2024年3月28日木曜日

平和ボケの惰眠を貪り過ぎた日本人‼ … 危機感欠如が齎す弊害が暴れまくっている

社長〘覚悟〙していたのに‼…
「〘紅麹〙は10年前にも注意喚起‼…


 
〘そういえば、この前亡くなったおじいちゃんも
     確かあんなサプリメントを飲んでたような〙、…
〘ねえ、この前食べたお菓子にも紅麹が入ってたみたいだよ。
                  ヤバくない?〙、…

 連日の報道によって『紅麹の恐怖』が、日本社会にじわじわと広がっている中で、『被害者』の数も急速に膨れ上がっている。

『紅麹』の成分などを含んだ小林製薬のサプリメントを摂取した人たちが、腎臓の病気などを発症しているという問題を受けて、厚生労働省は同社から2人目の死亡事例が報告されたと発表した。

亡くなった一人は‼〜、
紅麹コレステヘルプ〙を
   3年間にわたって35袋服用していたという!・・・
報道を受けて遺族から3月23日の夜にメールがあったが、週明けの25日になってそれが確認され、サプリメント摂取と死亡に因果関係が疑われるとして調査を進めている。

 小林製薬の窓口には、製品を摂取した人からおよそ3000件以上の健康相談が寄せられたほか、入院が必要になった人がこれまでに106人いたと報告されている(3月27日現在)。
このような〘被害〙が広がっていくにつれ、小林製薬の〘対応の遅さ〙にも批判が強まっている。

 実は、小林製薬に、腎疾患の被害報告が医師から入ったのは1月15日だ。そこから入院事例が増えていって、小林章浩社長のもとに報告をされたのは2月6日。記者会見で小林社長は、当時の心境をこう振り返っている。

私はおそらく2月6日に聞いている。その時点で、この案件については何らかの形で回収になるだろうという覚悟を持ちました〙、…FNNプライムオンライン3月25日)

 こういう〘覚悟〙を抱くのは当然だ。
実は、紅麹は2014年、内閣府・食品安全委員会が健康被害が報告されているので危ないですよ〙、…注意喚起を行なっている。紅麹菌を由来とするサプリメントの摂取が原因と疑われる健康被害がヨーロッパで報告されていたからだ。

 つまり、サプリメントを扱う人々にとって、紅麹サプリメントの入院報告は〘青天の霹靂〙」ではなく、〘恐れていたことがやってきた〙という反応だ。だから、小林社長は報告を受けた段階で〘回収〙という企業にとって大きな決断の〘覚悟〙を持つことができたのだろう。

 然し、ここから多くの人が、
    首を傾げる奇妙なことが起きる‼…

遅れた自主回収、大企業の『致命的な判断ミス』:

2月6日、小林社長が回収の覚悟を決めてから、実際に小林製薬が自主回収を発表したのは3月22日だ。驚くなかれ、トップが「覚悟」を決めてから、それを実行に移すまでになんと約1カ月半も時間を費やしているのだ。ちなみに、大阪市保健所と消費者庁への相談も3月22日の発表直前だったという。

2月6日の『覚悟」は、何故に即行動に移せなかったのか?

会社側の説明によると、自主回収が遅れた理由は「人手不足」だ。記者会見で渡辺淳執行役員は「調査にかける人員が限られ、製品が原因で症状が起こったと特定できなかった」と説明しているのだ。

 ただ、これは一般消費者の感覚からすれば、「は?世の中をナメているのか?」とかなりイラッとくる説明だろう。

 厚労省や大阪市が激怒しているように、世間一般の感覚では入院事例も報告されている段階で、被害拡大を食い止めるためには、とにもかくにもまずは事実の公表をして自主回収をすることが「正解」だ。しかし、小林製薬は調査に1カ月半以上も費やして、公表を後回しにした。これを「致命的な判断ミス」と批判する評論家や専門家も多い。

 では、なぜ小林製薬ほどの大企業が世間の多くの人たちが「悪手」だと思う道へ突き進んだのか。なぜ誰もが真っ先に優先すべきだと思う「被害拡大防止」を後回しにしてしまったのか。

日本企業『公表をしぶる』4つの理由:

 いろいろな意見があるだろうが、実際にこのような『健康被害』を出した企業の危機管理をサポートした経験から言うと、この原因は経営陣や部門責任者の誤解による処が大きい。
 それは事実確認や原因究明をしっかりとする事こそが、危機管理であるという誤解だ。

危機管理において、事実確認や原因究明は重要だ。しかし、そこに執着するあまり、事実確認や原因究明ができないと一歩も動けず、思考停止してしまうのである。

 相手がいることなので、あまり詳しい事は言えないが、筆者は過去に今回のような「自主回収」の決断をした企業の危機管理のサポートをいくつか経験したことがある。

 そこでは程度の違いはあるが、ほとんどの企業が問題を把握してから「調査」に時間を費やして「自主回収」を公表するまで1〜2カ月をかけている。

 つまり、今回の小林製薬のように「事実確認」や「原因究明」に執着するあまり、やるべきことを後回しにしてしまうのだ。これは日本企業の中では極めてベタな対応というか「危機管理あるある」と言っていい。

 このような日本企業の思考停止を後押しするのが、組織内の「同調圧力」だ。「一刻も早く公表すべき」という声が出ても、経営幹部や部門責任者らが握りつぶすのである。

 ある会社で筆者も社長に意見を求められたので、「被害拡大防止を優先するために早く公表すべきでは」と答えたら、品質部門の責任者やら、営業担当役員やらに「現実的ではない」「そんなことをしたら大混乱になる」と大目玉をくらった。

 では、なぜ彼らがそこまで公表をしぶるのか。
 ああでもないこうでもないと〘公表できない理由〙を並べてくるのだが、風聞をを纏めると、
ざっとこんなところだ‼〜

1)原因をある程度特定しないと、取引先から
  『他の製品も危ないのでは?』という不安が
          拡大して会社の信用に関わる!・・・

2)自治体や監督官庁に対して自主回収の背景を説明するのにも
  『まだわかりません』というのはあり得ない!・・・

3)自主回収後、謝罪行脚をする現場の社員たちに
 『何もわかりません』と手ぶらで戦わせるわけにはいかない!・・・

4)自主回収を公表する記者会見で社長が、
  『まだ何もわかりません』を繰り返したら社会が
          不安になって大炎上してしま!・・・

これを読んでいただければわかるように、「調査優先派」の基本的なスタンスとしては、急いで公表をしたところで、会社として何も説明できないので、かえってステークホルダー(利害関係者)を不安に陥れてパニックにさせてしまうというものだ。

 そうならないために、まずは事実確認や原因究明をしっかりとやる。そして、ある程度、情報が集まってきて、会社として説明ができる状況になったら満を持して公表する。消費者や取引先はもちろん、自治体や監督官庁の疑問や不安にも対応できるので、パニックも起こらない。こういう丁寧なプロセスを踏んだ情報発信こそが、〘危機〙をコントロールすることではないか、と彼らは考えている。

❝わかっちゃいるけど、やめられねぇ!❞遅い決断:

 ただ、賢明な読者は気づくだろう。これらのスタンスは一見すると、消費者や取引先など〘組織外の人たち」のことを配慮しているようで、実のところは〘組織内の人たち〙の立場や面子を守ることを優先している。

 いくら綺麗事を言っても、やはりみなサラリーマンなので、何か問題が起きた時に責任を負わされたくない。そこで、各部署が〘戦犯〙として吊し上げられないように、万全の準備をしているだけだ。
消費者や社会のことを第一に考えているのではなく、己等の〘保身〙である。

戦後平和ボケの惰眠を貪りすぎた日本人‼〜、
危機感、危機管理能力が大幅に後退し、それが至る処で弊害を齎している。
小林製薬の『紅麹』の成分などを含んだ小林製薬のサプリメントの有害事象が、連日の粗大魔スゴミの誇大報道?、印象操作?、国民を恐怖の底に誘導し大きな社会問題と移行している。
『紅麹』禍‼は経営陣の危機感の欠如が齎した!と言えるでしょう。
小林製薬の経営陣は政治家同様に保身を最優先し、起こるべき有害事象対策を怠ったツケが回ってきたようです。


参考文献:

■【小林製薬はなぜ「紅麹の健康被害」の発表を2カ月寝かせてしまったか?日本企業あるあるの罠】:

https://diamond.jp/articles/-/341136?utm_source=daily_dol&utm_medium=email&utm_campaign=20240328

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