉などの環境アレルゲンにより、起こるのは!〜、
呼吸器症状だけではない!・・・
特に犬は、皮膚症状が現れる場合が多いという点も気をつけたい。体に痒みがあり、下記のポイントに当てはまる場合は、環境アレルゲンが原因の皮膚症状(アトピー性皮膚炎)の可能性がある。
1)2~3歳くらいで初めて症状が出る
(子犬の頃には症状がなかった)!・・・
2)脇の下、太腿の内側などに痒みがある、
2)脇の下、太腿の内側などに痒みがある、
外耳炎と言われた!・・・
3)毎年同じ時期に痒みが出てくる!・・・
3)毎年同じ時期に痒みが出てくる!・・・
若い頃は軽度で済んだ症状も!〜、
歳を追うごとにどんどん症状が重くなることも多い!・・・
夜眠れなくなるほど痒がることもある。
また、どんな病気でも同じことが言えるが、症状が続いた時間が長ければ長いほど、治るまでに時間がかかる。
例えば、愛犬の耳が赤いことに気づいていても、極端な話、1ヵ月放っておいてしまった場合は、治療も1ヵ月以上かかると思った方がいい。だからこそ、早めの受診をおすすめしたい。
因みに、最初に外耳炎や皮膚症状、呼吸器症状が出始めたのはいつ、何歳ごろか、というのは診断にあたり重要な情報になるので、気になって病院を受診する際は事前に思い返しておくと良いだろう。
例えば、愛犬の耳が赤いことに気づいていても、極端な話、1ヵ月放っておいてしまった場合は、治療も1ヵ月以上かかると思った方がいい。だからこそ、早めの受診をおすすめしたい。
因みに、最初に外耳炎や皮膚症状、呼吸器症状が出始めたのはいつ、何歳ごろか、というのは診断にあたり重要な情報になるので、気になって病院を受診する際は事前に思い返しておくと良いだろう。
➤ 花粉症などのアレルギー疾患の診断と治療:
愛犬や愛猫のアレルギー性鼻炎を疑う場合、『アレルゲン特異的IgE検査(動物アレルギー検査株式会社)』などの血液中のIgEを測定する検査により、なんの環境アレルゲンに反応しているかを調べることもできる。これは健康診断のときなどに行う通常の血液検査とは違うものなので、もし検査を希望する場合は、事前に動物病院に検査可能か問い合わせた方が良いだろう。
原因アレルゲンがわかった場合、理想的には花粉などのアレルゲンが飛散する1ヵ月ほど前から、人の花粉症の薬のような抗ヒスタミン薬を飲ませたり、家の中の花粉やハウスダスト対策を徹底するなどの対策を行う。
因みに、犬に限った話ではあるが、ダニアレルギーに対しては減感作療法が実施可能だ。人では花粉症も減感作療法が可能だが、犬では今のところスギやヒノキの減感作療法を国内で行うことは難しい。
原因アレルゲンがわかった場合、理想的には花粉などのアレルゲンが飛散する1ヵ月ほど前から、人の花粉症の薬のような抗ヒスタミン薬を飲ませたり、家の中の花粉やハウスダスト対策を徹底するなどの対策を行う。
因みに、犬に限った話ではあるが、ダニアレルギーに対しては減感作療法が実施可能だ。人では花粉症も減感作療法が可能だが、犬では今のところスギやヒノキの減感作療法を国内で行うことは難しい。
ここでは減感作療法の詳細は割愛するが、減感作療法はアレルギー性疾患の唯一の根治療法であり、効果が認められればその後生涯投薬量を減らせる可能性がある。
特にアトピー性皮膚炎では、痒みがひどく、一生免疫抑制剤で痒みを抑え続けなければ生活できない、というレベルの犬も多い。
特にアトピー性皮膚炎では、痒みがひどく、一生免疫抑制剤で痒みを抑え続けなければ生活できない、というレベルの犬も多い。
いかに副作用の大きい薬を最小限の投薬量に抑えて生活の質をあげられるか、というのがアトピー性皮膚炎の目標になることも多いため、減感作療法が適用になるならぜひ行うべきだろう。
アレルゲン特異的IgE検査を行う場合には、減感作療法が適用になるか(コナヒョウヒダニアレルギーの主要アレルギータンパクであるDer f 2に対して反応しているか)どうかも合わせて検査してもらうと良いだろう。
アレルゲン特異的IgE検査を行う場合には、減感作療法が適用になるか(コナヒョウヒダニアレルギーの主要アレルギータンパクであるDer f 2に対して反応しているか)どうかも合わせて検査してもらうと良いだろう。
犬では皮膚症状が多いが、猫では!〜、
喘息などの重篤な呼吸器症状が現れることもある!・・・
猫の喘息の原因として、ダニや花粉などの環境アレルゲンのほか、食べ物に対するアレルギー、タバコや香水などの環境中の物質、ストレスなども挙げられる。
猫の喘息では、咳やくしゃみ、鼻水、鼻を動かして苦しそうに呼吸をしたり、頻回に呼吸をする、舌が紫色になる(チアノーゼ)などさまざまな症状が出る可能性がある。
猫の喘息の原因として、ダニや花粉などの環境アレルゲンのほか、食べ物に対するアレルギー、タバコや香水などの環境中の物質、ストレスなども挙げられる。
猫の喘息では、咳やくしゃみ、鼻水、鼻を動かして苦しそうに呼吸をしたり、頻回に呼吸をする、舌が紫色になる(チアノーゼ)などさまざまな症状が出る可能性がある。
然し、慢性気管支炎、猫の犬糸状虫症、肺炎や肺腫瘍などの他の病気でも上記のような症状は現れるため、喘息と診断するためにはそのほかの病気を除外し、身体検査、血液検査、画像検査、アレルゲン特異的IgE検査などをさまざまな検査を行い、総合的に評価する必要がある。
猫は、診察室など普段と違う場所では緊張して、症状を表に見せたいことが多く、よほど重症でない限り、呼吸の苦しさなどが診察ではわからないことも多い。
猫は、診察室など普段と違う場所では緊張して、症状を表に見せたいことが多く、よほど重症でない限り、呼吸の苦しさなどが診察ではわからないことも多い。
できれば、咳やくしゃみ、呼吸が不自然なときにはその状況を動画などで撮影して、獣医師に見せると判断材料のひとつになることもある。これは犬も同じだ。
治療にはステロイドなどの免疫抑制剤の内服や、専用の噴霧器による吸入治療を行うが、現状では根治療法はないため、治療の目標は、症状が悪化するのを防ぎ、最低用量の投薬でなるべく長く症状を抑えることになる。
この連載の担当編集が飼っている猫も喘息を患っているというが、3歳ぐらいから闘病し、獣医師の判断のもと、最低用量のステロイドの投薬を続けていたという。10歳になってきた今、少し落ち着いてきたが、大丈夫と思うと急に悪化するので油断はできないと話している。
治療にはステロイドなどの免疫抑制剤の内服や、専用の噴霧器による吸入治療を行うが、現状では根治療法はないため、治療の目標は、症状が悪化するのを防ぎ、最低用量の投薬でなるべく長く症状を抑えることになる。
この連載の担当編集が飼っている猫も喘息を患っているというが、3歳ぐらいから闘病し、獣医師の判断のもと、最低用量のステロイドの投薬を続けていたという。10歳になってきた今、少し落ち着いてきたが、大丈夫と思うと急に悪化するので油断はできないと話している。
➤ 愛犬や愛猫のために飼い主ができること:
これらのアレルギー疾患は、治せる病気ではないうえに、事前の対策も難しいが、普段から愛犬、愛猫の様子をよく観察して、気になる点があったら病院に連れて行こう。
これらの診断や治療にはある程度の専門性も必要とされる上に、一生投薬が続く可能性が高いため、心配だったらかかりつけ医とは別の病院にセカンドオピニオンを求めても良いだろう。
また、普段から、もしものときに備えて投薬練習をしておくのも有効だ。特に猫は、小さなうちから、フードを与えるたびに口の中に一粒入れる、という練習をしておくことを強くおすすめする。
また、普段から、もしものときに備えて投薬練習をしておくのも有効だ。特に猫は、小さなうちから、フードを与えるたびに口の中に一粒入れる、という練習をしておくことを強くおすすめする。
いつか投薬しなければならなくなったときは、そのフードを薬に変えるだけなので、ぐっと負担が減り、治療の幅も出てくる。
加えて、基本的な事項ではあるが、人より鼻がいい犬や猫にとって、タバコや香水、匂いのきつい洗剤や柔軟剤は悪影響を及ぼす危険がある。防水スプレーにより亡くなった猫もいる。愛犬や愛猫のために、今一度生活環境を見直してみるのもよいだろう。
加えて、基本的な事項ではあるが、人より鼻がいい犬や猫にとって、タバコや香水、匂いのきつい洗剤や柔軟剤は悪影響を及ぼす危険がある。防水スプレーにより亡くなった猫もいる。愛犬や愛猫のために、今一度生活環境を見直してみるのもよいだろう。
参考文献:
■【つらい症状は人間だけじゃなかった!
犬や猫も花粉症に!? 春先のペットの不調】:
https://news.livedoor.com/article/detail/26138466/
一日も早く花粉症の季節が終わる事を祈ります!・・・
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